フリーランスとして働く人の中には、・海外で働いてみたい・いつかは海外移住したい・好きな国を旅しながら働きたいと考える人もいるでしょう。この記事を書いている筆者は、現在海外でフリーランスをしています!時間や場所に縛られることなく、自由に働けるフリーランスという特性を活かして、海外で働いてみたいフリーランスがどのように案件を獲得するのかを解説していきます!海外で働く上で重要なビザについてや、税金の手続きについてもチェックしていきましょう。海外でフリーランスをするために準備すること海外でフリーランスとして働く際に必要な準備には、どのようなものがあるでしょうか?スムーズに海外でのフリーランス生活が始められるように、必要なことを確認していきましょう。海外で働くための就労ビザを取得する海外で働くには、その国の「就労ビザ」が必要になります。海外で働く際の1番のハードルは、この「ビザ問題」です。移民を積極的に受け入れている国であれば就労ビザの取得は比較的容易で、逆にアメリカやイギリスなど、移民の受け入れを引き締めている国では、年々就労ビザの取得が難しくなっています。一方で、ポルトガルなどの一部の欧州では、「個人事業主ビザ」と呼ばれるビザを発行しており、一定の金額の収入があれば、就労ビザを取得できる可能性があります。気になる人は、「国の名前+ビザの種類」で検索してみるとよいでしょう。(※英語やその国の言語で検索してください。)海外現地の納税先やルールを確認する海外でフリーランス活動をする際、国ごとに納税が必要になる収入の金額や納税タイミングは異なります。フリーランスとして売り上げが立つ予定の国の納税ルールは、政府のホームページを確認したり、その国の税制に詳しい税理士などに相談したりするとよいでしょう。また、現地で得た収入にかかる税金は現地で収める必要がありますが、日本に拠点を構えるクライアントから報酬を得ている場合には、日本での確定申告が必要になる場合もあります。自分が日本に住民票を置いているか、いないかによっても税金のかかり方は変わってくるので、管轄の区役所等に確認しておくとよいでしょう。詳しくは「海外フリーランスの税金事情」の項で解説します。海外で働くことをクライアントに相談するフリーランスとして海外で働く上で、クライアントに状況を確認しておくとよいでしょう。契約の形態が「請負契約」か「準委任契約」かによっても、海外で働くことができるかどうかが変わってきます。「請負契約」で、納品物が問題なく納品されればよいとするクライアントもいれば、セキュリティの整った日本の自宅から働いてほしいと考える「準委任契約」のクライアントもいます。また、日本のクライアントと仕事をする場合だと、国によっては時差が発生したり、業務の進め方が変わってくる場合があります。一緒に仕事をする上で影響が出そうな点を事前にクライアントに共有し、了承を得ておくと安心です。海外現地の生活や医療制度を確認するその国の生活はどのようなものなのか?気候や食事は自分に合っているか?物価は日本と比べて高い?安い?医療機関にはアクセスできる?など、滞在する国の基本的な情報も調べておきましょう。特に、国ごとに医療制度は大きく違います。アメリカやイギリスなどの場合、個人で保険に入っていないとなかなか病院に行けないシステムの国もあるので注意が必要です。また、円安や円高など為替の動向によっても生活が変わってくるので、日々のニュースもチェックしておくとよいでしょう。基礎的な語学力を身につける海外で生活を送りながらフリーランスとして働くにあたり、日々わからないことがたくさん出てきます。そんな時に、現地の言葉でインターネット検索をしたり、現地の友人などに相談できたりする語学力があると安心でしょう。フリーランスとしてのスキルはあるけれど、語学力がないという場合には、オンラインレッスンを受けたり、語学学校に通ったりするなどの手段もあります。その国の言葉が通じると、入ってくる情報量も格段に上がるので人脈も増えやすく、フリーランスとして活躍の幅も広がるはずです。海外フリーランスの税金事情海外で働くフリーランスの税金について解説していきます。知らないうちに納税を怠っていた!ということがないように事前にしっかり学びましょう。居住者と非居住者の違い日本の所得税法では「居住者」と「非居住者」を下記のように定義しています。「居住者」=国内に「住所」を有し、または、現在まで引き続き1年以上「居所」を有する個人「非居住者」=「居住者」以外の個人居住者と非居住者によって、国外での収入に課税されるかどうかが変わってきます。以下の表で確認していきましょう。所得税法の区分国内の所得国外の所得居住者課税原則、課税非居住者課税課税なし非居住者の場合、日本以外での所得には課税されません。一方で、居住者の場合、国外での所得に対しても課税される点を覚えておきましょう。ただし、海外在住フリーランスの人が日本国内に住所を有するクライアントから報酬を得た場合には、日本での確定申告が必要になります。現地の申告方法や納税方法に従うフリーランスとして働く以上、どこかの国に対しては納税義務が発生します。国外で納税が必要になる場合には、その国の納税システムをよく調べる必要があるでしょう。「うっかりしていて脱税状態になっていた...」ということがないように滞在する国を決めた後は、その国の税制システムに詳しい人などに相談するのもよいでしょう。日本の確定申告が必要な場合もある海外に居住している場合でも、国内源泉所得が発生する人は確定申告が必要になる場合があります。「国内源泉所得」とは、日本国内に発生源がある所得のことです。例えば、国内にある資産や不動産から発生する収益などを指します。海外にいながら確定申告をする必要がある場合には、一時帰国して自分で行う方法の他に、自分以外の代理人が納税を行える「納税管理人」を立てる方法があります。納税管理人の届出は日本にいる間にする必要があるので、出国前に最寄りの税務署に届け出てください。フリーランス生活をする海外の国の選び方フリーランスとしての生活を送る海外を選ぶ際、チェックすべきはどのような点でしょうか?楽しい海外生活が送れるように、自分に合った国を見つけるポイントをみていきましょう。自分の理想の暮らしができるかまずは、自分の理想の生活スタイルに合う国を見つけましょう。人によって合う国は異なります。国によって国民性、仕事の仕方、案件の獲得難易度も変わってきます。フリーランスとして自分の理想とする暮らしができるかどうか、一度旅行などで下見に行くのもよいでしょう。ビザを取得して、実際に住んでみたけれど、想像していた国と違う...とならないように事前のリサーチは非常に重要です。物価が安いか円安の今、滞在する国の物価もチェックしておくとよいでしょう。かつては日本よりも物価が低いとされていた国も、今では日本と同程度の物価に上がっている可能性があります。家賃の相場や物件購入の費用やシステムなども国によってさまざまです。フリーランスとしての収入に合った国を選びましょう。治安がいいか治安は非常に重要なチェックポイントです。日本で生活していると忘れてしまいがちですが、日々の生活を安全に過ごせることは、海外にいくと当たり前のことではありません。国によっては、スリや暴行事件などは日常茶飯事です。フリーランスとして仕事に集中するためにも、まずは安全面が確保された国を選ぶのがよいでしょう。文化や宗教に馴染めるか国ごとに文化や宗教はさまざまです。まずは自分が文化的に興味のある国を選ぶとよいでしょう。その国で話される言語も文化の1つです。現地で生活するにあたって、その国の言語を学ぶ意欲や興味があると、海外での生活にもスムーズに馴染めるでしょう。食事と気候が合うか意外と見過ごされがちなのが「食事」と「気候」です。日本人在住者が多い国であれば、日本食スーパーなどで日本の食材も調達が可能だったり、日本食レストランも豊富にありますが、そういったお店がない国の場合には、日本の食生活が恋しくなるかもしれません。また、気候も人によって合う合わないがあります。例えば北欧などの場合、冬は日照時間が短く、うつ病になる人も多くいます。逆に暑い気候が苦手な人は東南アジアなどは避けた方がよいでしょう。【体験談】海外でフリーランスをしているTさん私の場合は、個人事業主としての収入が増えてきたタイミングで、イギリスのワーキングホリデービザに当たったことが海外でフリーランス生活を始めるきっかけでした。時差を考慮してくれたり、フルリモートでの勤務OKなクライアントを見つけられたことがラッキーだったと思います。イギリスは日本よりも物価や家賃が高いので、イギリスでの収入と日本からの収入、両方あるというのは金銭面でも安心です。イギリスで出会った友人の中には、日本で働いていた会社を退職するタイミングで、業務委託契約に切り替えて、イギリスでも同じ業務をしているフリーランスの人もいます。海外に移住する日本人の数は年々増えていて、働き方も多様化しています。「海外に住んでみたい、好きな場所でフリーランスをしてみたい」という方はスキルを身につけて、海外生活を実現させることが十分に可能です。海外でフリーランスをするメリット円安は続き、世界情勢も目まぐるしく変わる昨今。海外旅行に行くことも憚られるような状況ですが、そんな現代において、海外でフリーランスとして生きていくメリットとはどのようなものなのでしょうか?理想の生活ができるフリーランスが海外で働くことは、自分の住みたい国で生活できるというメリットがあります。例えば、サーフィンが好きな人であれば、世界のサーファーが集まるビーチ沿いで仕事ができたり、南国が好きな人はタイやマレーシアなどの温暖な気候で1年を過ごすことができます。国によっては、日本よりも物価や地価が安く、日本で働いて生活するよりも余裕のある生活を送れる場合もあります。時間や場所を問わないで働けるフリーランスの人であれば、自分の理想の生活を手に入れることができるでしょう。人生経験が増える海外での生活は後に人生を振り返ってみた時に、きっと中身の濃い充実した時間として記憶に残るはずです。日本で日常を送ってきた人にとっては、海外でフリーランスをすることは毎日が未知の経験でいっぱいです。日本だったら当たり前とされている常識が通用しなかったり、ヤキモキする場面もあるかもしれません。しかし、そういった経験を通して、日本の良さもまた実感できるでしょう。海外での生活はあなたの視野をきっと広げてくれるはずです。人との繋がりが広がる日本以外の国にも友人や頼れる人がいるというのは素晴らしいことです。フリーランスとして働く中で、その国で事業を展開したい場合や、何か新たな目標ができた時などに、現地の知り合いや相談できる人がいると心強いものです。ビジネス面での繋がり以外にも、海外旅行の際に現地で一緒に遊べる友人ができたり、インターネットでは手に入れられないような世界のリアルなトレンドなどに触れる機会があるのもよいでしょう。海外でもOK!フリーランスの案件獲得方法海外でフリーランスとして働きたい人はどうやって案件を獲得しているのでしょうか?日本国内にいながら案件を探すフリーランスとはまた違った方法で仕事を見つけていきましょう。リモート案件の豊富なフリーランスマッチングサイト海外で働きたいフリーランスの方は、リモート案件を豊富に取り扱うマッチングサイト「SOKUDAN」を活用してみましょう。SOKUDANは、スキルと実績を兼ね備えたフリーランスの方と企業をつなぐマッチングサイトです。案件の92%がリモート勤務可能で、中には海外から勤務可能なものもあります。週3日勤務できる案件はもちろん、週1日から勤務可能な案件もあります。現地での生活スタイルに合わせて、稼働量を調整しながら働くことができます。▼SOKUDANのフリーランス向けリモート案件一覧▼関連記事:フリーランス向けマッチングサービスのおすすめ8選〜利用者の声も紹介〜フリーランス向けエージェントのサポートを受けるフリーランス向けの案件を紹介してくれるエージェントの中には、海外にいる事情や状況を理解した上で案件を探してサポートしてくれる場合もあります。フルリモートでの勤務が可能だったり、時差を考慮してくれるクライアントも中にはあります。現地のエージェントサービスを利用するのもおすすめです。国によっては日本人向けのエージェントがあるので、登録しておくとよいでしょう。▼関連記事:フリーランスにおすすめのエージェント21選!案件を獲得するための強い味方 知人紹介やコミュニティでフリーランス案件をもらうフリーランスが案件を獲得する経路として最も一般的なのは、知人からの紹介です。知人経由の仕事なら、働き方に融通を利かせてもらえる可能性があります。海外に関連するフリーランスのコミュニティに入ってみたり、同じように海外で生活をするフリーランサーとの繋がりを持っておくことも重要です。国によって違いはありますが、海外在住日本人のコミュニティは意外にも繋がりが強く、口コミや人脈で仕事がふってくることもあります。積極的に集まりなどに顔を出しておくとよいでしょう。まとめ海外に移住する日本人が年々増えている昨今。現地で就職するだけでなく、フリーランスとして働く選択肢を取る人も多くなっています。海外で現地の案件を獲得したり、日本にいるクライアントからフルリモート勤務可能な案件を獲得したり、とさまざまな働き方があります。海外で働く上で発生する税金についても注意しながら、理想とする海外でのフリーランス生活を目指してみてください。