エンジニアとして働くあなたの年収や時給は適切な金額でしょうか?もっと単価の高い仕事がしたい。フリーランスエンジニアとして時給を上げたい。他のエンジニアがどれくらいの時給で働いているの気になる・・・といった方のために、勤務形態別のエンジニアの時給・年収の相場やエンジニアが時給を上げる方法について解説します。フリーランスエンジニアの職種別の時給の実態についても参考にしてみてください。▼関連記事:フリーランスエンジニアになるには?必要なスキルやメリット・デメリット勤務形態別のエンジニアの時給・年収正社員、派遣社員、パート・アルバイトなどの勤務形態ごとにエンジニアの時給や年収は異なります。特にフリーランスは、職種やスキルによって収入に差がありますが、求人ボックスとSOKUDANの調査を参考に、東京都のシステムエンジニアの時給や年収の平均をみていきましょう。▼関連記事:フリーランスエンジニア職種別の平均年収・時給レポート勤務形態平均時給平均年収正社員2,687円516万円派遣社員2,181円440万円フリーランス5,220円1,052万円パー・アルバイト1,191円240万円会社員(正社員)エンジニアの時給・年収正社員のエンジニアの場合、平均時給は「2,687円」・平均年収は「516万円」です。金額は年々上昇傾向にあり、エンジニア職の需要の高さが伺えます。dodaの調査によると、2023年の全職種の平均年収は「414万円」とされており、正社員のエンジニアの年収は平均以上といえるでしょう。契約(派遣)社員エンジニアの時給・年収派遣社員の平均時給は「2,181円」です。正社員の時給換算と比べると金額が低くなる傾向にあります。派遣社員の平均時給から1日8時間、月21日稼働で想定年収を試算すると「440万円」です。派遣社員や契約社員の平均時給・平均年収は地域差が大きく、東京をはじめ大都市で働く派遣社員の金額が比較的高くなっています。フリーランス・副業の時給・年収SOKUDANの調査を参考にすると、フリーランス・副業のエンジニアの平均時給は「5,220円」・平均年収は「1,052万円」となっています。フリーランスは、人によって請けている仕事の数や単価が違うため、あくまで平均値ではありますが、正社員のエンジニアの平均と比較しても非常に高い金額です。パート・アルバイトの時給・年収パート・アルバイトのエンジニアの平均時給は「1,191円」です。パート・アルバイトのエンジニアの平均時給から1日8時間、月21日稼働で想定年収を試算すると「240万円」です。実際にはエンジニア職種のパート・アルバイトというのは多くはありません。正社員登用前の研修期間であったり、短期間採用での収入を勤務時間で割った金額と考えるとよいでしょう。エンジニアの時給や報酬の考え方エンジニアの時給や報酬は、どのように支払われるのでしょうか?他の職種と比べて違う点はあるのか、エンジニアの報酬の考え方をみていきましょう。雇用期間中は決まった月給が支払われるエンジニアとして働く会社員や契約社員は、他職種と同じように、決められた金額が月給として支払われる場合が多いです。雇用契約書に月給が記載されていて、採用の際や契約更新のタイミングで月給が決まります。会社員の場合は、ボーナスや福利厚生も踏まえて考えるとよいでしょう。働いた時間だけ時給が支払われるパート・アルバイトのエンジニアは、時給で支払われることが多いです。フリーランスや副業で働くエンジニアにも、稼働した分だけ時給が支払われる契約があります。システムやタイムカードで勤務時間を管理して、月末に報酬を計算して、振り込みが行われます。案件で報酬が決まっているフリーランスや副業のエンジニアは、案件で報酬が決まっているパターンが多いです。「契約期間中は毎月◯万円の報酬を支払う」というものや、「プロジェクトの終了やシステム完成で◯万円」というような業務委託を結びます。エンジニアの職種に限らず、フリーランスは、クライアントと業務委託契約を結ぶことが多いです。中でも、請負契約と準委任契約という2つの契約形態があります。請負契約請負契約とは、フリーランスが納品した完成品に対して、クライアントが報酬を支払う契約形態です。請負契約の典型例としては、建物の建築を工務店に依頼する契約などがあります。フリーランスエンジニアも同様で、プロジェクトなどを通して完成した納品物に対して、クライアントは報酬を支払います。準委任契約準委任契約とは、フリーランスが行った一定の業務に対して、クライアントが報酬を支払う契約形態です。成果物を納品することで支払いが発生するわけではないため、仮に想定通りの成果が上がらなかったとしても、フリーランスはクライアントに支払いを要求することができます。業務時間以外にも時間を使っているエンジニアは案件の報酬単価を稼働時間で割って時給を算出することができます。ただし実際には、出社が必要な案件であれば、通勤時間も稼働時間に含んで考える必要があります。通勤時間の分だけ自由に使える時間は減っているわけです。また、クライアントから出社時の服装の指定があれば、スーツなどの購入費もかかってきます。実際にエンジニア業務をしている時間だけでなく、付随して発生する時間やお金も合わせて考えてみるとよいでしょう。時給の高いエンジニアになる方法会社員のエンジニアが年収を時給換算したときに、より高い金額を稼ぐためには、どのような方法があるのでしょうか。スキルを磨いて報酬を上げるまずはなんといっても、エンジニアとしてのスキルを磨くことが重要です。今、需要のあるプログラミング言語を身につけたり、難易度の高い技術スキルを高めたりしていくことで、会社内での評価が上がり、それに応じて年収も上がっていくでしょう。市場価値の高いスキルを身につけるAIなど将来性のある分野や業界知見を身につけると、エンジニアとしての市場価値を高めることができます。会社内でのリーダーポジションなどのマネジメントも任せられるようになると、エンジニア以外のスキルとの掛け合わせて年収も上がっていきます。他のエンジニアとの差別化や稼げるポジションを確立することが重要です。商流の浅い案件に参画する受託のエンジニアリングの会社やフリーランスで案件を選べる場合には、できるだけ商流が浅い案件に参画するのがよいでしょう。2次請け、3次請けと商流が深くなっていくごとに、中間マージンが発生するため、収入は下がっていく傾向にあります。エンドのクライアントから直接案件を請け負い、企画や要件定義、設計などの上流部分を担当できれば、高い報酬を得ることができます。時給・単価を上げる交渉をするクライアントや上司と交渉できる場合には、時給や単価交渉するのも選択肢の一つです。その場合、交渉できるだけの関係性や今までの成果、根拠が必要になってきます。高い単価や時給でも依頼してもらえるくらいのスキルのあるエンジニアを目指しましょう。資格を取得したり昇給試験に合格する会社員のエンジニアの場合だと、資格の有無で給料が変わることもあります。給与制度などを確認して、昇給試験がある場合には積極的にチャレンジしてみましょう。エンジニア業務に関わる資格を持っていると、転職やフリーランスになった際の案件獲得時にも有利になるので、持っていて損はないでしょう。フリーランスに転身するSOKUDANの調査を参考にすると、会社員として働くエンジニアと、フリーランスエンジニアの時給を比べると、フリーランスエンジニアの方が時給が倍近く高い金額になっています。スキルや案件獲得に自信があるエンジニアは、フリーランスとして独立するのもよいでしょう。もちろん、フリーランスとして安定して案件を獲得できるようになるまでにはいくつかハードルがありますが、会社員とは違った達成感や充実感があるでしょう。会社員の時よりも年収が上がる可能性も大いにあり得ます。▼関連記事:フリーランスエンジニアと会社員の違いは大きい!メリットデメリットを徹底比較フリーランスエンジニアの時給は高い!前述したように、会社員とフリーランスの時給を比べると、フリーランスの方が時給が高いことが分かります。フリーランスエンジニアの時給が会社員のエンジニアよりも高い傾向にある理由はいくつかあります。スキルに自信があり、稼ぎたいという方は、フリーランスエンジニアへの転身を検討してみるのもよいかもしれません。フリーランスエンジニアの時給が高い理由フリーランスエンジニアの単価相場は、約70万円といわれています。時給に換算すると、約4,500円です。他の職種と比べてもこの金額は決して低いものではありません。では、なぜフリーランスエンジニアの時給は高いのでしょうか?その理由として大きくは、雇用の流動性が高い点・スキル次第で稼げる機会が会社員よりも多い点の2つが挙げられます。雇用の流動性が高いからフリーランスエンジニアは、一般的に「業務委託契約」をクライアントと結んで働きます。業務委託契約は正社員として企業から雇用されるよりも、フリーランスからすると不安定な契約内容であることが多いです。契約の期間が決まっていたり、スキルや相性に齟齬があった場合には契約を打ち切られる可能性もあります。その分、企業は流動的に人材を確保できるという利点から、正社員に支払う賃金よりも高い金額で優秀なフリーランスを確保しようとします。スキル次第で稼げる機会が多いからフリーランスエンジニアには昇格という概念がありません。スキルがあれば自分の希望する案件に参画して売り上げを増やしていくことができます。会社員のように年次や役職に合わせて給与レンジが決められているわけではないので、「稼げる金額の上限がない」ともいえるでしょう。個人の能力や努力が収入に反映されやすいのが、フリーランスエンジニアの特徴です。フリーランスエンジニアになるメリットフリーランスエンジニアは自分で案件を探したり、エンジニア業務以外にも事務的な手続きをしなくてはいけないなど、会社員のエンジニアと比べると大変なことも多いでしょう。一方で、フリーランスエンジニアになるメリットもたくさんあります。好きな時間に好きな場所で働けるフリーランスエンジニアは、自分の時間を自分で管理できるので、仕事とプライベートのバランスを取りやすいです。朝型の人でも夜型の人でも、自分の生産性の高い時間帯に仕事をすることができます。パソコンとインターネットがあれば場所に縛られずに仕事ができるため、働く場所も自由です。リモートワーク可能なフリーランスエンジニア向けの案件も多くあるため、好きな場所から好きな時間に働けるのは大きな魅力です。多様なプロジェクトへ参画できるフリーランスエンジニアは、参画する案件を自由に選ぶことができます。自分のスキルや希望に合わせて様々な業界やプロジェクトに携わることができます。これにより、スキルを多角的に磨くことも可能になります。収入が大幅に上がる可能性があるプロジェクトやクライアントによって異なりますが、フリーランスエンジニアは時にプロジェクトごとに高い報酬を得ることができます。自分のスキルや努力次第で収入を増やすことができるのがフリーランスのメリットです。フリーランスエンジニアは需要の高いエンジニア職の案件に携わるため、平均以上の収入を得ることも不可能ではありません。自己成長とスキル向上に時間を使える自分で日々のスケジュールを管理できるため、自己学習や新しい技術を勉強する時間を確保しやすくなります。会社員時代は忙しくて自己学習の時間を取れなかった人は、フリーランスエンジニアになったら、仕事を少しセーブして、自己成長のために時間を割くことが可能です。【職種別】フリーランスエンジニアの時給・年収フリーランスエンジニアと1つにまとめて解説してきましたが、実際にはエンジニアといってもプログラミング言語や扱う技術ごとにさまざまな職種が存在します。細かいエンジニアの内訳ごとに時給をみていきましょう。フリーランス向けの案件マッチングサービス「SOKUDAN」に掲載されているフリーランスエンジニア向けの案件を参考にしています。フリーランスのiOS / Androidエンジニアの時給・年収フリーランスのiOS / Androidエンジニアの平均時給は「4,438円」です。平均年収は「895万円」で他の職種と比べると高い金額となっています。フリーランスiOS / Androidエンジニアの案件では、Swift・Objective-C・Kotlin・Java・C#などのプログラミング言語のスキルが求められます。▼関連記事:【平均年収895万円】フリーランスiOS / Androidエンジニアの平均年収フリーランスのバックエンドエンジニアの時給・年収フリーランスのバックエンドエンジニアの平均時給は「4,463円」です。平均年収は「900万円」で、フリーランスiOS / Androidエンジニアの平均年収と比べると若干高い金額となっています。フリーランスバックエンドエンジニアは、現在多くの企業で使われているRuby・PHPを中心に、最近ではPython・Goなどの言語スキルも求められることが多いです。▼関連記事:バックエンドエンジニアのフリーランス平均年収900万!92%が年収600万円超!98%がリモート可フリーランスのフロントエンドエンジニアの時給・年収フリーランスのフロントエンドエンジニアの平均時給は「4,303円」です。平均年収は「867万円」で、やはり他のエンジニアの職種と比べても高い水準となっています。近年では、フロントエンドエンジニアはReact.js・Vue.jsの需要が急増しています。これらのベースとなるTypescript、フレームワークであるNext.js・Nuxt.jsのスキルも必要とされています。▼関連記事:フロントエンドエンジニアフリーランスの平均年収867万円!98%がリモート可!フリーランスのデータサイエンティストの時給・年収フリーランスのデータサイエンティストの平均時給は「6,417円」です。平均年収は「1,294万円」で、他のフリーランスエンジニアの職種と比べるとさらに高い金額となっています。機械学習エンジニアも同程度の金額となっており、フリーランスエンジニアの中でも人材市場において需要の高い職種であることが伺えます。その他のエンジニア職の平均年収や時給の調査結果はこちらの記事をご覧ください。▼関連記事:フリーランスエンジニア職種別の平均年収・時給レポートまとめ人材市場において、常に需要が高いエンジニア職の時給は、勤務形態によって異なります。スキルのあるエンジニアはフリーランスエンジニアになることで、会社員として働くよりもさらに高い時給や年収を目指すことが可能です。エンジニアの職種ごとの時給を参考に、さらにスキルを磨いて活躍できるフリーランスエンジニアを目指しましょう。▼関連記事:フリーランスエージェントおすすめ11選!エンジニア案件に特化したサポートも紹介▼関連記事:フリーランスエンジニア向け案件サイト10選!案件獲得のコツも紹介