Androidエンジニアって、普通のエンジニアと仕事内容に違いはあるの?Androidエンジニアに必要なスキルは何?スマホやタブレット端末に搭載されているAndroidのアプリを作るのが、Androidエンジニアというイメージですが、具体的な仕事内容や他のエンジニアとの違いは気になるところでしょう。この記事では、現役のエンジニア監修のもと、Androidエンジニアの詳細を徹底解説します。実際のところ、どのくらいの年収なのか、どんなキャリアパスがあるのか、フリーランスのAndroidエンジニアになるには?までまとめました!今後のキャリアの参考にしてみてください!Androidエンジニアとは?Androidエンジニアは、主にAndroid OS(オペレーティングシステム)上で動作するアプリケーションの設計、開発、テスト、公開などの一連の作業を担当します。スマートフォンが私たちの生活に欠かせない存在となっていますが、その中でもAndroidは世界中で非常に多くのユーザーを持つOSです。そのAndroidを動かし、さまざまなアプリを生み出しているのが「Androidエンジニア」です。Androidエンジニアは、JavaやKotlinといった特定の言語を用います。Android SDKといったAndroidのソフトウェア開発キットを理解し、APIやツールを効果的に使用するスキルも必要です。技術的なスキルだけでなく、ユーザーのニーズを理解し、それを形にするセンスも求められます。AndroidはGoogleが開発したOSAndroidは、主にスマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイス向けに設計されたオープンソースのOSです。Androidは、2005年にGoogleが買収したAndroid Inc.の技術をベースに開発されました。Gmail、Google Maps、Google Driveなど、Googleの各種サービスがAndroidと深く統合されています。また、世界中のデバイスメーカーが独自のUIや機能を追加して、Androidを搭載した製品をリリースしています。Androidは、そのオープンソース性や多様性、カスタマイズ性を武器に、世界中で非常に高いシェアを持つモバイルOSとなっています。Androidアプリエンジニアとシステムエンジニアの違いAndroidアプリエンジニアは、システムエンジニアの中に含まれます。システムエンジニアは、ウェブアプリケーション、デスクトップアプリケーション、サーバーシステム、ネットワークなど、幅広い範囲のシステム開発や運用に関わることがあります。システムエンジニアの使用する言語やツールは、プロジェクトによって異なります。Java, C#, Python, SQLなど、さまざまな技術を使い分けたり、サーバーやネットワーク、データベースなどのインフラ関連の知識やスキルも必要とされることもあります。Androidアプリエンジニアは、Android Studio, Kotlin, Javaなど、Androidアプリ開発に特化した言語やツールを使用します。モバイルデバイス向けのインターフェース設計やユーザーエクスペリエンスの最適化が必要です。AndroidエンジニアとiOSエンジニアの違いAndroidエンジニアと同様に、モバイルアプリのエンジニアとしてiOSエンジニアが挙げられます。iOSエンジニアは、主にAppleのiOSデバイス(iPhone, iPad, iPod Touchなど)向けのアプリケーションを開発します。言語は、SwiftやObjective-Cを使用し、Xcodeが主な開発環境として用いられます。Appleが製造する限られたデバイスモデルに対応し、AppleのApp Storeを通じて、アプリを公開・配布します。AndroidエンジニアとiOSエンジニアは、プログラミング言語、開発環境、ターゲットとなるデバイスの種類やストアのポリシーなど、開発に関連する要素に大きな違いがあります。一方で、モバイルアプリの開発に関する共通の基本的な原則や考え方は共有している部分もあります。▼関連記事:iOSエンジニアとは?仕事内容や必要なスキル、リアルな年収も大公開Androidエンジニアの仕事内容Androidエンジニアの具体的な仕事内容を紹介します。要件定義・設計Androidエンジニアは、アプリ開発の最初のステップとして、クライアントやプロジェクトマネージャーと連携し、アプリの目的やターゲットユーザー、機能要件などの詳細を明確にします。この用件定義という工程は、アプリの"設計図"のようなものを作成するための基盤となります。要件が決まったら、アプリの全体のフロー、画面の設計、使用する技術スタックなどの詳細設計を行います。アプリの開発設計が終わるとアプリを開発する工程となり、設計に基づいてコードを書き始めます。ここでは、JavaやKotlinといった言語を使用し、アプリの各機能を実装していきます。テスト開発したアプリの機能やパフォーマンスを確認するためのテストを実施します。ユニットテストやUIテスト、結合テストなどさまざまな種類のテストがあります。テストコードを書いたり、シュミレーターを使ったりして、バグや不具合がないか検証します。デバッグデバッグは、テストで見つかったバグや問題点を修正する作業です。エンジニアは問題の原因を特定し、修正して再度テストを行うことを繰り返します。リリース・公開アプリのテストとデバッグが完了したら、Google Playストアにアプリを公開するためのリリース作業を行います。これには、アプリのバージョン管理やストアへの申請手続きなどが含まれます。アプリの説明文やスクリーンショット、評価などの情報も一緒に公開し、ユーザーにダウンロードしてもらうためのプロモーション活動も重要です。アップデート・メンテナンスAndroidエンジニアは、アプリを公開した後も、ユーザーからのフィードバックや新たな要件、OSのアップデートなどに応じて、アプリのアップデートやメンテナンスを継続的に行います。既知のバグや新たに報告された問題点を修正したり、ユーザーのニーズに応じて、新しい機能や改善を実装したりします。Androidエンジニアに必要なスキルここからは、Androidエンジニアに必要なスキルを解説します。必ずしも全てのスキルが必要とは限りませんが、スキルの幅を広げることでAndroidエンジニアとしての活躍の場が広がるでしょう。Java/KotlinなどのプログラミングスキルAndroidエンジニアに必要な、基本的かつ重要なスキルとして、JavaとKotlinのプログラミングスキルが挙げられます。Javaは、1990年代から存在するオブジェクト指向プログラミング言語で、Androidの初期の開発において主要な言語として使用されてきました。Kotlinは、2011年にJetBrainsによって開発された比較的新しいプログラミング言語です。近年、Googleが公式にAndroidの主要開発言語としてサポートしており、Javaよりもシンプルで直感的なコードが書けるため、開発効率が向上します。UI/UXデザインの理解Androidエンジニアは、技術的なスキルだけでなく、ユーザーインターフェース(UI)やユーザーエクスペリエンス(UX)のデザインに関する知識も重要となります。UIには、ユーザーとアプリケーションとの間のインタラクションを可能にする、 ボタン、テキストフィールド、スライダー、アイコンなどの各種要素が含まれます。UXは、ユーザーがアプリケーションを使用する際の体験や感じること全体を指す概念です。シンプルでわかりやすいUIは、ユーザーがアプリを使い始める際の学習コストを減少させます。UXを向上させることで、ユーザーのエンゲージメントを高め、アプリの利用回数や滞在時間を増加させることができるでしょう。アプリケーションのデバッグ能力Androidアプリの開発において、コードの実装だけでなく、その動作を検証し、問題点や不具合を見つけ出して修正するデバッグ能力も非常に重要です。ユーザーからの信頼を得るためには、アプリの不具合やクラッシュを事前に排除することが重要です。 Android Studioというツールを活用することで、ブレークポイントを設定したり、変数の値をリアルタイムで確認することができます。また、コード内で適切なログを出力することで、アプリの動作を追跡しやすくなります。Android OSやライブラリの動作を理解することで、問題の原因を迅速に特定することができるでしょう。モバイルデバイスにおける性能の最適化テクニックモバイルデバイスにおける性能最適化は、快適なユーザーエクスペリエンスを提供するための不可欠なスキルとなっています。具体的には、不要な背景処理やオフスクリーンレンダリングを減少させることで、CPUの負荷を軽減します。画像のリサイズやキャッシュの利用などで、メモリの使用を最適化したり、必要なデータだけをリクエストすることで、ネットワークの効率を上げます。また、ツールや新しいAPIやライブラリが登場することで、より効率的な最適化手法が発見されることがあります。常に最新の技術に目を向け、継続的に学習していくことが大切です。ソフトスキル技術的な能力だけでなく、Androidエンジニアとして成功を収めるためには、ソフトスキルも非常に重要です。コミュニケーション能力......明確な伝達やアクティブリスニング問題解決能力......クリティカルシンキングや柔軟性 チームワーク......協力的な姿勢やフィードバックの受け入れ継続的学習......好奇心や自己啓発チーム内でのコミュニケーションや問題解決、継続的な学習など、これらのスキルを磨くことで、一流のエンジニアを目指しましょう。Androidエンジニアの年収求人ボックス給与ナビのデータによると、一般的なAndroidエンジニアの平均年収は約597万円です。派遣社員のAndroidエンジニアは、平均時給が2,699円となっています。国税庁の調査によると、一般的な会社員の平均年収は461万円です。求人ボックス給与ナビのデータでは、システムエンジニアの仕事の平均年収は約516万です。経験やスキル、勤め先の企業にもよりますが、Androidエンジニアは、一般的な会社員や一般的なシステムエンジニアより高い給与水準が期待できるでしょう。さらに、正社員で採用できないようなプロ人材は、フリーランスとして活躍している傾向にあります。フリーランスや副業のプロ人材のマッチングサービスを提供するSOKUDANの調査では、フリーランスのiOS / Androidエンジニアの平均年収は1,096万円でした。フリーランスのITエンジニアの年収ランキングでも、Androidエンジニアは3位です。フリーランスのAndroidエンジニアとして、プロ人材のポジションをとることができれば、さらに高い報酬を得ることができるでしょう。▼関連記事:フリーランスエンジニア職種別の平均年収・時給レポートAndroidエンジニアのキャリアパスAndroidエンジニアには、どのようなキャリアパスがあるのか、紹介します。初級レベルのAndroidエンジニア初級レベルのAndroidエンジニアは、簡単な機能の実装やバグの修正から業務がスタートします。基本的なJavaやKotlinの知識、Android Studioの使い方を身につけ、メンターやシニアエンジニアからのフィードバックを積極的に受け取り、常に学び続ける姿勢が求められます。中級レベルのAndroidエンジニア中級レベルのAndroidエンジニアになると、アプリの新機能の設計と実装、パフォーマンスの最適化などを担当することも増えます。複雑なUIの実装、外部APIとの連携、MVPやMVVMなどのアーキテクチャの理解が必要です。複数のプロジェクトやチームでの経験を積むことで、広い視野と柔軟性を身につけていきます。上級レベルのAndroidエンジニア上級レベルのAndroidエンジニアになると、アプリケーション全体のアーキテクチャ設計、チームの技術的リーダーシップ、技術選定まで行います。高度な技術的知識を活かした業務だけでなく、プロジェクト管理やチームのメンタリングも重要な役割です。最新の技術トレンドやツールに常に目を向け、継続的にスキルをアップデートすることが大切です。テックリードやマネージャーAndroidエンジニアとしてテックリードのポジションにつくと、全体の技術的方向性を決定し、大規模なアーキテクチャの設計や技術的な課題の解決を行います。マネージャーという役職になれば、チームのマネジメント、プロジェクトの進行管理、他部署との連携がメインの仕事です。人間関係のスキル、プロジェクトマネジメント、技術的判断力が求められるので、マネジメントに関する研修やセミナーに参加して、そのスキルを磨きます。スペシャリストへの道特定の領域や技術での深い専門知識を活かしたスペシャリストのAndroidエンジニアを目指すこともできます。個別のプロジェクトでのコンサルティングなどを行うことが多いです。Androidエンジニアのスペシャリストは、 高度な専門知識、自己マネジメント、ネットワーキングが重要となり、定期的に自分のスキルや知識を見直し、市場のニーズに合わせてアップデートします。Androidエンジニアとしてのキャリアは多岐にわたります。初心者からシニア、マネージャーやスペシャリストまで、自分の興味や強みを活かして進む道を選ぶことができます。どのステージにいても、常に学び続け、新しい挑戦を楽しむことで、充実したキャリアを築くことができるでしょう。未経験からAndroidエンジニアになるには?未経験からAndroidエンジニアになることは可能ですが、自分のこれまでのキャリアや年齢、未経験のレベル感によって方法が異なります。他のエンジニアとしてのスキルやIT業界での経験があれば、Androidエンジニアへのキャリアチェンジがしやすいです。独学でJavaやKotlinのスキルを身につけたり、自分でAndroidアプリを作ってみたりして、実績を作ります。未経験でも応募できるAndroidエンジニアの求人に応募したり、副業案件で経験を積んでいきましょう。ITのバックグラウンドがない方は、まずはITの知識を身につけることからはじめます。プログラミングスクールに通ったり、未経験でもサポートを受けながら業務にチャレンジできる求人を探すのも選択肢です。未経験で応募できる求人は少なく、派遣社員契約で給与も大きく下がる可能性が高いです。また、年齢が上がるにつれ、スキルのキャッチアップに時間がかかったり、新しい環境に馴染むのに苦労します。今後のキャリアだけでなく、自分の人生計画を踏まえて、Androidエンジニアへのキャリアをスタートしてみてください。フリーランスのAndroidエンジニアになるには?フリーランスという働き方は、Web系の職種と相性がよく、スキルをもったAndroidエンジニアはフリーランスとして活躍している人も多いです。現在、会社員のAndroidエンジニアの方は、副業からチャレンジしてみましょう。個人で仕事をするという経験や、自分のリソースを管理・調整するスキルを身につける必要があります。会社員の傍ら、Androidエンジニアの副業をしている方は、フリーランス案件さえ獲得できればいつでもフリーランスになることができます。長期の契約や複数の案件により安定した収入を見込めるか、現職とよい関係で退職できるか、何よりフリーランス1本でチャレンジする覚悟が判断基準となります。会社員とフリーランスには、さまざまな違いがあるので、以下の記事も参考にしてみてください。▼関連記事:フリーランスと会社員の違いに驚愕!独立前に知っておくべき違いを解説▼関連記事:フリーランスになるには?必要な手続きや仕事獲得の方法まで解説まとめAndroidエンジニアは、主にAndroid OS(オペレーティングシステム)上で動作するアプリケーションを作るエンジニアです。JavaやKotlinといった特定の言語を使用して、要件定義や設計、開発を行い、アプリのリリース後もアップデートやメンテナンスを担当します。Androidエンジニアは、さまざまなスキルに応じて、高い給与や価値あるキャリアを歩むことができます。フリーランスAndroidエンジニアとしてチャレンジしたい方は、まずはどのような案件があるのか見てみましょう。▼フリーランスのマッチングサイト「SOKUDAN」のAndroidエンジニアのフリーランス案件一覧