AWSのスキルを持つエンジニアは、多くの企業にとって欠かせない存在です。副業市場においてもAWSエンジニアの需要は増加しており、AWSのスキルを活かした副業に取り組めば収入アップを期待できます。本記事では、AWSを使った副業の時給や仕事内容、案件例、必要なスキルを紹介します。副業案件の探し方や、副業をする際の注意点も解説するので、副業を通じてAWSスキルを磨きながら収入を増やしたいエンジニアは、ぜひ参考にしてください。▼SOKUDANのAWSのフリーランス・副業案件一覧AWSとは?AWS(Amazon Web Services)は、Amazonが提供するクラウドコンピューティングサービスの総称です。クラウドコンピューティングとは、サーバーやストレージ、データベースなどのコンピュータを使ったサービスをインターネットを通じて利用できるプラットフォームのことを指します。クラウドと対となる言葉にオンプレミスがあります。オンプレミスとは、自社でサーバーやネットワーク機器などを設置・運用する形態のことです。AWSはオンプレミスと比較して、サーバーなどのリソースの変更がしやすく拡張性に優れているうえ、保守にかかる手間も大幅に省けます。AWSの特徴AWSは現在200以上のサービスを提供しており、企業はサーバー機器を自社で保有・管理せずに、必要なときに必要な分だけサービスを利用できるのが特徴です。EC2(仮想サーバー)、S3(ストレージ)、RDS(データベース)、Lambda(サーバーレスコンピューティング)などさまざまなサービスを、企業の規模や目的に応じて柔軟に組み合わせられます。さらに、AWSはコスト面でもメリットが大きいです。多くのサービスでは、初期費用は無料もしくは少額のコストで、利用した分だけ追加金額を支払う従量課金制です。ビジネスの規模に合わせて適切なコストに調整できるため、多くの企業に採用されています。AWSの市場動向や需要AWSは世界のクラウド市場で需要を伸ばしており、多くの企業がオンプレミス環境からAWSへの移行を進めています。Synergy Research Groupの調査によると、2024年度第2四半期時点で、AWSの世界シェアは32%で、2位のMicrosoft Azure(23%)を大きく引き離しています。特に日本においては、DX化を図る多くの中小企業がクラウドを導入するようになったため、AWSエンジニアの求人は急増している状況です。また、リモートワークが普及したことで、クラウドサービスへの依存度が高まっています。災害時でも稼働し続けるクラウドを求めてAWSを採用する企業が増えたことに伴い、AWSの認定資格を持つエンジニアの求人や年収は増加しています。AWSのスキルは副業に向いているのか?AWSは場所を選ばず管理できるため、リモートワークと相性がよく、平日夜や週末に出社せずに副業ができます。また、AWS案件は高水準の報酬であることが多く、限られた時間でも十分な収入を得られる可能性があります。特にAWSの知識やスキルを紹介するAWS認定資格を保有していると、案件獲得率や単価が上がりやすいです。さらに、市場の拡大に伴い、短期間の構築案件から長期的な保守運用まで多様な案件が存在する点においても、副業に向いているといえます。経験やスキルレベルに合わせた案件を選べるため、段階的にスキルアップしながら副業を続けていけるでしょう。【独自調査】AWSを使った副業のデータAWSを使った副業の実態を具体的な数字で見ていきましょう。フリーランス・副業向けの案件マッチングサイト「SOKUDAN」の調査結果をもとに、実際の時給相場や案件数、人気の業界、働き方の特徴などを紹介します。平均時給AWSを使った案件の平均時給は、5,859円と高水準です。また、平均年収は1,181万円、月収は98万円です。求人ボックスの統計データによると、インフラエンジニアの平均年収が497万円、月収が41万円であるため、AWSエンジニアの収入は高いといえます。稼働日数AWSを使った案件の47.9%は、週2〜3日の稼働です。週1日の案件も2.1%あり、約半数の案件が週3日以下だと分かります。本業があっても、副業として取り組める案件が豊富にあるといえるでしょう。リモート状況AWSを使った案件の76.8%がフルリモートに対応しています。一部リモートワークが認められている案件も20.4%あり、ほとんどの案件がリモートワークを採用していると分かります。案件の多い業界業界割合その他IT関連21.83%エドテック(教育)11.97%SaaS8.45%Web制作7.75%AI(人工知能)7.04%人材紹介・派遣6.34%その他人材サービス4.93%コンサルティング4.23%システムインテグレータ4.23%ブロックチェーン3.52%AWSを使った案件は、IT関連が最も多く21.83%を占めています。次いでエドテックの分野が多く、11.97%です。続いてSaaS、Web制作、AIのテクノロジー系の3業界が全体の約4分の1を占めています。案件の多いエンジニア職種エンジニア職種割合バックエンドエンジニア55.63%インフラエンジニア19.01%フロントエンドエンジニア11.27%プロジェクトマネージャー5.63%Webディレクター4.23%AWSを使った案件は、バックエンドエンジニアとしての募集が55.63%と半数以上を占めています。次いでインフラエンジニアとしての募集が19.01%、フロントエンドエンジニアとしての募集が11.27%で、この3つの職種で約86%を占めます。▼関連記事:AWS案件の平均年収、案件数|フリーランス副業調査AWSを活用する副業案件の仕事内容AWSを活用する副業案件は、企業のクラウド移行から日常的な運用保守まで、幅広い業務があります。ここでは、AWSを扱う副業の代表的な仕事内容を紹介します。AWSの環境構築・設計オンプレミス環境からAWSへの移行を検討している企業や、新規にAWS環境を立ち上げたい企業による、AWSの環境構築・設計の依頼が多くあります。要件定義から、アーキテクチャ設計、実装、テスト、本番環境への移行までを担当します。具体的には、EC2やVPC、S3、RDSなどの基本サービスを組み合わせて最適な環境を構築する業務です。企業の規模や業種によって要件が大きく異なるため、柔軟な対応力が求められます。AWSの環境構築・設計の案件は単価が高めで、1ヶ月50万〜100万円程度のプロジェクトも珍しくありません。AWSの運用保守すでにAWS環境を導入している企業で、日常的な監視やトラブル対応、パフォーマンスチューニングなどを行います。具体的には、CloudWatchなどのモニタリングツールを活用し、システムの安定稼働を支援します。また、障害発生時の対応やセキュリティアップデートの適用なども重要な業務です。AWSの運用保守は継続的な案件が多く、月額15万〜40万円程度で長期契約になるケースが一般的なので、本業と両立しながら稼ぎやすいでしょう。AWSのコスト最適化AWSを導入したものの、適切な設定をしていないためにコストが膨らんでいる企業は少なくありません。そのため、無駄なリソースの特定と削減、EC2インスタンスのリザーブドインスタンスへの移行やSavings Plansの活用提案、自動スケーリングの導入やスケーリングパラメータの調整などを通じてコストを削減する案件が一定数見られます。AWSのコスト最適化の案件は、時給ではなく成果報酬型で、「削減できたコストの20%」といった契約形態である場合も多いです。サーバーレスアプリの開発LambdaやAPI Gateway、DynamoDBなどを活用し、サーバー管理不要のアプリを開発します。AWSを使用したアプリ開発は、従来型のサーバー構築より開発スピードが速く、運用コストも抑えられるため、スタートアップを中心に採用する企業が増えています。1機能あたり10万〜30万円程度の案件が多く、機能追加ごとに継続的な収入を得られるでしょう。AWSのセキュリティ診断・強化IAMポリシーの見直しやSecurity Hubの導入、WAFの設定、侵入テストなどを通じて、AWS環境のセキュリティレベルを高める案件です。不正アクセスや情報漏えいなどのセキュリティインシデントが増加しているため、AWSのセキュリティ診断・強化ができるスキルは需要が高く、高い報酬が期待できます。診断から改善提案までのパッケージで、50万〜80万円程度の案件が多いです。CISSPやAWS Security認定資格などを持っていると、案件獲得につながりやすいでしょう。AWSを使った副業案件の実例続いては、フリーランス・副業向けの案件マッチングサイトのSOKUDANで実際に掲載されているAWSを扱う副業案件を紹介します。事例をもとに、仕事内容や必要なスキル、作業時間、報酬などを確認していきましょう。▼SOKUDANのAWSのフリーランス・副業案件一覧自社プロダクトの開発プロジェクトのマネジメント職種・バックエンドエンジニア・フロントエンドエンジニア・プロジェクトマネージャー仕事内容・開発プロジェクトのマネジメント・事業部門メンバーと協調したサービスの企画や要件定義、システム連携先との仕様調整・KGI・KPIの設定や管理・現場開発業務のフォローやレビュー・ビジネスソリューション部の組織作り全般への参画必須条件・Webシステム開発エンジニア経験(3年以上)・フロントエンド、バックエンド、インフラ(クラウド系)各領域の基本的な知識といずれか領域の実務経験稼働場所フルリモート稼働時間月96時間〜報酬月給:90万〜150万円▼案件詳細:【急募・即日稼働予定】自社プロダクトのエンジニアリングマネージャーデータベース管理システムの開発支援エンジニア職種・機械学習エンジニア・バックエンドエンジニア仕事内容・データベース設計・データ加工・データベース開発・データベース管理システムの開発必須条件・RDBの設計および最適化の実務経験と、PostgreSQL、MySQL、SQL Serverなどの主要なRDBMSの知識・操作経験・Microsoft AzureやAWSに関する実務経験・データインテグレーションおよびETLの経験・Python、Apache Airflow、Talendなどのツールを用いたデータ処理・スクリプト作成テキスト、数値、画像データの自動ラベリング手法や検索アルゴリズムの知識・ElasticsearchやSolrなどの検索エンジンに関する知識・データベースのアクセス制御およびデータ保護に関する知識とクラウドセキュリティのベストプラクティスの理解稼働場所フルリモート稼働時間週16時間〜報酬時給:5,000円程度▼案件詳細:【フルリモ】データベース管理システムの開発支援をするデータエンジニア募集!国内初のクラウド型RPAの運用・保守職種・インフラエンジニア・バックエンドエンジニア仕事内容・ライブラリ等のアップデート・トラブルシューティング、障害対応等のシステム安定稼働・システムのボトルネックの特定、効率的なリソース使用と応答時間の最適化・ログ分析やモニタリングツール(Datadog、Sentry)を用いて性能を継続的に改善・GitHubやSlackでの開発者連携、PRの作成、レビュー・デプロイ支援必須条件・Webアプリケーションの開発・運用経験・クラウドコンピューティングサービス(AWS、GCP、Azure)に対する開発・運用経験・データベースの開発・運用経験・社内外メンバーとのスムーズなコミュニケーション能力稼働場所フルリモート稼働時間週10時間〜報酬時給:4,000〜6,000円▼案件詳細:フルリモ@週10h〜|国内初クラウド型RPAの運用・保守|Rails,AWS等AWSを使った副業に必要なスキルAWSを使った副業には、AWSのスキルはもちろん、周辺技術や副業に関する知識も必要になります。ここでは、AWSを使った副業で収入を得るために身につけておくべき主要なスキルを解説します。AWS基盤サービスの理解と実装スキルEC2やS3、RDS、VPC、IAMといった基盤サービスの仕組みを理解し、実際に構築・設定できる能力はAWSを使った副業に必須です。多くの案件は、AWSの主要サービスを組み合わせた環境構築から始まります。例えば、EC2という1つのサービスに注目しても、インスタンスの適切なサイズ選定、セキュリティグループの設定、ストレージの最適化などができなければ案件を進行できません。AWSの基盤サービスを扱うスキルは、AWSの公式ドキュメントを読み込み、実際に構築経験を積むことで身につけられます。また、AWS認定資格の取得も市場価値を高める効果があります。副業に役立つ主なAWS認定資格は以下です。資格名特徴AWS Certified Solutions Architect – Associate(SAA‑C03)環境構築・設計の案件で最も評価される定番資格。要件に合ったサービス選定やアーキテクチャ設計のスキルを証明できる。AWS Certified SysOps Administrator – Associate(SOA‑C02)監視設定や障害対応、パフォーマンス改善など、運用・保守案件で即戦力であることを示し、CloudWatchやCloudFormationの実践力を証明できる資格。AWS Certified Developer – Associate(DVA‑C02)Lambda+API Gatewayなどのサーバーレス開発や自動化スクリプト案件で役立つ資格。開発者視点のベストプラクティスを網羅している。AWS Certified Security – Specialty(SCS‑C02)セキュリティ診断・強化案件の単価アップに直結する資格。金融・医療系クライアントからの信頼が高まる。AWS Certified DevOps Engineer – Professional(DOP‑C02)TerraformやCodePipelineを使った自動化・DevOps導入案件に有利。設計と運用を一貫して任せられる証になる。インフラのコード化(IaC)スキルIaCとは、CloudFormationやTerraform、AWS CDKなどを使って、サーバーやネットワークなどのITインフラをコードとして管理することです。IaCは、環境構築の手法として一般的になりつつあります。管理画面から手動で設定する環境構築ではなく、コードによる自動化・標準化ができるため、他のコードからの再利用が可能なため速く構築ができ、人為的なミスも省けるのがメリットです。副業では短期間で効率よく作業することが求められるため、IaCのスキルが役立ちます。特にTerraformは企業での採用率が高く、習得しておくと案件の幅が広がるでしょう。セキュリティ対策の知識AWS環境ではセキュリティの責任共有モデルに基づき、ユーザー側でも適切な対策が必要です。IAMの最小権限原則の適用方法やSecurity Hubの活用、WAFの設定、暗号化の実装など、セキュリティに関する深い知識があると高単価案件の獲得につながります。特に金融・医療などの機密情報を扱う業界では、セキュリティに精通したAWSエンジニアへの需要が高まっています。高単価の副業案件を獲得したい場合には、AWS Security認定資格の取得が効果的です。コスト最適化の知識AWSは基本的に従量課金制ですが、適切に設計・管理しないとコストが膨らみます。そのため、コスト最適化の案件では、リザーブドインスタンス、Savings Plans、スポットインスタンスなどの料金モデルの違いを理解し、処理の負荷や作業量に合わせて最適なサービスの組み合わせを提案できるスキルが求められます。また、無駄なリソースの特定や自動停止の仕組み構築などの具体的なコスト削減策を提案・実装できると、成果報酬型の案件で高収入を得られる可能性が高いです。コミュニケーションスキルAWSのスキルがあっても、クライアントの要件を正確に理解し、適切な提案をする能力がなければ案件を円滑に進行できません。特に副業ではリモートワークが主流で、直接クライアントとコミュニケーションを取る機会が限られるため、要件の確認や進捗報告を簡潔かつ明確に行う能力が求められます。また、技術的な内容を非エンジニアにも理解しやすく説明するスキルがあると、クライアントとの信頼関係を築きやすくなります。チャットツールでの情報共有や、必要に応じたオンラインミーティングの活用など、リモートワークに適したコミュニケーション能力も必要です。AWSを使った副業案件の探し方AWSのスキルを活かして副業を始めたいと考えたとき、案件の探し方によって出会える仕事の種類も変わってきます。ここでは、AWSを使った副業案件を効率的に見つけるための、主な方法を紹介します。案件マッチングサイトを利用する案件マッチングサイトは、仕事を探している人材と企業をマッチングするサービスです。毎日多数のAWS関連案件が掲載されており、技術スタックやスキルレベル、希望単価、稼働時間などの条件を入力することで、自分に合った副業案件を探せます。特にIT関連の分野に特化した案件マッチングサイトを利用すると、AWSのスキルを活かせる案件が見つけやすいでしょう。案件マッチングサイトでは、一度に多数の案件を比較検討できるため、希望条件に合う案件を見つけやすいです。また、初心者も小規模な案件から取り組み、徐々に報酬のアップを目指せます。エージェントサービスと比べ、案件マッチングサイトではクライアントと直接契約ができるケースが多く、マージンが発生しないため高い報酬での契約が期待できるのも魅力です。▼関連記事:【厳選】副業マッチングサービス・サイトのおすすめ30選を紹介▼関連記事:フリーランスエンジニア向け案件サイト10選!案件獲得のコツも紹介エージェントサービスを利用するエージェントサービスでは、専任のアドバイザーがエンジニアのスキルや希望条件をヒアリングし、最適な案件をマッチングしてくれます。自分では見つけにくい非公開案件の紹介を受けられる点が大きな魅力です。案件を探す際のリサーチ時間も大幅に削減できます。エージェントサービスは、サポートが手厚く、AWSの資格や経験をアピールするプロフィール作成の支援も受けられるため、案件獲得に役立ちます。また、単価交渉や契約条件の調整もエージェントが代行するため、交渉が苦手なエンジニアでも適正な報酬を得やすくなるのは大きなメリットです。▼関連記事:エンジニア特化!フリーランスエージェント11選を徹底比較知り合いや友人から紹介してもらう知人ネットワークを活用して、AWSを使った副業案件を紹介してもらえる可能性もあります。同じIT業界で働く同僚や友人、前職の上司などに「AWSを使った副業案件を探している」と伝えておくことがポイントです。特にAWSへの移行ニーズが多くの企業で高まっているため、知人が所属する企業や取引先から、案件を紹介してもらえる可能性があります。知人から案件を紹介してもらうと、紹介者が間に入ることでクライアントとの信頼関係を築きやすくなります。また、エージェントや仲介サービスを通さないため、手数料が発生せず、より高い報酬を得られることも多いです。さらに、クライアントとの直接契約になるため、条件交渉の自由度も高く、リモートワークや稼働時間など柔軟な働き方を実現しやすくなります。▼関連記事:フリーランスこそ人脈が大切!人脈作りのコツ・案件獲得方法を解説AWSを使った副業を行ううえでの注意点AWSを使った副業を行う際には、いくつかの注意すべき点があります。本業との兼ね合いや法的な側面など、トラブルを避けて副業を長期的に続けていくために必要な注意点を解説します。就業規則を確認するAWSを使った副業を始める前に、まず現在の勤務先の就業規則を確認することが重要です。多くの企業では副業に関する規定が設けられており、完全に副業を禁止している場合もあれば、条件付きで認めている場合もあります。特に利益相反や競業避止義務には注意しましょう。現在の勤務先と同業種の企業や取引先企業の案件を受けると、秘密情報の漏洩や利益相反と見なされるリスクがあります。業務内容によっては、AWSを使った副業が競業に該当する可能性があるため、案件内容をよく吟味することが必要です。副業に許可が必要な会社では、上司や人事部門に副業する旨を事前に相談するとよいでしょう。副業の内容や稼働時間、報酬などを明確に説明し、本業への影響がないことを示すと許可が得やすくなります。副業が認められている企業でも、届出制となっている場合が多いため、適切な手続きを踏みましょう。本業に支障をきたさないようにするAWSを使った副業を行う際には、本業がおろそかにならないように注意します。無理な稼働時間で副業に取り組むと、本業での生産性低下につながります。平日夜の作業は2〜3時間程度にとどめ、週末も適度な休息を確保するよう意識しましょう。定期的な休憩や適切なストレッチ、睡眠時間の確保など、健康を維持するための工夫も必要です。また、タスク管理ツールを活用して、本業の重要プロジェクトがある週は副業の作業量を減らすなど、柔軟に稼働時間を調整できる体制を整えられれば、長期的に副業を続けていけるでしょう。確定申告を行うAWSを使った副業で得た収入が年間20万円を超える場合は、確定申告の義務があります。本業の給与所得とは別に、副業収入と必要経費を計算し、所定の期間内に申告手続きを行いましょう。AWSを使った副業では、AWSの個人アカウント利用料や技術書籍、PC・周辺機器、インターネット回線費用、賃料(自宅の一部を仕事用に使用している場合)などが経費計上できます。確定申告は、毎年2月16日から3月15日までの期間に行います。e-Taxを利用すれば自宅からオンラインで手続きが可能です。副業収入が大きくなると、住民税や社会保険料の負担にも影響が出るため、税理士などの専門家のアドバイスを受けることも検討しましょう。特に将来的にフリーランスとして働くことを視野に入れている場合は、早い段階から適切な税務の知識を身につけておくと役立ちます。▼関連記事:副業所得が20万円を超えたら確定申告が必要!初めてでも分かる経費計上の仕方や手続きの流れガイドAWSを使った副業に関するよくある質問最後に、AWSを使った副業を行ううえでよく寄せられる疑問や不安にお答えします。疑問点を解消して、副業を始めるための準備を整えましょう。AWSを使った副業をするために必要な経験年数は?AWSを使った副業を始めるために必要な経験年数に厳密な基準はありませんが、基本的なサービスを理解し、運用できるレベルになるには、一般的に1〜2年程度の実務経験が目安です。ただし、副業案件の内容によって求められる経験レベルは異なります。初心者向けの環境構築補助や基本的な運用管理であれば、半年程度の経験でも案件を獲得できるケースもあります。重要なのは経験年数よりも、実際に手を動かした経験の質です。AWS認定資格、特にソリューションアーキテクト・アソシエイト(SAA‑C03)を取得していると、経験が浅くても案件を獲得できる可能性が高まります。また、自己学習でハンズオンラボに取り組み、個人的なプロジェクトでAWSを活用した実績があれば、公式な経験年数が短くても副業を始めることは十分可能です。AWSを使った副業は仕事終わりや土日でもできる?AWSを使った副業は、平日夜や土日のみの稼働でも十分に対応可能です。多くのAWS関連の作業はリモートで完結し、AWS環境は常時稼働しているため、時間や場所に縛られずに業務が行えます。特にAWS環境の構築や設定作業は、クライアントとの打ち合わせ時間さえ調整できれば、都合のよい時間帯に取り組むことが可能です。また、CloudFormationやTerraformなどのIaCツールを活用すれば、短時間でも効率的に作業を進められます。ただし、クライアントの本番環境に影響を与える作業は、計画的なメンテナンス時間に実施するなど、事前に調整が必要です。副業として取り組む場合、障害対応など緊急性の高い業務を含む案件は避け、納期に余裕がある開発案件を選ぶとよいでしょう。AWSを使った副業をするうえで身につけたほうがよい言語やフレームワークは?AWSを使った副業で活躍するためには、基本的なプログラミング言語としてPythonの習得が特に有効です。AWSのCLIやSDKはPythonと親和性が高く、自動化スクリプトやLambda関数の開発に広く使われています。また、AWS CDKもPythonをサポートしており、インフラのコード化に役立ちます。インフラのコード化ツールとしては、CloudFormationに加えて、Terraformの習得が効果的です。多くの企業でTerraformが採用されており、案件獲得の幅が広がります。コンテナ技術に関連する案件では、DockerとKubernetesの基本的な知識が、サーバーレスアーキテクチャの案件では、AWS Lambda、API Gateway、DynamoDBなどを使いこなすスキルが評価されます。フロントエンドとの連携が必要な場合は、JavaScriptやNode.jsの知識も役立つでしょう。AWSを使った副業を始める際に必要な準備は?AWSを使った副業を始めるには、まず個人のAWSアカウントを作成し、無料枠で実際に環境構築を経験しておくことが重要です。EC2やS3、RDS、VPC、IAMなどの実務で使用する主要サービスに一通り触れ、構築から運用までの流れを理解しておきましょう。技術面では、ソリューションアーキテクト・アソシエイト(SAA‑C03)などのAWS認定資格の取得を目指すとよいでしょう。資格学習を通じてAWSサービスの体系的な知識が身につき、クライアントからの信頼獲得にも役立ちます。さらに、GitHubなどで自分の作成したCloudFormationテンプレートやTerraformコードを公開し、ポートフォリオとして活用することも効果的です。クラウドエンジニア向けのコミュニティに参加し、情報収集や人脈形成を行うことも、案件獲得につながる重要な準備となります。AWSを使った副業の経験は今後のキャリアにどう活かせる?AWSを使った副業経験は、エンジニアとしてのキャリアにいい影響を与えるでしょう。本業では関わることのないプロジェクトや業界に携わった経験によって、技術スキルの幅が広がり、市場価値が向上します。さまざまな環境でのAWS構築・運用経験は、クラウドアーキテクトやSREなどの専門職へのキャリアパスが広がります。また、副業で得た実績を転職に活かすことも可能です。複数のクライアントと仕事をした経験は、コミュニケーション能力や要件定義スキルの証明にもつながります。さらに、副業は、将来的にフリーランスへの転身や独立起業を考えている場合の準備段階としても非常に有効です。副業を通じて、案件獲得方法や単価交渉、クライアント対応などのビジネススキルを学べるため、リスクを最小限に抑えながらキャリアチェンジの足がかりを作れます。▼関連記事:AWSでフリーランスエンジニアへ!単価や案件獲得方法AWSを使った副業案件を探すならSOKUDANがおすすめAWSを使った副業案件を探すなら、フリーランス・副業向けの案件マッチングサイト「SOKUDAN」の利用がおすすめです。SOKUDANには、AWSを扱う副業案件が豊富に掲載されており、経験年数やスキル、希望の稼働時間、報酬額など、自分の希望に合わせて案件を絞り込めます。小規模な改修案件から大規模な開発案件まで、さまざまなレベルの案件が揃っているため、経験の浅い人でも自分に合った案件を見つけやすいでしょう。また、案件の詳細情報が分かりやすく表示されているため、自分のスキルや生活スタイルに合った案件を効率的に見つけられます。AWSを使った副業を始めたい人や、よりよい条件の案件を探している人は、ぜひSOKUDANをチェックしてみてください。▼SOKUDANのAWSのフリーランス・副業案件一覧まとめAWSのスキルを活かした副業では、AWS環境構築や運用保守、コスト最適化などの多様な案件があり、基盤サービスの理解、インフラのコード化、セキュリティ知識などのスキルが求められます。AWSを使った副業経験は、技術力向上だけでなく、将来のキャリアアップやフリーランス転身の足がかりとしても価値があります。クラウド市場の拡大とともに、AWS副業の需要は今後もさらに高まることが予想されます。