近年、フリーランスとしてアプリ開発に携わる人が増えています。しかし、「未経験からでもアプリ開発のフリーランスとしてやっていけるのか」「スキルや実績が必要なのでは?」と、不安を感じている人もいるのではないでしょうか。この記事では、フリーランスのアプリ開発エンジニアの年収・案件例を解説します。未経験者がスキルを学ぶ方法も解説するので、ぜひ参考にしてください。フリーランスとしてアプリ開発の仕事はできる?スキルと実績があれば、フリーランスのアプリ開発エンジニアとして仕事を獲得することは可能です!アプリ開発の需要は増加しており、企業や個人がアプリ制作を外注するケースも多いため、フリーランスとして活躍できる場が広がっています。ただし、仕事を依頼されるためには、クライアントに信頼されるスキルと実績が必要です。クライアントは、当然アプリの品質や完成度を重視するため、実績がない場合は仕事獲得が難しいケースもあるでしょう。そのため、まずは簡単な案件からスタートして、徐々に実績を重ねていくことがポイントです。未経験からでもアプリ開発にチャレンジできるアプリ開発未経験のエンジニアでも、現場で通用するスキルを身につければ、アプリ開発のフリーランスを目指すことは可能です。アプリ開発で使用するプログラミング言語や開発ツールなど、基礎をしっかり学んで実践を重ねることで、初心者でも少しずつ仕事に結びつけられるレベルに到達できるでしょう。最初は難しそうに感じるかもしれませんが、基礎が身につけば次第に自信がつきます。アプリ開発に必要なスキルの習得方法は、後述します。フリーランスのアプリ開発案件の種類アプリ開発は、大きく3つの種類に分類されます。Webアプリネイティブアプリハイブリッドアプリアプリの種類によって、扱う言語や必要なスキルが異なるため、詳しく見ていきましょう。【Webアプリ】オンラインで使用するアプリの開発Webアプリとは、インターネットブラウザで利用するアプリを指します。代表的なWebアプリは、GoogleやYahoo!、クックパッドや食べログなどのブラウザ版などです。インストール不要で、どこからでもユーザーが手軽に利用できるため、多くのビジネスやサービスで採用されています。【Webアプリ開発で使用する言語・役割】開発分野使用する言語役割フロントエンド開発HTML・CSS・JavaScriptユーザーが操作する画面や見た目のデザインバックエンド開発PHP・Python・Rubyサーバーとアプリの連携やデータの処理データベース管理SQLデータの保存と管理、アプリの動作サポートWebアプリ開発では、ユーザーが操作しやすい画面設計に加え、サーバーサイドでのデータ処理や他サービスとの連携技術も欠かせません。幅広いスキルを組み合わせることで、ユーザーにとって使いやすいWebアプリを提供できます。【ネイティブアプリ】iOS・Androidアプリの開発ネイティブアプリとは、iOSもしくはAndroidなど、特定のOS向けのアプリのことを指します。スマホのカメラやGPS機能をフル活用でき、OSに特化した安定した操作性を追求できることが魅力です。【ネイティブアプリ開発で使用する言語・役割】開発分野使用する言語役割iOSアプリ開発Swift・Objective-CiPhoneやiPad向けの機能やデザインの設計Androidアプリ開発Kotlin・JavaAndroid向けの機能やデザインの設計iOS向けにはSwift、Android向けにはKotlinなど、各OSに対応したプログラミング言語を用いて開発します。ストアの審査基準をクリアするための高品質なアプリを作り上げることが求められます。▼関連記事:iOSエンジニアとは?仕事内容や必要なスキル、リアルな年収も大公開▼関連記事:Androidエンジニアとは?必要なスキルや年収・フリーランスの実態【ハイブリッドアプリ】Webアプリとネイティブアプリのハイブリッドハイブリッドアプリは、Webをベースとして、スマホやタブレットなどのOS上でも利用できるアプリです。一度に複数の端末に対応したアプリを作れることから、開発コストを抑えて、多くの端末で利用できるショッピングアプリやニュースアプリなどで活用されています。【ハイブリッドアプリ開発で使用する言語・役割】開発分野使用する言語役割クロスプラットフォーム開発React Native・FlutteriOS・Androidで共通のアプリとして動作する仕組みの構築UI/UXデザインHTML・CSS・JavaScript各OSで操作しやすい画面やデザインの設計API連携RESTful API・GraphQLサーバーとの連携・リアルタイム機能の搭載ハイブリッドアプリ開発では、複数のプラットフォームに対応するため、どのOSでも使いやすい操作感のアプリを開発することが必要です。さらに、APIを通じてサーバーと連携することで、アプリにさまざまな機能を搭載する必要があります。フリーランスのアプリ開発エンジニアの年収フリーランス・副業向けの案件マッチングサイト「SOKUDAN」の調査を参考に、アプリ開発エンジニアの年収を見ていきましょう。フリーランスエンジニア全体の平均年収は899万円という結果が出ています。ただし、扱うプログラミング言語によって、年収は大きく異なります。例えば、Androidアプリ開発に使われるKotlinの年収は1,308万円です。また、iOSアプリの開発に使用されるSwiftは約1,234万円と、同様に高水準となっています。また、Webアプリやハイブリッドアプリの開発でよく使われる、JavaScriptは1,040万円、TypeScriptは1,235万円と、どちらも年収1,000万円を超えています。このように、プログラミング言語ごとに収入には差異があります。フリーランスとして生計を立てる際には、自分が開発するアプリの種類や扱う言語に注目して平均年収を確認しておきましょう。▼関連記事:【2024最新】フリーランスエンジニア6職種の平均年収・時給▼関連記事:2024年エンジニア言語の年収ランキング|フリーランス副業編フリーランスのアプリ開発エンジニアの案件例次に、フリーランス・副業向けの案件マッチングサイト「SOKUDAN」に掲載されている案件をもとに、フリーランスのアプリ開発エンジニアの案件例を紹介します。案件を探す際は、内容に応じた報酬の目安を把握しておくと、適正価格の案件を選べるようになります。ぜひ今後の案件探しの参考にしてください。AndroidエンジニアAndroidエンジニアとしての案件では、Kotlinを使った開発経験が求められるケースが多くあります。【案件例】業務内容・カーアプリのAndroid機能開発・運用・Androidのバージョンアップへの対応・リリース後のトラブル対応使用するプログラミング言語・Kotlin応募条件・3年以上のAndroidアプリ開発経験・Kotlinプログラミングの経験・GitHubを使ったチーム開発経験リモート可否一部リモート可能稼働時間・9:00~17:30・平日週4〜5日出勤・週3出社・週2リモート報酬月給:80〜130万円Androidのバージョンアップやリリース後のトラブルなど、幅広い対応力が求められます。また、国際的なプロジェクトの場合は、英語でのコミュニケーション力が必要になることも多いです。そのため、コミュニケーションスキルと語学スキルもあるとよいでしょう。▼案件詳細:有名カーアプリのAndroidエンジニアWebアプリ開発Webアプリの開発案件では、Ruby on RailsやJavaScriptを使った実務経験が重視されることが多くあります。【案件例】業務内容・Ruby on Railsのアプリの新機能機能追加・改善実装及びテスト・CI/CDなどワーク開発フローの改善使用するプログラミング言語・Ruby on Rails6.0応募条件・Ruby on Railsを用いたWebアプリ開発・メンテナンス・運用の実務経験(1年以上)・JavaScriptでのWebアプリ開発実務経験(1年以上)リモート可否フルリモート可能稼働時間・週24時間〜・土日祝稼働OK報酬時給:3,000~5,000円長期的にプロダクトに関わり、チームでの開発が求められるケースでは、技術スキルに加えて、コミュニケーションスキルやタスク管理スキルも重視されます。また、開発やリリース作業を自動化するための仕組みであるCI/CDなどの知識もあると、プロジェクトに貢献できる幅が広がるでしょう。▼案件詳細:Webアプリ開発*JavaScript/Railsスマホアプリの新機能開発スマホアプリの新機能開発案件では、アプリのリリースから運用まで一貫して対応することが求められるケースが多いです。特に、RESTful APIの開発経験があると、サーバーと連携するアプリ開発にも対応しやすくなります。【案件例】業務内容・Web3およびAI関連の自社サービスの開発・運用・システム要件定義・設計・アプリおよびサーバーサイドの実装・テスト・保守使用するプログラミング言語・JavaScript・Python・Typescript応募条件・iOSまたはAndroid向けアプリ開発の実務経験・モバイルアプリのリリースから運用までの経験・RESTful API開発経験リモート可否一部リモート可能稼働時間平日週5日報酬想定年収:500〜900万円Web3やAI関連の最新技術に触れる機会が多いこの案件例のように、ブロックチェーン技術や生成AIの知識があると、プロジェクトにおける貢献の幅が広がるでしょう。▼案件詳細:【開発】スマホアプリ新機能開発エンジニア(iOS/Android)フリーランスのアプリ開発エンジニアに必要なスキルフリーランスのアプリ開発エンジニアとして活躍するには、技術力だけでなく、クライアントとの円滑なコミュニケーション力や、案件を確保するための営業力も求められます。ここでは、フリーランスのアプリ開発エンジニアに必要な4つのスキルを解説します。アプリ開発に必要な言語の知識アプリ開発では、iOS向けにはSwift、Android向けにはKotlinなど、専用のプログラミング言語が求められます。また、WebアプリやハイブリッドアプリではJavaScriptやFlutterの知識も必要です。複数の言語に対応できると、幅広い案件に対応でき、仕事のチャンスが増えるでしょう。さらに、常に最新技術をキャッチアップする姿勢や習慣も大切です。アプリ開発の実務経験フリーランスは、自分のスキルを提供して働くため、実務経験があることが前提になります。そのため、さまざまなアプリ開発に携わった経験があると、案件獲得に有利です。未経験者の場合は、開発やテストなどの一部業務から始め、少しずつアプリ開発の全工程に対応できるようスキルを伸ばしていくとよいでしょう。コミュニケーションスキルアプリ開発では、クライアントの要望を正確に把握して、進捗や問題点を随時報告するコミュニケーション力が求められます。特に、リモートで働く際は、「報連相」を意識しましょう。離れた場所で働くからこそ、何か小さなことでも報告したり、スタンプで反応してメッセージを確認したことを伝えたりするなどの心配りが大切です。コミュニケーションスキルが高いほど、クライアントからの信頼が増し、継続案件の獲得にもつながりやすくなります。営業スキルフリーランスとして安定した仕事を確保するには、自分自身で案件を探して、クライアントにアプローチする営業力も欠かせません。案件を獲得するために、自分から応募したり、SNSやブログで集客したりするなど、さまざまなアプローチができるとよいでしょう。また、自分の経歴や実績を伝えるプロフィールとポートフォリオの準備も大切です。資料の内容が充実しているほど、クライアントに興味を持ってもらいやすくなるので、丁寧に作りましょう。▼関連記事:フリーランスはポートフォリオが重要!作り方のポイントとおすすめサービス6選未経験からフリーランスのアプリ開発エンジニアを目指す方法未経験からフリーランスのアプリ開発エンジニアとして活躍するためには、実務対応できるスキルと経験が必要です。ここでは、未経験者がアプリ開発のフリーランスを目指すための方法を3つ紹介します。自分に合った学習方法を選んで、ステップを踏みながら成長していきましょう。スクールに通う最短でフリーランスのアプリ開発エンジニアを目指したい人は、エンジニアスクールに通う方法がおすすめです。スクールでは、アプリ開発に必要なプログラミング言語やフレームワークを体系的に学べるカリキュラムが整っています。独立を支援するスクールも数多くあるため、卒業後の案件獲得まで見据えた学習が可能です。初期投資は必要になりますが、効率的に短期間でスキルを身につけたい人にはぴったりでしょう。会社員エンジニアとして経験を積んでから独立する「いきなりフリーランスになるのは不安」という人は、会社員のエンジニアとして実務経験を積んでから独立するのがおすすめです。企業でのアプリ開発経験は、スキルアップだけでなく、実際のプロジェクトの流れを把握するのにも役立ちます。企業での経験を通じて得た人脈やクライアントから、独立後に案件を依頼されるケースも多いです。まずは、企業で働いてスキルを身につけて、休日や仕事前後の時間を活用し、副業案件からチャレンジするとよいでしょう。書籍や動画で独学で学ぶ自分のペースで学びたい人には、書籍やオンライン動画を活用した独学がおすすめです。基礎的なプログラミングスキルを学んだら、小規模のアプリ開発やプログラミングなどの一部業務を請け負うことで、実践的な経験を積んでいけます。ただし、独学の場合は必ず最新の技術に対応した教材を選ぶようにしましょう。必要なスキルをコツコツと習得しながら、少しずつ副業として経験を積んでいくのも1つの方法です。フリーランスのアプリ開発エンジニアの案件獲得方法フリーランスのアプリ開発エンジニアとして安定的に案件を得るためには、複数の手段を活用することが大切です。ここでは、案件を獲得するための方法を5つ紹介します。それぞれ試して、自分に合った方法を見つけていきましょう。フリーランス向けの案件マッチングサイトを利用するフリーランス向けの案件マッチングサイトには、アプリ開発の案件が数多く掲載されています。希望条件やスキルに合わせて検索できるため、効率的に案件を探せます。また、初心者から上級者向けの案件まで幅広く掲載されているため、長く利用できるのも特徴です。エンジニア向けに特化したサイトもあるため、いくつかのサイトを併用するとよいでしょう。プロフィールやポートフォリオを充実させ、案件ごとに提案内容を工夫することで、採用される確率を上げられます。▼関連記事:フリーランス向けマッチングサービスのおすすめ14選〜利用者の声も紹介〜▼関連記事:フリーランスエンジニア向け案件サイト10選!案件獲得のコツも紹介エンジニア向けエージェントサービスを利用するエージェントサービスでは、案件紹介に加え、契約条件の交渉や日程調整などのサポートが受けられます。営業に慣れていない人や、契約条件の交渉に不安を抱えている人は、エージェントサービスを利用すれば、スムーズに案件を探せるでしょう。また、非公開のアプリ開発案件も多く取り扱っているため、自分の条件に合う案件に出会うチャンスが広がります。▼関連記事:フリーランスにおすすめのエージェント21選!案件を獲得するための強い味方▼関連記事:フリーランスエージェントおすすめ11選!エンジニア案件に特化したサポートも紹介知人・クライアントから案件を紹介してもらうエンジニアの知人や過去のクライアントからの紹介は、契約がスムーズに進むことが多く、安定した継続案件につながりやすいです。日頃から丁寧に仕事をこなし、「案件があればぜひご相談ください」と声をかけておくと、必要なときに紹介してもらえる可能性が高まります。また、フリーランス向けのコミュニティや交流会に参加し、フリーランスやエンジニアの人脈を広げておくとよいでしょう。▼関連記事:フリーランスのコミュニティのおすすめ!人脈作りや案件獲得ができる!SNS・ブログで集客するSNSやブログで自分のスキルや実績を発信することで、興味を持ったクライアントから直接連絡が来る場合があります。SNS・ブログでの集客は、定期的な発信がポイントです。日をあけずに情報を発信し続けることで、「現在も活動中」であることをアピールでき、依頼のチャンスが高まります。直接営業する興味のある企業やクライアントに直接営業をかけるのも、案件獲得の方法です。企業のニーズに合った提案書や実績を準備し、自分がどのように貢献できるかを具体的に伝えてみましょう。自分の得意分野やこれまでの成功事例をさりげなくアピールすることで、クライアントに信頼感を与えられます。上手くアピールできれば、案件がなくても依頼を受けられる場合があるので、ぜひチャレンジしてみてください。▼関連記事:難易度別フリーランスの営業方法!安定して稼げるコツを徹底解説【Q&A】フリーランスのアプリ開発エンジニアに関するよくある質問最後に、フリーランスのアプリ開発エンジニアに関するよくある質問にお答えします。疑問を解消して、安心してアプリ開発エンジニアを目指せるようにしましょう。アプリ開発の仕事は1人でできる?スキルさえ身につければ、アプリ開発の仕事を1人で行えます。多くのフリーランスエンジニアが、自宅やコワーキングスペースなど、好きな場所で作業しています。特にエンジニアは、リモートワークが主流の職種でもあるため、柔軟な働き方を実現しやすいです。アプリ開発の仕事は難しい?アプリ開発に必要なプログラミング言語や開発ツールをしっかりと覚えれば、特別に難しい仕事ではありません。特に、開発の流れや基本的なスキルを理解していれば、効率よく仕事を進められるでしょう。コツコツと学び、実践を重ねることで着実にスキルを高めていってくださいね。どんな人がアプリ開発の仕事に向いている?アプリ開発の仕事に向いている人の特徴は、次の通りです。常に最新のスキルやトレンドを学ぶ姿勢がある人ユーザー視点に立って使いやすさを考えられる人このような姿勢を持つことで、ユーザーの期待を超えるアプリを作ることができます。また、新しい技術に柔軟に対応することで、幅広い案件にもチャレンジしやすくなるでしょう。フリーランスのアプリ開発案件を探すなら「SOKUDAN」がおすすめフリーランスのアプリ開発案件を探すなら、「SOKUDAN」の利用がおすすめです!SOKUDANは、フリーランスや副業向けの案件を取り扱う案件マッチングサイトです。大手企業からベンチャー企業まで幅広く利用しており、アプリ開発に特化した案件も多く掲載されています。【SOKUDANの魅力】リモート案件率92%案件の平均単価32.1万円週1日から稼働できる案件が豊富経験が浅めの方も応募できる案件多数SOKUDANは、在宅で高単価の案件にチャレンジしたいフリーランスエンジニアにぴったりな案件を取り揃えています。「週1日〜OK」や「経験浅めOK」の案件も多く取り扱っているため、副業や駆け出しのエンジニアにもおすすめです。SOKUDANは無料で利用できるので、ぜひ登録してみてください。▼SOKUDANのフリーランス案件一覧▼SOKUDANのリモート案件一覧▼SOKUDANの経験少なめOK案件一覧▼SOKUDANの高単価案件一覧まとめフリーランスのアプリ開発エンジニアは、経験と実績を積めば年収1,000万円以上を目指すことが可能です!アプリ開発では、Webアプリやネイティブアプリなど、OS別に使用するプログラミング言語が変わります。複数の言語を使いこなせるようになると、案件獲得のチャンスが広がるでしょう。未経験者もエンジニア向けスクールに通ったり、書籍や動画で学んだりすれば、フリーランスのアプリ開発エンジニアとして活躍できます。自分に合った学び方を見つけて、フリーランスのアプリ開発エンジニアとしてぜひ活躍してくださいね。