フリーランスや個人事業主として働きながら子育てを両立したいと考える方は多いでしょう。子どもを保育園へ入園させる場合、会社員とは違い、「就労証明書」を自分で作成する必要があります。この記事では、これから保育園の入園を予定しているフリーランス・個人事業主の方向けに、就労証明書の書き方や準備しておくべき書類を解説します。早めに手続きを進めて、入園準備をスムーズに進めましょう。フリーランス・個人事業主の子どもも保育園に入園できる?フリーランスや個人事業主でも、子どもを保育園に入園させることはできます。ただし、自治体によっては、入園可否を決める「基準指数」が会社員より低く設定されている場合があります。そのため、地域によっては審査が不利になる可能性がある点は、あらかじめ理解しておきましょう。▼関連記事:フリーランスの家庭は保育園入園が不利?審査を通過するためのポイントを解説保育園の入園手続きに必要な「就労証明書」とは?就労証明書とは、保護者が働いていることを自治体に示すための重要な書類です。氏名などの基本情報に加え、業務内容・就労時間・復職予定日などを記入します。会社員やパートであれば勤務先が記入してくれますが、フリーランスや個人事業主は自分で作成する必要があります。記載内容は入園審査に大きく影響するため、正確に書くことが欠かせません。不備があると差し戻されることもあるため、早めに準備しておくと安心です。また、収入状況を確認する追加書類として、確定申告書などの提出を求められるケースもあります。必要書類をあらかじめ揃えておくことで、入園手続きをスムーズに進められます。2024年4月から全国でフォーマットが統一化2024年4月から、就労証明書のフォーマットが全国で統一されました。どの地域でも同じフォーマットを使用することになったため、手続きがより簡素化されています。▼出典:就労証明書(簡易版)標準的な様式|子ども家庭庁就労証明書のフォーマットは、子ども家庭庁や各自治体のホームページからダウンロード可能です。ダウンロードして、必要な項目を正確に記入するようにしましょう。フリーランス・個人事業主の就労証明書の書き方例ここからは、フリーランス・個人事業主が就労証明書をどのように書けばよいかを、項目ごとに詳しく解説します。実際のフォーマットの上から順に説明していくので、手元に書類を用意しながら確認してみてください。証明日・事業所名・代表者名などまずは、就労証明書の「証明日」を記入します。自治体によっては「証明日から2ヶ月以内の書類のみ有効」などの規定があるため、提出時期に合わせて日付を記入しましょう。「事業所名」では、屋号がある場合は屋号を、屋号がない場合は自分の氏名を書けば問題ありません。あわせて、代表者名などフリーランス・個人事業主としての基本情報も記載します。業種自分の職種に該当する業種にチェックを入れます。在宅で働くWeb系フリーランスの場合、該当する項目がないことも少なくありません。その場合は「その他」にチェックを入れ、具体的な業種・職種を記入しましょう。氏名・生年月日保護者の氏名と生年月日を記入します。生年月日は西暦で書くのが一般的です。雇用(予定)期間等雇用期間を記入する欄です。フリーランスや個人事業主の場合、多くの仕事は期間が定められていないため、「無期」を選択すれば問題ありません。期間を記入する欄には、事業を開始した日を記載しましょう。本人就労先事業所最初に記入した事業所名・代表者名の住所と、実際の就労場所が異なる場合に記入する欄です。例えば、開業届の住所と実際の作業場所が違う場合は、この欄に就労場所の住所を記入します。雇用の形態該当する雇用形態にチェックを入れます。フリーランス・個人事業主の場合は、通常「自営業主」にチェックを入れれば問題ありません。ただし、家族の事業に従事している場合は「自営業専従者」や「内職」に該当するケースもあります。判断が迷う場合は、自治体に確認しておきましょう。就労時間勤務時間と勤務日数の合計を記入します。出社が必要な案件やシフト制の仕事をしている場合は、「固定就労の場合」に勤務時間を記載します。一方で、明確な勤務時間の決まりがない働き方の場合は、「変則就労の場合」に記入しましょう。就労実績直近3ヶ月の平均的な就労日数・就労時間を1ヶ月あたりで記入します。妊娠や出産で最近3ヶ月間働けていなかった場合は、休業前の実績を記載しましょう。産前・産後・育児休業などの取得予定フリーランスや個人事業主には、会社員のような産前・産後休業や育児休業の制度がないため、この欄は空欄で問題ありません。復職(予定)年月日復職予定日を記入します。すでにフリーランス・個人事業主として活動を再開している場合は、「復職済み」にチェックを入れ、再開した日を記載しましょう。育児のための短時間勤務制度利用有無育児のため短時間勤務を予定している場合は、この欄に記入します。保育士等としての勤務実態の有無保育士やベビーシッターなど、保育関連の仕事をした経験がある場合は、「有」にチェックを入れます。備考欄欄内に書ききれない内容や補足がある場合は、備考欄に記入しておきましょう。フリーランス・個人事業主が就労証明書以外に準備する書類フリーランス・個人事業主が保育園の入園手続きを進める際は、就労証明書以外にもいくつかの書類を準備する必要があります。ここでは、「働いていることを証明する書類」と「収入を証明する書類」の2種類に分けて、準備すべき書類を紹介します。フリーランス・個人事業主として働いていることを証明できる書類フリーランス・個人事業主として働いていることを示すには、公的に確認できる書類の提出が求められます。事業内容や働き方を証明できる代表的な書類は次の通りです。開業届業務委託契約書営業許可書履歴事項証明書(法人化している場合)なかでも開業届は税務署に提出する公的書類で、フリーランスとして活動している信頼性を示す有力な証拠となります。もし開業届をまだ出していない場合は、最新の確定申告書類などで代用できる場合があります。▼関連記事:フリーランスが開業届を出すメリット!提出不要な場合や提出方法まで収入を証明する書類保育園の入園手続きでは、フリーランス・個人事業主として収入を得ていることを示す書類も必要です。収入を証明できる主な書類は次の通りです。最新の確定申告書源泉徴収票納税証明書報酬振込が確認できる通帳のコピー可能であれば、確定申告書や源泉徴収票など、公的に認められた信頼性の高い書類を用意するとスムーズです。フリーランス・個人事業主が就労証明書を準備するときのポイントここからは、フリーランス・個人事業主が就労証明書を準備する際に押さえておきたい3つのポイントを紹介します。事前に確認しておくことで、提出期限までスムーズに準備を進められます。スケジュールに余裕を持って準備するフリーランスや個人事業主は、就労証明書を自分で作成する必要があるため、準備には一定の時間がかかります。自治体によっては追加書類を求められることもあるため、余裕をもって進めることが重要です。慣れない作業では、必要な書類集めや記入に想像以上の時間がかかることもあります。提出期限から逆算し、早めに取り掛かることで、安心して手続きを進められます。誤字脱字や記入漏れがないようにする就労証明書を記入する際は、誤字脱字や記入漏れがないよう、丁寧に書き進めましょう。保育園の入園手続きでは、書類に不備があると再提出となり、その分手続きが遅れてしまう可能性があります。提出前には全ての項目を見直し、誤字脱字や未記入の欄がないか必ずチェックしましょう。一度確認したあとに日をあけてもう一度見直したり、家族にダブルチェックしてもらったりすると、ミスを防ぎやすくなります。自治体指定の提出書類がないか確認する自治体によっては、就労証明書のほかに独自の書類提出を求められる場合があります。例えば、神奈川県相模原市では「自営業等及び居宅内就労における就労状況報告書」の提出が必要です。このように、自営業や在宅勤務の実態を詳しく示す書類を追加で求められるケースもあります。必要書類は自治体ごとに異なるため、事前にホームページで確認するか、担当窓口へ問い合わせておくと安心です。フリーランス・個人事業主の就労証明書に関するよくある質問最後に、フリーランスが就労証明書を準備する際によくある質問をまとめました。あらかじめ疑問点を解消しておくことで、入園手続きをスムーズに進めましょう。親がフリーランス・個人事業主の場合、子どもの入園審査は不利になる?フリーランスだからといって、入園審査そのものが不利になるわけではありません。ただし、自治体によっては、保育園の入園可否を決める「基準指数」が会社員より低く設定される場合があります。基準指数は自治体ごとに大きく異なるため、入園を検討し始めた段階や、子育てを見据えて引っ越しを考える際に、必ず確認しておきましょう。▼関連記事:フリーランスの家庭は保育園入園が不利?審査を通過するためのポイントを解説開業届を出していなくてもフリーランスとして就労証明書を提出できる?開業届を提出していなくても、フリーランスとして就労証明書を出すこと自体は可能です。ただし、開業届がない場合は「内職」扱いとなり、入園審査での基準指数が低くなることがあります。開業届を出しておけば、就労状況をより正式に証明でき、審査で有利になる可能性が高まります。今後フリーランスとして本格的に活動する場合も、信頼性の向上や節税の面でメリットが多いでしょう。まだ提出していない場合は、事業の拡大も見据えて、早めに開業届の手続きを済ませておくことをおすすめします。▼関連記事:フリーランスが開業届を出すメリット!提出不要な場合や提出方法まで子どもが保育園に入れなかった場合はどうすればいい?子どもが保育園に入れなかった場合は、認可外保育園や幼稚園の利用を検討しましょう。認可外保育園は自治体の基準に左右されないため、比較的空きが見つかりやすく、保育園に入れないときの有力な選択肢になります。また、幼稚園は保育時間こそ短めですが、日中は子どもを預けられるため、仕事に集中できる時間を確保できます。希望の保育園に入れないケースも見据え、あらかじめ複数の選択肢を調べておくと安心です。自治体によって必要な書類が違うのはなぜ?自治体ごとに必要書類が異なるのは、入園審査の基準やルールを自治体が独自に定めているためです。保育園の選考方法や評価基準が地域によって違うため、求められる証明書類も変わります。そのため、事前に自治体のホームページを確認したり、担当窓口に問い合わせたりして、必要書類を正確に把握しておくことが重要です。特にフリーランスや個人事業主は、就労証明書以外の追加書類を求められることもあるため注意しましょう。まとめフリーランスや個人事業主は、入園審査に必要な「就労証明書」を自分で作成する必要があり、働いている実態や収入を証明する追加書類も準備しなければなりません。企業が証明書を作成してくれる会社員と比べると、準備の負担が大きくなるといえます。そのため、就労証明書の記入も含め、保育園関連の準備はできるだけ早めに始めておくことが大切です。余裕をもって進めることで、フリーランス・個人事業主としての仕事と並行しながら、入園手続きをスムーズに進められます。