「翻訳のスキルを活かしてフリーランスとして働きたい」「できれば在宅で翻訳の仕事をしたい」と考えている方も多いでしょう。語学スキルや専門分野の知識などがあれば、フリーランスとして翻訳の仕事を受けることは可能です!ただし、案件獲得には、事前準備や工夫が必要になります。この記事では、フリーランスでできる翻訳業の種類を解説します!また、翻訳業の平均年収や案件例、必要なスキルや案件獲得方法も解説するので、ぜひ参考にしてください。フリーランスの翻訳業の需要と年収の目安はじめに、フリーランスの翻訳業の需要と年収を解説します。翻訳ができる人はどの程度求められているのか、またどのくらいの年収が見込めるのかを把握しましょう。翻訳の仕事はAIに奪われる?「フリーランスとして翻訳の仕事をしたいけど、AIに仕事を取られないの?」と考えている人も多いでしょう。結論を伝えると、翻訳の仕事をAIに完全に奪われることはまだないといえます。AIの翻訳精度も向上してきていますが、AIの翻訳には次のような弱みがあります。誤った翻訳をする場合もある細かいニュアンスを汲み取ることが難しい医学や法律など専門用語の翻訳は難しいそのため、AIを上手に活用し、共存していくことが重要です。例えば、基本的な翻訳はAIに依頼し、正誤確認やニュアンスの修正を人の手で行うことで、翻訳のスピードを上げることができるでしょう。▼関連記事:【プロンプトあり】ChatGPTの翻訳精度は?メリット・デメリットを解説フリーランスの翻訳業の平均年収次に、フリーランスの翻訳業の平均年収をみていきましょう。クラウドワークスの調査では、フリーランスで翻訳業に勤めている人の平均年収が次のように発表されています。200万円〜300万円台:40%300万円〜500万円台:30%500万円以上:30%求人ボックスのデータでは、正社員として翻訳業に従事する人の平均年収が451万円とされています。そのため、努力や工夫次第で平均年収以上の収入が見込めることが分かります。フリーランスでできる翻訳業の種類ここからは、フリーランスでできる翻訳業の仕事の種類を紹介します。翻訳業にはさまざまな仕事があるので、自分に合った仕事を選ぶ参考にしてください。▼関連記事:英語力を活かしてフリーランスとして働く!職種や案件獲得のコツを徹底解説専門文書の翻訳専門文書の翻訳は、法律や金融など、特定の分野に関連する文書を正確に翻訳する仕事です。【主な業務】契約書や報告書などの専門文書の翻訳用語の調査と適切な訳語の選定専門知識に基づく文章の精密な校正特定分野の知識が必要なため、興味を持って最新の情報を学び続ける意欲が必要です。正確な情報を伝えることにやりがいを感じる人に向いているでしょう。映像翻訳映像翻訳は、映画やドラマ、アニメなどの映像作品の字幕や吹き替えの翻訳を行う仕事です。【主な業務】映像作品の字幕制作言葉のニュアンスや文化背景に合わせた表現への調整視聴者に分かりやすく伝える表現力や、作品の時代背景やキャラクターに合わせた翻訳力が求められます。語学力に加えて、作品に合わせた翻訳を行うセンスも必要な仕事といえるでしょう。文学・出版物翻訳文学・出版物翻訳は、小説やエッセイ、ノンフィクションなどの書籍を翻訳する仕事です。【主な業務】本文の翻訳翻訳した文章の校正・編集文学・出版物の翻訳は、著者の意図を理解した上で、日本語に翻訳するスキルが求められます。特に、小説などフィクションの作品では、型に問われない柔軟な表現力も必要でしょう。翻訳のスキルはもちろん、仕事を通して創造力を発揮したい人におすすめの仕事です。医療・薬学翻訳医療・薬学翻訳は、医療文書や薬品の説明書、研究論文を翻訳する仕事です。【主な業務】医療用語や専門用語の翻訳医療・薬学分野の文書校正医学・薬学の翻訳は、非常に高度な専門知識が求められます。医療関係の実務経験もあると、活躍の場を広げやすいでしょう。また、専門性が高い仕事のため、翻訳業の中でも高収入を見込める仕事でもあります。ローカライズローカライズは、Webサイトやソフトウェア、ゲームなどで使用されている言語を特定の文化や地域に合わせた表現に調整する翻訳作業です。【主な業務】文化的背景に合わせた翻訳日付・通貨・単位などの翻訳例えば、海外で作られたソフトウェアを日本で販売するために、ソフト内の言語を訳したり、日付や通貨、単位などを調整したりするのが主な仕事です。それぞれの国の文化の違いへの理解や配慮を踏まえた上で、翻訳をするスキル・知識が求められます。フリーランスの翻訳案件例フリーランス向けマッチングサイト「SOKUDAN」で実際に掲載されている翻訳業の案件を3つ紹介します。どのような業務・報酬で募集が出ているのかを見てみましょう。グローバル企業での会議通訳業務内容国内外のグローバル企業の会議通訳応募条件いずれかの条件に該当する方 ①英語→日本語での専属通訳の経験(3年以上) ②下記の語学力基準の方・日本語:母国語レベル・英語:TOEFL iBT 100点以上 or TOEIC 950点以上 or IELTS 7点以上リモート可否フルリモート可稼働時間半日(3時間)、もしくは1日(8時間)報酬半日:2〜3万円1日:4〜6万円国内外のグローバル企業の会議通訳を担当する案件です。同時通訳や逐次通訳を行い、主にオンラインでの業務が7割を占めます。3年以上の英語→日本語の通訳経験や、TOEIC950点以上など、高い語学力が求められています。フルリモートでの勤務も可能で、海外在住の方もフリーランスとして仕事を受けられる点が魅力です。▼案件詳細:<リモ可@3h~OK>英語→日本語の会議通訳者(同時/逐次)を募集!漫画コンテンツの日本語→英語への翻訳業務内容日本の漫画の英語版(北米向け)校正業務・誤訳を確認し修正する・表現(言い回し)の調整応募条件・漫画の翻訳または校正業務の実務経験・アメリカ英語のネイティブな感覚が分かる方リモート可否フルリモート可稼働時間自由報酬月額:10~20万円※スキル・業務量に応じて調整日本の漫画を英語版(北米向け)に校正する業務です。翻訳者が英訳した内容の誤訳を訂正し、正しい英語表現へ修正する作業を担当します。特に、海外に在住経験があり、アメリカ英語のネイティブ感覚が分かる方や、日英校正の経験がある方はスキルを発揮しやすいでしょう。また、漫画やアニメが好きな方にとって、趣味と仕事を両立できる魅力的な案件です。紹介案件:【フルリモ/3名募集】大手出版社マンガコンテンツの日→英語校正業務!ゲームのローカライズ業務内容・自社タイトルの英語版のシナリオなどの日英翻訳・外注翻訳会社への制作指示・品質管理・翻訳業務のスケジュール・タスク管理応募条件・日英の翻訳経験がある方(英日経験のみでは不可)・日本語・英語のゲームプレイ経験、漫画読書、アニメ視聴経験が豊富な方リモート可否リモート可能※一部出社あり報酬月額:50〜70万円人気ゲームタイトルの英語版ローカライズを担当する仕事です。シナリオやキャラクター名の翻訳、外部翻訳会社との調整、品質管理、翻訳スケジュールの管理など、多岐にわたる業務を担当します。日本語と英語の語学力に加え、ゲームや漫画、アニメへの興味・関心があるとよいでしょう。リモートが基本ですが、一部出社での業務もあり、チームメンバーと対面でコミュニケーションを取れる点も魅力です。▼案件例:フルリモ案件【日英・ゲームのローカライズ募集】ゲーム好きであれば業界未経験もOKフリーランスで翻訳業を行うときに求められるスキルフリーランスとして翻訳業を行うときには、さまざまなスキルが必要です。ここでは、翻訳業の案件を獲得し、クライアントの期待に応えるために必要な6つのスキルを解説します。高度な語学スキル正確な翻訳を行うためには、高度な語学スキルが不可欠です。ただ単に言葉を置き換えるだけでなく、文化や歴史的背景を考慮し、自然でネイティブに近い表現に翻訳する力が求められます。言語の知識だけでなく、深い読解力や柔軟な表現力を磨くことも大切です。また、自分の語学力を証明するために、英検やTOEICなどの資格を取得するのもおすすめです。資格取得によって、語学スキルを向上させるだけでなく、クライアントに信頼性をアピールできます。専門分野の知識専門文書や、医学・薬学の翻訳などの仕事に従事する場合は、専門分野の知識が必須です。特に、医療・法律・技術などの専門分野は、分野特有の知識がないと正確な翻訳が難しいです。また、専門分野の知識や法律も随時変わっていくので、常に情報収集を怠らず、最新の知識を身につける姿勢が求められます。日頃から書籍や資料を読んだり、セミナーに参加したりするなど、知識を身につける習慣を取り入れましょう。リサーチスキル翻訳業では、専門用語や文脈に応じた表現を見つけるために、正確な情報を得るためのリサーチスキルも必要です。特に、専門性の高い分野の翻訳をする際には、リサーチスキルの有無が翻訳の質に大きく影響します。インターネットを使用した情報収集をはじめ、専門書や論文などにも目を通し、一次情報を収集するスキルを身につけましょう。正しい情報を反映させた上での翻訳ができるようになることは、クライアントからの信頼を得るためにも重要です。自己管理スキルフリーランスとして働く際には、スケジュールやタスクを管理して、案件の納期を守るための自己管理スキルも不可欠です。特にフリーランスは、複数の案件を同時進行させる場面も多いため、スケジュールやタスクの管理力が必要です。納期を守り、クオリティを担保することで、クライアントからの信頼も得やすくなります。その結果、リピート案件や高評価を得て、長期的に安定した収入を得やすくなるでしょう。営業スキルフリーランスとして仕事を獲得するためには、自分のスキルや実績をアピールし、クライアントとの信頼関係を築く営業スキルが必要です。まずは、プロフィールやポートフォリオを用意して、経歴や成果を分かりやすく伝える準備をしましょう。最初は苦戦するかもしれませんが、プロフィールの改善やさまざまな方法での営業活動を続ける中で、自分に合ったスタイルをみつけましょう。関連記事にて、営業方法について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。▼関連記事:難易度別フリーランスの営業方法!安定して稼げるコツを徹底解説CATツールの知識・使用経験翻訳関連の仕事をする際には、CAT(Computer-Assisted Translation)ツールの知識と使用経験を重視されるケースが多いです。CATツールには、次のようなメリットがあります。翻訳したデータをクライアントと共有できる翻訳メモリ機能で誤訳を防げる頻繁に使用する単語を登録できる品質チェックをスムーズにできるCATツールを使うと、リアルタイムでクライアントとデータを共有できるため、修正やフィードバックを素早く反映させられます。また、特定の用語や専門的な表現を登録できるため、スムーズに翻訳業を進めやすくなります。フリーランスで翻訳の仕事を広げるための差別化ポイント数多くいるフリーランスの中から、自分を選んでもらうために、他の人と差別化できるポイントを作りましょう。ここでは、翻訳の仕事の幅を広げていくために、誰でもチャレンジしやすい差別化ポイントを4つ紹介します。専門分野に特化する得意な分野がある人は、専門分野に特化して翻訳案件の獲得を目指してみましょう。例えば、医療分野に特化して「医療分野の翻訳家」と名乗ることで、誰からでも医療分野の翻訳が得意な人と明確に理解してもらえるようになります。専門分野に特化すると、自分の得意な分野の翻訳に集中できるので、質が上がり、高単価の案件獲得を目指しやすくなります。複数の言語を習得する複数の言語を習得すると、対応できる案件の幅が広がりやすいです。英語に加えて、スペイン語や中国語など、別の言語ができると、クライアントからの需要が高くなります。また、1社から複数言語の翻訳業を受注できる可能性も上がるため、収入アップにもつながりやすいです。ポートフォリオやブログを作る自分が翻訳業においてどのような強みや実績を持つか伝えられるように、ポートフォリオやブログを作成しましょう。実績や過去の翻訳事例を公開することで、クライアントに自分のスキルをアピールしやすくなります。また、ポートフォリオやブログ経由の依頼は、すでに自分に興味を持ったクライアントからの問い合わせのため、契約がスムーズに進みやすいことが多いです。定期的に更新を行い、多くの人に自分の存在を知ってもらい、自動的に仕事の依頼が来る仕組みを作っていきましょう。最新のCATツールを活用する最新のCATツールを活用することで、クオリティを保ちつつ、スピーディーに翻訳業務を進めることができます。特に、大規模なプロジェクトや専門用語の多い翻訳案件では、同じ単語や表現を自動で統一する機能があるCATツールの導入は重要です。CATツールは常に新しい機能が追加され、より使いやすくなっています。最新のツールや機能を積極的に取り入れることで、他の翻訳者との差別化を図り、自分にあった効率的な作業環境を整えましょう。フリーランスの翻訳業で仕事を獲得する方法フリーランスの翻訳業の仕事を獲得する方法は、さまざまあります。これからおすすめの方法を5つ紹介するので、ぜひそれぞれの方法を試して、仕事獲得を目指してください。フリーランス向けのマッチングサイトを利用するフリーランス向けのマッチングサイトを利用すると、スムーズに翻訳業の仕事を見つけられます。マッチングサイトによって、掲載されている案件が異なるので、複数のサイトを併用して自分の希望条件にあう案件を探すのがおすすめです。また、フリーランス向けのマッチングサイトでは、サイト上で契約手続きや報酬の支払いが一括で進められるため、フリーランス経験が浅い方も安心して利用できます。▼関連記事:フリーランス向けマッチングサービスのおすすめ8選〜利用者の声も紹介〜翻訳会社に登録する多くの案件を保有している翻訳会社に登録すると、定期的に仕事を受けられる可能性が高いです。現在のスキルやこれまでの経験を確認するために、登録面談や筆記試験を設けている翻訳会社も多いです。登録後に仕事をもらえるように、自分のスキルや実績を整理して話す準備や、試験で高得点を取れるように勉強するなど、事前準備をしっかり行いましょう。翻訳家の知人・クライアントから紹介してもらう翻訳家の知人やクライアントから、仕事を紹介してもらう方法もあります。特に、「スケジュールが合わずに依頼を受けられない」といった場合に、翻訳家の知人から仕事を回してもらえるケースもあります。また、知人やクライアントからの紹介は、すでに信頼関係があるため、契約や条件交渉がスムーズに進むことが多いのもメリットです。思わぬタイミングで仕事の依頼を受ける場合もあるので、日頃からフリーランス向けのコミュニティに参加して人脈を広げ、クライアントと良好な関係を築いていく意識を持ちましょう。▼関連記事:フリーランスこそ人脈が大切!人脈作りのコツ・案件獲得方法を解説▼関連記事:フリーランスのコミュニティのおすすめ!人脈作りや案件獲得ができる!SNSで集客するX(旧Twitter)やビジネス向けSNS「LinkedIn」で翻訳関連の情報や、自分のフリーランスとしての考え方を発信して、集客するのもおすすめです。SNSは多くの人に向けてアプローチできるので、自分の実績や翻訳例をみて、興味を持ったクライアントから直接問い合わせてもらえるチャンスがあります。また、翻訳業に関する投稿だけでなく、日常や趣味など自分の人柄が伝わる投稿も定期的に行いましょう。自分の人柄も理解してもらうことで、より自分と相性のよいクライアントとつながりやすくなります。クライアントに直接営業する企業のWebサイトを調べて、翻訳ニーズがありそうな企業に直接メールや電話でアプローチするのも1つの手段です。自分から積極的にアプローチすることで、求人募集が出ていない企業からも案件を獲得するチャンスを作れます。クライアントに直接営業する時は、企業が抱えていそうな課題をリサーチし、その企業にあわせた強みをアピールするのがポイントです。根気強さが求められますが、仕事を獲得するチャンスを自分から積極的に作るのもフリーランスとして大切なスキルです。フリーランスの翻訳案件を探すなら「SOKUDAN」がおすすめフリーランスの翻訳案件を探すなら、フリーランス向けマッチングサイト「SOKUDAN」がおすすめです!【SOKUDANの魅力】リモート案件率92%平均時給4,500円週1日〜OKの案件多数最短即日で面談可能SOKUDANでは、掲載されている案件のうち92%がリモート可能案件で、平均時給が4,500円と高単価なのが特徴です。週1日から稼働できる案件も多数あるので、短時間でしっかりと収入を上げられます。また、最短即日でクライアントと面談ができます!SOKUDANは、今すぐフリーランスの翻訳案件を見つけたい方にぴったりのサービスなので、ぜひ利用してみてください。▼SOKUDANのフリーランス・副業案件一覧▼SOKUDANのリモート案件一覧▼SOKUDANの経験少なめOK案件一覧▼SOKUDANの高単価案件一覧まとめ高度な語学スキルや専門知識、CATツールの使用経験などがあれば、フリーランスとして翻訳の仕事をすることは可能です!翻訳業には、文書翻訳や映像翻訳、ローカライズなどさまざまな仕事があるので、自分のスキルや興味にあった仕事にチャレンジしてみましょう。また、フリーランスとして翻訳業の仕事の幅を広げていくためには、自分のスキル・経験をアピールするブログを作ったり、専門分野を見つけたりすることが大切です。スキルと実績を積み重ねて、フリーランスの翻訳業にぜひチャレンジしてみてください。