「フリーランスと派遣の違いは？」「フリーランスとして自由に働きたいけど、安定した収入も欲しいから派遣の仕事もしたい」「でもフリーランスと派遣は掛け持ちできるの？」このような疑問や不安を抱えている方も多いでしょう。この記事では、フリーランスと派遣の働き方の違いを解説します。また、フリーランスと派遣を掛け持ちするメリット・デメリットや、両立させるためのコツもお伝えします。それぞれの働き方のよい部分を活用して、収入の安定性と仕事の自由度を両立させたい方は、ぜひ参考にしてください。フリーランスと派遣の定義はじめに、「フリーランス」と「派遣」の定義を解説します。フリーランスとは？フリーランスとは、企業や個人のクライアントと直接契約し、個人で仕事を請け負う働き方です。中小企業庁・厚生労働省がまとめたフリーランス向けのガイドラインでは、フリーランスを「実店舗がなく、雇人もいない自営業主や一人社長であって、自身の経験や知識、スキルを活用して収入を得る者」と定義しています。フリーランスは、会社に属さず、自分の得意なことやスキルを活かして業務を行い、報酬を得ます。▼関連記事：フリーランスとは？意味や適した職種、独立に必要な手続きなどを分かりやすく解説派遣とは？派遣とは、所属している会社から指定された派遣先（別の会社）に派遣されて、「派遣社員」として勤務する働き方です。派遣社員として働くときの、派遣会社と派遣先の違いは次の通りです。派遣会社所属している企業雇用契約や給与の支払いは、派遣会社と行う派遣先実際に働く企業勤務時間・場所・就業ルールは、派遣先の指示に従う派遣会社と雇用契約を結び、給与の支払いや雇用条件の管理も派遣会社が行います。一方で、実際の勤務先は派遣先企業となります。フリーランスと派遣の違い次に、フリーランスと派遣の働き方や契約条件などで、どのような違いがあるのかをお伝えします。フリーランス派遣雇用形態業務委託契約派遣会社との直接雇用収入不安定になりやすい安定している社会保険の有無なし国民年金・国民健康保険に加入するあり※加入条件を満たす必要あり仕事の自由度高い自分で案件を選べる好きな場所・時間に働ける低い指定された会社で働く決められた場所・時間で働く4つの違いからわかる、フリーランスと派遣の決定的な違いは、自由度の高さと収入の安定性です。フリーランスの特徴フリーランスは、自分で案件を選び、好きな時間・場所で働ける自由度の高さが特徴です。しかし、社会保険には加入できないこと、クライアント都合で急に案件がなくなり収入が途絶えるリスクがあることから、安定性は低いといえます。▼関連記事：フリーランスはどんな働き方をする？リアルなスケジュールや働く時間・場所などを徹底解説派遣の特徴派遣は、派遣会社との直接雇用のため、収入が安定しやすく、加入条件を満たせば社会保険にも加入できます。一方で、派遣会社から紹介された派遣先企業が指示した場所・時間で働くため、ワークスタイルの自由度はあまり高くはありません。また、原則3年間しか同じ職場で働けないため、責任のある仕事を任せてもらうのは難しいです。フリーランスと派遣のメリット・デメリット次に、フリーランスと派遣のメリット・デメリットをお伝えします。メリットデメリットフリーランス・収入に上限がない・好きな場所・時間に働ける・自分の専門分野を活かして働ける・収入が不安定になりやすい・社会的信用度が低い・スキルアップが難しい派遣・安定した収入を得られる・未経験の業界・職種にも就きやすい・派遣会社がサポートしてくれる・雇用期間の上限がある・突然契約終了になる場合もある・責任のある仕事に携わりにくいそれぞれのメリット・デメリットを理解し、自分にとってベストな働き方をぜひ考えてみてください。フリーランスのメリットフリーランスとして働くメリットは、働き方の自由度の高さといえます。具体的なメリットは次の3つです。好きな場所・時間に働ける自分の専門分野を活かして働ける収入に上限がないフリーランスの場合は、常駐型や出社勤務の案件でない限り、自分で働く場所や時間を自由に選べます。そのため、子育てや介護とも両立して、ワークライフバランスを保ちやすいのが大きなメリットです。フリーランスは、専門分野に特化して働けるため、スキルを向上させて、より高単価の案件獲得も目指せます。また、フリーランスは派遣社員をはじめとする会社員と異なり、収入に上限がありません。努力次第で高年収を目指せるのは、フリーランスならではの特権といえます。▼関連記事：フリーランスは楽しすぎる！リアルな実例やデメリットも徹底解説フリーランスのデメリット働き方の自由度の高いフリーランスですが、その反面でデメリットもあります。次の3つが、フリーランスの主なデメリットです。収入が不安定になりやすい社会的信用度が低いスキルアップが難しいフリーランスは、案件ごとに契約を結ぶ業務委託契約で仕事をするため、急に仕事がなくなる場合もあります。安定した収入が見込みにくいことから、社会的信用度が低い傾向にあります。クレジットカードや住宅ローンの審査などで不利になる場合も多いです。加えて、フリーランスは、会社員と異なりスキルアップ研修などがないため、新しいスキルを習得しにくいのもデメリットの1つです。最新のツールや技術に対応するため、自分から積極的にスキル習得のために勉強する姿勢が求められます。▼関連記事：フリーランスのデメリット11選！会社員との違いやメリットも理解しよう派遣のメリット派遣社員として働くメリットは、一言で言うと「安心感」でしょう。具体的なメリットは、次の3つです。安定した収入を得られる未経験の業界・職種にも就きやすい派遣会社がサポートしてくれる派遣社員は、毎月決まった収入が得られるため、生計が立てやすくなります。未経験の業界・職種にも挑戦しやすく、キャリアの幅を広げられることもあります。さらに、派遣会社が労働条件の交渉や福利厚生の手続きをサポートしてくれます。万が一派遣先で困ったことがあれば、派遣会社に相談すると対応してくれるので、安心して働ける環境が整っています。派遣のデメリット働く上で安心感のある派遣社員ですが、次のようなデメリットもあります。雇用期間の上限がある突然契約終了になる場合もある責任のある仕事に携わりにくい派遣社員の雇用期間は、原則として3年が上限です。派遣先企業の事情で、契約が突然打ち切られるリスクもあります。さらに、派遣社員は雇用期間の制限があるため、責任のある仕事に携わる機会が少なく、キャリアアップが難しいです。フリーランスと派遣を掛け持ちするメリット・デメリットここまでフリーランスと派遣のメリット・デメリットをお伝えしました。フリーランスと派遣は掛け持ちすることも可能で、両者を掛け持ちすることで、それぞれの働き方のデメリットを解消しながら働けます！掛け持ちするメリット・安定した収入を得られる・フリーランスとして経験を積める掛け持ちするデメリット・心身への負担が大きい・確定申告が少し複雑になるフリーランスと派遣を掛け持ちするメリット・デメリットを詳しく確認していきましょう。フリーランスと派遣を掛け持ちするメリットフリーランスと派遣を掛け持ちしながら働くメリットは、安定した収入を得ながら、スキル・経験を積めることです。フリーランスのデメリットである収入の不安定さを派遣の収入で補えるので、安心してフリーランスとしてスキル・経験を積み上げていけます。万が一、フリーランスとしての収入が途絶えたとしても、派遣の収入があれば、毎月の収入がゼロになるリスクを回避できます。フリーランスと派遣を掛け持ちすると、収入の不安を抱えずに、安心してフリーランスとしてチャレンジできます。フリーランスと派遣を掛け持ちするデメリットフリーランスと派遣を掛け持ちすると、仕事量が増え、時間の制約が生まれるため、心身に大きな負担を与えてしまう恐れがあります。また、フリーランスと派遣それぞれの収入を申告する必要があるため、確定申告が少し複雑になります。フリーランスとしての収入は事業所得、派遣の収入は給与所得として計上する必要があることを覚えておきましょう。フリーランスと派遣を掛け持ちをするときの確定申告のポイントは、後述の「フリーランスと派遣を掛け持ちするときの税務処理」で詳しく解説します。▼関連記事：会社員とフリーランスは掛け持ちできる！成功させるコツや確定申告の注意点などを解説フリーランスと派遣の掛け持ちを両立させるコツフリーランスと派遣を掛け持ちして働く際には、次の2つを意識することが大切です。スケジュールのバランスを意識する心身の負担を最低限に抑えるこれらのポイントを意識しながら、フリーランスと派遣の掛け持ちを両立させるコツを3つ紹介します。効率的なスケジュール管理を徹底するフリーランスと派遣を掛け持ちする上で、1番大変なのがスケジュール管理です。派遣の仕事は、決められた時間に働くため、空いた時間をフリーランスの仕事の作業時間にあてる必要があります。2つの仕事を両立させるために、事前にそれぞれのスケジュールをカレンダーに書き出し、毎日のスケジュールを大まかに決めておきましょう。大まかなスケジュールを決めておくことで、フリーランスの仕事の納期を守りやすくなります。また、突発的な仕事や用事などにも対応できるように、余裕を持たせたスケジューリングを心がけることが大切です。休息をしっかりと取るフリーランスと派遣の仕事を掛け持ちすると、体力的にも精神的にも負担が大きくなりがちです。無意識のうちにストレスを溜めてしまいやすいので、意識的に休息を取るようにしましょう。1番おすすめの方法は、フリーランスと派遣の仕事が両方とも休みの日をしっかりと設けることです。1週間に1日だけでもいいので、仕事から完全に離れる日を作ることで、心身ともにリフレッシュしやすくなります。派遣の仕事は出勤日と休日が明確に分かれていますが、フリーランスの仕事は自分で休みを作らないとセルフブラック化しやすいので注意が必要です。特にフリーランスの仕事の休みを上手に調整するとよいでしょう。フリーランスの案件を慎重に選ぶフリーランスと派遣の掛け持ちをするときは、フリーランスの仕事の案件選びがポイントです。フリーランスの案件を選ぶときのポイントは、次の2つです。納期や稼働時間を相談・調整できる仕事を選ぶ報酬と作業時間が見合っている仕事を選ぶ派遣の仕事が決められた時間に働く分、フリーランスの仕事は納期までに対応する仕事・稼働時間が自由の仕事だと両立しやすいです。フリーランスの仕事も指定された時間に働く案件だと、スケジュールが詰まってしまいやすくなるので気をつけてください。また、掛け持ちする場合は、人より時間の制約が多い分、報酬と作業時間が見合っているかをより意識しましょう。仮に、単価が安いのに作業時間が多くかかる場合は、損をする上に身体的な負担が増えてしまいます。派遣の仕事とのバランスを考慮しながら、時間と体力的に無理なく取り組める案件を選ぶようにしましょう。限られた時間で効率よく収入をあげる意識を持つことが大切です。フリーランスと派遣の掛け持ちの期限を決めておくべき理由フリーランスと派遣の掛け持ちを続ける上で、重要なのが「期限を決めておくこと」です。派遣には雇用期間の定めがあり、契約が終了すると次の派遣先を探さなければなりません。ずっと同じ職場で派遣として働き続けることは難しいため、契約期間終了後を見越して、将来のキャリアを考えて準備しておく必要があります。フリーランスと派遣の掛け持ちから選びやすい、将来のキャリアの例は次の通りです。今後も派遣先を変えながら、フリーランスの仕事と掛け持ちで働く将来的にフリーランスとして独立を目指す正社員雇用を目指すフリーランスと派遣のメリットを有効活用しながら働きたい人は、契約期間満了後も別の派遣先でフリーランスとの掛け持ちを目指すのも1つの手段です。また、フリーランスと派遣の掛け持ちを通して得たスキルを活かして、フリーランスとしての独立や正社員雇用を目指す道もあります。派遣は原則3年まで同じ職場で働けるので、時間をかけてじっくり自分の今後の働き方を考えてみましょう。フリーランスと派遣を掛け持ちするときの税務処理フリーランスと派遣を掛け持ちで働く場合、フリーランスの収入は事業所得、派遣の収入は給与所得として計上する必要があります。適切に確定申告・税務処理を行うための2つのポイントをみていきましょう。源泉徴収票をもらう派遣社員として働く場合は、派遣会社から毎月の給与から所得税が天引きされます。その際に発行されるのが、「源泉徴収票」です。源泉徴収票は、その年の総収入や支払った所得税の金額を証明する書類です。年末に派遣会社から発行されるので、必ず受け取って保管しておきましょう。また、源泉徴収票は確定申告を行う際に必要になるため、紛失しないよう注意してください。▼関連記事：フリーランスにとって源泉徴収は重要！計算方法・確定申告のポイントを解説確定申告のときに派遣の収入も申告するフリーランスとして働く場合は、毎年必ず確定申告を行う必要があります。その中で、派遣の収入を「給与所得」として申告することを忘れてはいけません。派遣で得た収入は、フリーランスとしての収入と合算して申告しなければならないため、源泉徴収票をもとに正確に記入しましょう。確定申告の際に、派遣で得た収入も申告することで、税額が適切に計算されるだけでなく、場合によっては過払いの税金が還付される場合もあります。申告漏れがないように気をつけて、確定申告を行ってください。▼関連記事：確定申告はフリーランスに必須！やり方や必要書類と経費管理のコツ掛け持ち案件を探すならフリーランス向けマッチングサイト「SOKUDAN」フリーランスと派遣を両立するための、掛け持ち案件を探したい方におすすめなのが、「SOKUDAN」です！フリーランス・副業人材をターゲットにしたSOKUDANでは、掛け持ち案件を探している方に魅力的なポイントが多くあります。【SOKUDANのポイント】週1日〜稼働できる案件多数リモート案件率92%平均時給4,500円掛け持ち案件を探している方の多くが、限られた時間で効率よく稼げる案件を探していると思います。SOKUDANでは、週1日〜から稼働できる案件が多数あり、掲載案件の92%がリモート可能案件です！また、平均時給4,500円と高単価のため、短時間で効率よく収入を得られます。経験者向けの案件から、経験少なめでも応募OKの案件まで、幅広い案件が掲載されています。無料で利用できるので、ぜひSOKUDANを利用してみてください。▼SOKUDANのフリーランス・副業案件一覧▼SOKUDANのリモート案件一覧▼SOKUDANの経験少なめOK案件一覧▼SOKUDANの高単価案件一覧まとめフリーランスと派遣は、自由度の高さと収入の安定性の2つが大きな違いです。フリーランスは働き方の自由度が高い一方で、収入は不安定になりやすいです。派遣は、毎月安定した収入を得られますが、派遣先の会社のルールにしたがって働くため、働き方の自由度は低い傾向にあります。それぞれの働き方のメリット・デメリットを理解し、自分に合った働き方を選ぶことが大切です。また、フリーランスと派遣を掛け持ちすることは可能です。ただし、心身への負担が大きくなりやすいので、スケジュール管理と体調管理を徹底することを忘れてはいけません。プライベートの時間を確保できるよう、フリーランスの案件は慎重に選びましょう。