フリーランスとして働く中で、職務経歴書の提出が求められる場面は意外に多くあります。新しい案件に応募するときや、エージェントサービスに登録するときなど、職務経歴書が必要になった際に、すぐ提出できるようにしておくと安心です。この記事では、職種別にフリーランスの職務経歴書の書き方例を紹介します!フリーランスとして働いてきた実績が伝わる、職務経歴書を書くためのポイントを解説するので、ぜひ参考にしてください。フリーランスの仕事は職歴に書ける?「そもそも、フリーランスの仕事は職歴として認められるの?」と、悩んでいる方も多いでしょう。フリーランスの仕事は、職歴として書くことができます!個人で企業や個人事業主などのクライアントから仕事を請け負い、業務を行ってきた経験は立派な職歴です。詳しく記載することで、実績として認められ、信頼性を高められます。特に職務経歴書は、これまで働いた企業や、フリーランスとしての活動実績をまとめ、どのような経験・スキル・強みがあるのかをアピールする大切な書類です。このあと解説する職務経歴書を書くときのポイントを参考に、自分の魅力が伝わる職務経歴書を書きましょう。加えて、職務経歴書と同時に提出を求められる履歴書にも、職務経歴の概要を書く必要があります。下記の関連記事で、履歴書の書き方について解説しているので、あわせてご覧ください。▼関連記事:【働き方別】フリーランスの履歴書・職歴の書き方フリーランスが職務経歴書を必要になる場面フリーランスが職務経歴書の提出を求められる場面は大きく分けて、次の2つです。新しい案件に応募するときエージェントサービスに登録するときそれぞれのポイントをみていきましょう。新しい案件に応募するとき新しい案件に応募する際、特に初めて取引するクライアントや大手企業の案件では、職務経歴書の提出を求められることが多いです。なぜなら、クライアントが応募者の実績やスキルを客観的に評価したいと考えているためです。また、プロジェクトの規模が大きい場合や、高度な専門性が要求される案件では、より詳細な職務経歴の確認が必要となるため、職務経歴書の提出が必須となる場合もあります。エージェントサービスに登録するときフリーランス向けのエージェントサービスに登録する際、ほとんどの場合で職務経歴書の提出が求められます。エージェントは、職務経歴書を参考に、フリーランスのスキルや経験を把握し、適切な案件とのマッチングを行うからです。エージェントサービスを利用する際は、職務経歴書がクライアントにフリーランスを推薦するときの重要な資料となることを覚えておきましょう。▼関連記事:フリーランスにおすすめのエージェント21選!案件を獲得するための強い味方職務経歴書に記載する項目職務経歴書を作成するときに、押さえておきたい項目が5つあります。これから解説する項目のポイントを理解して、自分の経験やスキルをしっかりとアピールしていきましょう。職務要約職務要約は、いわば自己紹介文です。職務経歴書の最初に記載して、クライアントや企業に、自身がどのような人物・経験があるかを伝えます。職務要約では、自分のキャリアの全体像や得意分野、主な実績などを短くポイントを絞ってまとめましょう。案件・企業別の職務経歴次に、これまで携わってきた主な仕事や、勤めていた会社での経験を時系列順に書いていきます。それぞれの仕事について、次のポイントを記載します。勤めていた期間役職・役割使用していたツールや技術これまで上げてきた成果活かせるスキルこれまでに身につけた専門的なスキルをリストアップすることで、クライアントや企業に自分のスキルの概要を伝えられます。プログラミング言語やデザインツール、マーケティング戦略など、具体的なスキルを挙げていきましょう。また、スキルのレベルや実際にどのように活用したかも、自己PR欄などに含めると、より自分の強みが伝わりやすくなります。保有資格応募する案件・求人に関連する資格を持っている場合も忘れずに記載しましょう。資格名、取得した時期、また期限がある資格の場合はいつまで有効なのかを明記します。【記載例】Webマーケティング検定A級(2021年10月取得)TOEIC 900点(2022年11月取得)資格は取得した順に書くのが一般的です。記入するときは、順番や取得年月日に間違いがないか気をつけましょう。▼関連記事:【職種別】フリーランスにおすすめの資格!資格より重要なスキルも解説自己PR自己PRでは、自分の強みや特徴、仕事に対する姿勢などを伝えます。ただ単に「〇〇ができます」というだけでなく、経験やスキルを活かして、どのように活躍できるかを具体的に説明しましょう。例えば、「いつも最新の技術動向をチェックしているので、お客さまのニーズに合わせた新しいアイデアを提案できます」というように、どのような行動をしているから、何ができるのかを伝えることを意識してみてください。【職種別】フリーランスの職務経歴書の書き方例ここでは、フリーランスの職種別に、職務経歴書の書き方例を紹介します。職種ごとに、どんな部分を意識して書くとよいかも解説しているので、ぜひ参考にしてください。エンジニアエンジニアの職務経歴書では、技術スキルと実務経験を具体的に示すことが重要です。プロジェクトごとに使用した言語やフレームワーク、担当した役割、そして具体的な成果を明記しましょう。また、継続的に学習する姿勢や問題解決力をアピールすることも効果的です。【職務要約】〇〇IT・プログラミング専門学校を卒業後、株式会社□□に入社し、フロントエンドエンジニアとして従事。ECサイトのフロントエンドリーダーとして活躍し、売上を20%向上させた。2023年に退職後、フリーランスのフロントエンジニアとして活動。大手企業のキャンペーンサイトリニューアルやスタートアップ企業のウェブアプリケーション開発に携わる。【案件・企業別の職務経歴】2023年4月〜現在:フリーランスフロントエンドエンジニア【主な案件】大手企業のキャンペーンサイトリニューアルスタートアップ企業のウェブアプリケーション開発中小企業向けECサイト構築【職務内容】要件定義設計実装テスト運用保守【開発環境】言語:HTML5、CSS3、JavaScript、TypeScriptフレームワーク:React、Vue.js、Next.jsツール:Git、Webpack、Docker、Figma【実績】Cサイトのフロントエンドリーダーとして、売上を20%向上ダッシュボードアプリのユーザーインターフェースを改良し、ユーザー満足度を25%向上【活かせるスキル】フロントエンド開発(React、Vue.js、Next.js)バックエンド開発(Node.js)クラウドインフラの設計と運用(特にAWS)【保有資格】Certified ScrumMaster (CSM)(2020年5月)AWS認定デベロッパー – アソシエイト(2021年3月)Google Mobile Web Specialist(2022年7月)【自己PR】最新技術のキャッチアップを積極的に行い、常に迅速に問題を解決する力を持っています。クライアントとのコミュニケーション能力に自信があり、UI/UXデザインの知識を活かしてユーザー中心の開発を行います。これまでの経験を通じて、さまざまなプロジェクトで着実に成果を上げてきたことが強みです。▼関連記事:フリーランスエンジニアになるには?稼ぐコツや必要なスキルをメリットとともに解説WebデザイナーWebデザイナーの職務経歴書では、デザインスキルだけでなく、UI/UXデザインの知識や経験も重視されます。具体的なプロジェクト例とその成果、使用ツールのスキルレベルを明確に示すことが大切です。また、ポートフォリオへのリンクを記載することで、実際の制作物を確認してもらえるようにしましょう。【職務要約】〇〇芸術大学デザイン学部卒業後、□□株式会社にてWebデザイナーとして勤務。大手企業のブランドサイトやランディングページの制作を担当。2019年よりフリーランスWebデザイナーとして独立し、UI/UXデザインやブランディングデザインを中心に活動中。【案件・企業別の職務経歴】2019年7月〜現在:フリーランスWebデザイナー【主な案件】ファッションブランドのECサイトリニューアル食品メーカーの商品紹介サイト制作スタートアップ企業のアプリUI/UXデザイン【職務内容】ワイヤーフレーム作成UI/UXデザインビジュアルデザインプロトタイプ制作【使用ツール】Adobe XDFigmaPhotoshopIllustratorSketch【実績】ECサイトのコンバージョン率を25%向上商品紹介サイトの平均滞在時間を2倍に増加アプリのユーザー満足度調査で95%の高評価を獲得【活かせるスキル】ユーザー中心設計に基づくUI/UXデザインレスポンシブWebデザインアクセシビリティに配慮したデザイン【保有資格】ウェブデザイン技能検定2級(2018年3月)UX検定基礎(2019年6月)【自己PR】クライアントの要望を丁寧にヒアリングし、ブランドの魅力を最大限に引き出すデザインを提案します。UI/UXの知識と経験を活かし、使いやすさと美しさを両立したデザインが得意です。また、最新のデザイントレンドやテクノロジーにも常にアンテナを張り、唯一無二のデザインを提供します。▼関連記事:フリーランスのWebデザイナーになるには?独立後の年収や案件獲得方法もご紹介WebマーケターWebマーケターの職務経歴書では、デジタルマーケティングの各種施策の経験と、それによって得られた具体的な成果を強調することが重要です。トラフィック増加率や、コンバージョン率向上など、数値で示せる実績を積極的に記載しましょう。また、最新のマーケティングトレンドへの理解や、データ分析スキルなど、Webマーケターに必要なスキルもアピールするように意識してみてください。【職務要約】〇〇大学経営学部卒業後、□□株式会社に入社。大手企業のWeb広告運用やSEO対策を担当し、数多くの成功事例を創出。2021年よりフリーランスWebマーケターとして独立し、中小企業やスタートアップのオンラインマーケティング戦略立案・実行を支援中。【案件・企業別の職務経歴】2021年1月〜現在:フリーランスWebマーケター【主な案件】ベンチャー企業のSaaSプロダクト集客支援中小企業の自社ECサイト売上改善スタートアップのブランディング戦略立案【職務内容】マーケティング戦略立案Web広告運用SEO対策コンテンツマーケティングアクセス解析【使用ツール】GA4Google Search ConsoleSEMrushAhrefsHubSpot【実績】SaaSプロダクトの月間獲得リード数を3倍に増加ECサイトの売上を前年比200%に向上オーガニック検索流入を6ヶ月で50%増加【活かせるスキル】データ分析に基づくマーケティング戦略立案GA4やGoogle Search Consoleを活用したSEO改善リスティング広告、ディスプレイ広告の効果的な運用【保有資格】統計検定1級(2019年11月)マーケティング・ビジネス実務検定 A級(2020年6月)【自己PR】デジタルマーケティングの幅広い知識と経験を活かし、クライアントのビジネス成長を支援してきました。数値分析に基づいた戦略立案と、効果的な施策の実行により、具体的な成果を出すことに注力しています。また、常に最新のマーケティングトレンドをキャッチアップし、枠に捉われない斬新なアプローチを提案できることが強みです。▼関連記事:フリーランスWebマーケターとは?必要なスキルや案件の探し方などをご紹介!営業フリーランスの営業の職務経歴書では、さまざまな業界や企業での営業経験と、具体的な成果を示すことがポイントです。新規開拓スキルや既存顧客の育成実績、さらには営業戦略立案など、自分の得意な営業スキルをアピールしましょう。さらに、営業職はコミュニケーション力や問題解決力などのソフトスキルも重視されます。具体的なエピソードとともに記載すると、より自分の営業としての基礎が備わっていることが伝わるでしょう。【職務要約】2012年に〇〇大学経済学部卒業後、□□株式会社の法人営業部門に配属。新規顧客開拓と既存顧客のアカウントマネジメントを担当し、トップセールスの実績を残す。2022年よりフリーランスとして独立し、複数の企業の営業支援や営業戦略のコンサルティングを行っている。【案件・企業別の職務経歴】2022年4月〜現在:フリーランス営業【主な案件】ITサービス企業の新規顧客開拓支援製造業向けコンサルティングファームの営業戦略立案スタートアップ企業の営業組織構築支援【職務内容】新規顧客開拓商談提案書作成契約交渉営業戦略立案営業組織のマネジメント【使用ツール】SalesforceHubSpot CRMZoomMicrosoft Office【実績】ITサービス企業の新規契約数を前年比150%に増加コンサルティングファームの受注率を30%向上スタートアップ企業の営業生産性を2倍に改善【活かせるスキル】戦略的な新規顧客開拓手法効果的なプレゼンテーションCRMを活用した営業プロセスの最適化【保有資格】TOEIC 800点(2018年10月)中小企業診断士(2019年12月)【自己PR】10年以上の法人営業経験を活かし、クライアントの営業課題に対して実践的な解決策を提供します。新規顧客開拓から既存顧客の育成まで、幅広い営業スキルを持ち、業界や企業規模に応じた柔軟な対応が可能です。また、営業組織の構築や育成にも強みがあり、長期的な視点での営業力強化を支援します。▼関連記事:営業フリーランスの働き方とは?気になる年収や案件の獲得方法も解説します!フリーランスが職務経歴書を書くときのポイントここでは、フリーランスが効果的な職務経歴書を作成するためのポイントを5つ紹介します。紹介するポイントを押さえて、より魅力的で説得力のある職務経歴書を作成しましょう。応募先に合わせて内容を調整する職務経歴書は、応募先の企業や案件に合わせて内容を調整しましょう。応募先の業界や求められているスキルを理解し、自身の経験やスキルの中から、最も適したものを選んでアピールすることがポイントです。例えば、ITのベンチャー企業には最新の技術を活かした経験を、大手企業には大規模プロジェクトの経験をアピールするのが効果的です。ただし、嘘の内容を記載することは避け、事実に基づいた内容を書くように心がけてください。数字を入れてアピールする具体的な数字を用いることで、成果を客観的に分かりやすく示して、スキルや実績を明確に伝えられます。例えば、「Webサイトの表示速度を50%向上させ、コンバージョン率を25%改善した」など、具体的な数値を盛り込むと、より印象に残ります。また、「年間売上1億円規模のプロジェクトをリードし、3ヶ月で完了させた」のように、規模や期間を数字で示すのも効果的です。ただし、守秘義務に違反する機密情報や、クライアントが公開を望まない数字は避けるようにしましょう。不安な場合は、クライアントに実績として公開してよいか確認することをおすすめします。誤字脱字に気をつける職務経歴書における誤字脱字は、仕事に対する姿勢や注意力が疑われる原因となります。職務経歴書を書いた後は、必ず時間を置いて読み返し、可能であれば第三者に確認してもらいましょう。「特に、固有名詞や技術用語はスペルミスをしやすいので注意が必要です。また、文章の流れや内容の一貫性にも注意して、不自然な表現を避けるように心がけましょう。志望理由・転職理由は書かないフリーランスの職務経歴書では、志望理由や転職理由を記載する必要はありません。代わりに、自己PR欄で、自分のスキルや経験がどのようにクライアントの課題解決に貢献できるかをアピールすることがポイントです。例えば、「過去の〇〇プロジェクトでの経験を活かし、貴社の課題に対して効果的な解決策を提供できます」など、具体的な内容を記載しましょう。フリーランスとしての実績や、提供できる価値を分かりやすくまとめることで、より魅力的な職務経歴書となります。ポートフォリオも準備する職務経歴書と合わせて、ポートフォリオを準備することも忘れてはいけません。特に、WebデザイナーやWebライターなどの制作を行う職種は、ポートフォリオに過去の作品やプロジェクトの成果をまとめましょう。各作品に対して、使用した技術や工夫した点、得られた成果なども簡潔に記載するとよいでしょう。ただし、守秘義務のある情報は掲載しないよう注意が必要です。ポートフォリオはオンラインで閲覧できるようにし、職務経歴書にURLを記載しておくと、クライアントやエージェントが簡単にアクセスできて便利です。▼関連記事:Webデザイナーにポートフォリオは必須!制作のコツ・NG例を解説AIで職務経歴書を作るなら「SOKUDAN」「職務経歴書が大切なことは分かったけれど、文章を書くのが苦手」「本業が忙しくて職務経歴書を書く時間がなかなか取れない」という方には、フリーランス・副業向けマッチングサイト「SOKUDAN」の利用がおすすめです!SOKUDANは無料で利用登録でき、会員限定でAIが職務経歴書を作成するサービスを提供しています。入力した内容をベースに、AIが見やすい職務経歴書をスムーズに作成してくれるので、案件探しや本業に時間を使えるようになります。また、SOKUDANでは、フリーランス・副業の方に嬉しい魅力的な求人を多数保有しています!【SOKUDANの魅力】案件の平均単価32.1万円リモート案件率92%週1~3日稼働の案件が多数「在宅で働きながら高収入を目指したい」「あともう1件仕事が欲しい」などのニーズにお応えしています。さらに、正社員採用の案件も保有しているので、活躍の場を広げていきたい方はぜひ利用してみてください。▼SOKUDANのフリーランス案件一覧▼SOKUDANの福利厚生サービス一覧まとめフリーランスにとって、職務経歴書が必要となる場面は意外と多いです。新しい案件に応募するときや、フリーランス向けのエージェントサービスに登録するときなどに、職務経歴書の提出を求められるので、なるべく事前に準備しておくと安心です。また、職務経歴書の書き方には正解がないからこそ、随時ブラッシュアップして、自分の経歴や強みが伝わりやすい内容を追求していきましょう。