フリーランスになりたいと思っている人は、「フリーランスはやめとけ」という意見を見聞きして、理由や背景を知りたいと思っているのではないでしょうか。いいところばかりではないとわかっていても、やめとけと言われると、よっぽどの理由があるのではないかと思ってしまいますよね。この記事では、フリーランスはやめとけと言われる7つの理由を解説します。また、フリーランスになるのはやめておいた方がいい人や、やめとけばよかったと思わないための準備なども紹介します。フリーランスはやめとけと言われる7つの理由フリーランスになってみたいけれど、「フリーランスはやめとけ」と言われる理由が気になるという人もいるでしょう。まずは、なぜフリーランスはやめとけと言われるのか、理由を確認していきましょう。▼関連記事:フリーランスのデメリット11選!会社員との違いやメリットも理解しよう▼関連記事:フリーランスと会社員の違いに驚愕!独立前に知っておくべき違いを解説収入が不安定になる毎月決まった額がもらえる会社員とは違い、フリーランスの収入は不安定になりがちです。特に、フリーランスになった当初は、収入が低い期間が続くこともあります。収入が低い期間がどのくらい続くかわからないと、「ずっとこのままだったらどうしよう」と考えてしまい、精神的に辛い状況に陥ってしまう人もいます。そのため、収入が不安定になるのに耐えられない人から見ると、「フリーランスはやめとけ」と言いたくなるのでしょう。スキルアップしにくい会社員として仕事をしていると、意図せずに降りかかってくる仕事も多いものです。中には、これまでやったことがないような仕事も含まれています。会社員だと、さまざまな仕事を通して、スキルアップをしていく環境が整っています。スキルアップにつながる社内制度や福利厚生を活用できる場合もあります。しかし、フリーランスの場合は、スキルアップの環境が与えられることはありません。自ら講座を受けるなどして積極的に新しいスキルを獲得する姿勢を取らないと、スキルアップしにくいのが実情です。案件の獲得に苦労するフリーランスになりたての頃は、案件の獲得に苦労する人も少なくありません。フリーランスとしての実績が増えてくれば受注しやすくなりますが、特に未経験の分野でフリーランスになる人は、はじめはなかなか案件が獲得できないかもしれません。案件を獲得できない日々が続くと、懐事情も精神的にも辛くなってしまいます。あらかじめ、ある程度のお金を貯めておく、仕事を受注してくれる人の目処がたってから独立するようにするなどの対策が必要でしょう。労働基準法が適用されないフリーランスは労働基準法が適用されません。労働基準法によって、労働者の労働時間は1日8時間、1週間にすると40時間と定められています。しかし、労働基準法が適用されないフリーランスには、企業は土日も仕事を依頼でき、1日8時間以上、1週間40時間以上働いたとしても法律上問題ありません。労働時間が無制限になって、休みが取れない状況が続く可能性があるのも、「フリーランスはやめとけ」と言われる1つの理由でしょう。▼関連記事:フリーランスには労働基準法は適用されるの?自分を守るための契約や取引上の注意点を解説代わりがいないプレッシャーがあるフリーランスの中には、自分の仕事を他の誰かに頼むことができない人もいます。会社員なら、自分が休んでも、必要であれば誰かが代わりにタスクを遂行してくれます。フリーランスでも、同じような仕事ができる人や、仕事をシェアできるようなフリーランス仲間がいれば心強いでしょう。しかし、なかなかそうもいかず、プレッシャーを感じながら働いている人も多いです。プライベートな時間との境目がなくなる自分の好きな時に、好きな場所で働けるのは、フリーランスの大きなメリットです。しかしその分、プライベートとの境目がなくなる人も多いようです。仕事の時間とプライベートをきっちり分けたい人にとっては、フリーランスの働き方は大きなストレスになることもあるのでしょう。▼関連記事:フリーランスは休めない?業務委託の実態や休日の作り方・過ごし方社会的信用が低くなる普段の生活をしていて、フリーランスになったことで社会的信用が低くなったと感じることはあまりないかもしれません。しかし、住宅ローンを組む時やクレジットカードを新しく作る時に、フリーランスは会社員よりも審査に通らない可能性が高いとされています。社会的信用が低くなるため、「フリーランスはやめとけ」と考える人もいるのでしょう。▼関連記事:フリーランスの住宅ローン審査が厳しい理由とは?審査通過のポイントを解説▼関連記事:【体験談】フリーランスは賃貸物件の契約が難しい?入居審査通過のコツフリーランスになるのはやめたほうがいい人の4つの特徴フリーランスになって後悔する人は、フリーランスに不向きであるとも言えます。どのような人がフリーランスに不向きなのかをチェックしていきましょう。安定を求める人安定を求める人は、フリーランスには向かないかもしれません。収入が不安定になりやすいのはもちろん、どのタイミングで案件が中断・終了されるかわからないフリーランスは、安定とは対局の働き方とも言えます。安定を求める人にとっては、精神的な負担が大きくなると思われます。そもそも、自分が安定を求めているとわかっている人は、フリーランスを選択肢には入れないかもしれません。学ぶ意欲が低い人フリーランスとして働いていると、自発的にスキルアップに努める姿勢が求められます。特に近年は、あらゆる業界でDX化が進み、ますます新しいスキルやトレンドのキャッチアップの必要性が高まっています。会社にいると、定期的に研修があったり、講座を受ける機会を設けてくれたりしますが、フリーランスはすべて自分で学んでいかなくてはなりません。学ぶ意欲が低いと、自ら学びの機会を得ることが億劫になってしまいます。学びに対して意識が高くないといけない訳ではありませんが、フリーランスになると厳しい現実が待ち受けているかもしれません。仕事があまり好きではない人案件にもよるものの、フリーランスは基本的に、自分で自分を律しながら働いています。仕事自体が好きではない人や働きたくない人は、そのような環境では仕事が捗らない可能性があります。やらなければならない環境があるから、会社では耐えられている人も多いでしょう。フリーランスのように、自由度が高く、自分で舵をとって仕事を進めていかなければならない環境は、仕事が好きではない人からすると逆に辛い環境になってしまいかねません。仕事が好きでなければいけない訳ではありませんが、フリーランスで受ける仕事は自分が嫌いな仕事ではない方がよいでしょう。近々ローンを組もうと思っている人前述しましたが、フリーランスは会社員よりもローンの審査が通りにくい傾向にあります。家を購入するなどローンを組む予定がある人は、すぐにフリーランスになると、後悔する可能性があります。会社員のうちにローンを組むようにするなど、計画的に動いた方がよいでしょう。フリーランスになるメリット4選フリーランスになると、煩わしい人間関係と縁が切れたり、好きな時に好きな場所で仕事ができたりと、さまざまなメリットを享受できます。フリーランスになることで得られるメリットをチェックしていきましょう。▼関連記事:フリーランスは楽しすぎる!リアルな実例やデメリットも徹底解説あらゆることの自由度が増すフリーランスになることで、仕事をする場所や時間が自分で選べるようになります。満員電車にストレスを感じることもなく、休暇も自分の好きな時に取れるなど、今まで制限されていたことの自由度が増します。普段から制限されることにストレスを感じている人は、あらゆることの自由度が増すことにより、幸福度も増大するでしょう。煩わしい人間関係とおさらばできるほとんどの悩みは人間関係に起因するとも言われており、仕事上の人間関係は誰しも多少の悩みを抱えているものです。会社で出世するには社内政治に気を配る必要もあり、煩わしい人間関係を断ち切るのは難しいでしょう。しかし、フリーランスなら、このような煩わしい人間関係をほとんど気にせず仕事ができます。もちろん、コミュニケーションは必要ですが、クライアントとはあくまで仕事上の関係なので、人間関係に必要以上に労力を費やす必要がありません。人間関係で悩みやすい人ほど、フリーランスになると仕事や生活のクオリティが上がると言えるでしょう。高収入を狙えるフリーランスはやめとけと言われる理由の1つに収入が不安定な点を挙げましたが、不安定ということは、高収入になる可能性もあるということです。固定給が基本の会社員の場合は、急に収入の額をアップさせたいと思っても、現実的ではありません。しかし、フリーランスなら、高額案件を受注することでそれが叶います。自分次第で高収入を狙えるのは、フリーランスになるメリットの1つと言えるでしょう。仕事を選べる会社員の場合は、基本的に仕事は選べず、自分のスキルや進みたい方向性とは異なる仕事であってもやらなくてはならないこともあるでしょう。もちろん、やりたいこととは違う仕事でも学びはあるものの、やりたいことがはっきりしている人にとっては、ストレスを感じやすい環境です。一方、フリーランスは自分で仕事を選択できるため、仕事をする上でスキルや方向性のズレを感じにくいです。やりたいことや一緒に働きたい人が明確な人にとっては、仕事を選べるのは大きなメリットと言えるでしょう。フリーランスになるのはやめとけばよかったと思わないために必要な準備3選フリーランスになる前から、「フリーランスになるのをやめとけばよかった…」と思う日を想像して一歩踏み出せずにいるのは、時間がもったいないかもしれません。これから紹介する必要な準備をしておけば、そんな悩みも杞憂に終わるでしょう。▼関連記事:多くのフリーランスが後悔したこと8選!独立する前に準備すべきことを解説貯金をする「フリーランスはやめとけ」と言われる大きな理由の1つに、収入の不安定さが挙げられます。つまり、収入が低い時期をどのようにして乗り越えるかが、大きなテーマとなるでしょう。ある程度の貯金があれば、収入が低い時も、平常心を保ちながら案件獲得に向けて前向きに動けます。時間がかかったとしても、収入の低い時期から抜けられるでしょう。また、貯金がないと、焦って自分には合わない案件を掴んでしまう可能性もあります。できる範囲で貯金はしておいた方がよいでしょう。▼関連記事:フリーランスは貯金が重要!独立前のお金準備や将来の資産形成についてフリーランスの知り合いを作る隣の芝は青く見えるので、周りに会社員の友人ばかり置いておくと、会社員という働き方が羨ましく感じてしまいがちです。次第に「フリーランスになるのをやめておけばよかった」と思ってしまいかねません。そんな時は環境を変えるのが一番です。フリーランスの知り合いと交流する時間を増やすと、悩みを共有したり、お互いを高め合ったりできるので、過去の選択の後悔よりも未来の話ができるようになります。無理に人付き合いをする必要はありませんが、フリーランスのコミュニティをのぞいてみるなど、できる範囲で人脈を広げていくといいかもしれません。▼関連記事:フリーランスのコミュニティのおすすめ!人脈作りや案件獲得ができる!フリーランスになろうと思った理由をメモしておくフリーランスをやめたいと思った時は、フリーランスのネガティブな側面が目につきがちです。そんな時は、フリーランスになろうと思った理由を思い出せると「もう少し頑張ってみよう」と思えるのではないでしょうか。フリーランスになろうと決意した時は、フリーランスという働き方に多かれ少なかれ魅力を感じていたはずです。フリーランスになって実現したいことはなんなのか、会社員という働き方の何が不満だったのかなど、当時思っていたことを思い出す機会があれば、踏みとどまれるものです。そのためにも、フリーランスになろうと決意したら、その想いを書き留めておくとよいでしょう。【体験談】フリーランスって実際どう?「フリーランスはやめとけと言う人もいるけど、実際のところどうなの?」と思う方もいるでしょう。筆者はフリーランスになって7年ほど経ちますが、思い返してみてもやめておけばよかったと思ったことはありません。この記事の序盤に書いた「やめとけ」と言われる理由に関しては、どれも激しく同意しますが、だからといってそれを理由に廃業しようと思うことはありませんでした。私の場合は、単純にフリーランスのデメリットよりもメリットと感じられることの方が多いのでしょう。フリーランスという働き方の何をメリットと捉えるかも人それぞれですが、私も周りのフリーランスも、自由度の高い働き方が性に合っていると感じている人が多いように思います。一度やってみて、自分には合わないと思ったら会社員に戻る選択肢だってあります。無責任なことは言えませんが、フリーランスはやめとけという記事を読んでも、まだ挑戦してみたい気持ちがあるのなら、やってみた方が後悔は少ないかもしれません。▼関連記事:フリーランス女性の実態とは?メリットから悩みまで紹介▼関連記事:フリーランスから会社員に戻っても大丈夫!年収やキャリアの不安を解消まとめ収入が不安定になりやすく、労働基準法が適用されないなど、世間で「フリーランスはやめとけ」と言われることもあります。しかし、見方によっては、フリーランスは高収入を得られる可能性があり、決められた時間ではなく自分の好きな時間だけ働くことができるとも言えます。もしフリーランスになるかどうか迷っているなら、働き方に関して、自分がどんなことを重視しているかを今一度明確にしてみましょう。