ビジネス書の中には、実際に会社経営を行う経営者が、実践の中で得た学びや経営のコツを記しているものが多くあります。また、経営学として長く読まれているような古典的な学術書にも先人の知恵が詰まっているでしょう。この記事では、経営者を目指す人や、経営初心者の方におすすめの本を12冊紹介します。読みやすさや学べる内容も本によってさまざまです。この12冊を読めば、経営者としての基本を網羅して、ビジネス戦闘力もアップするでしょう!▼関連記事:フリーランスにおすすめの本15選!開業届から税金・集客まで▼関連記事:【経営者・成功者の名言】成功したい人・経営者を志す人の心に響く言葉392選経営初心者におすすめの本12選【経営・ビジネススキルが身につく】事業を立ち上げたばかりの人や、経営者になったばかりの人におすすめの本を12冊紹介します。経営に関する知識を学んだり、経営者たちの事例や考えに触れたりすることで、自身の経営に活かすことができるでしょう。『経営者になるためのノート』柳井正『経営者になるためのノート』は、「ユニクロ」でお馴染みのファーストリテイリング社の社長である柳井正氏が、「自分で完成させていくノート」をコンセプトに作りました。欄外に書き込むスペースがふんだんにある、新しいタイプの1冊です。「仕事に必要な4つの力」として、「変革する力」「儲ける力」「チームを作る力」「理想を追求する力」の4章に分けて、柳井氏の経験に基づいた考えが記されています。『小倉昌男 経営学』小倉昌男『小倉昌男 経営学』は、ヤマト運輸の元社長である小倉昌男氏が執筆した、経営のケーススタディーが学べる1冊です。小倉氏が実際に経験した体験談と、当時の思考や信念に基づいた実践談が記されており、経営の知識が浅い人でも理解しやすい内容です。規制が厳しい運輸業界で、ルールに抵抗しながら単身で行政に闘いを挑んだ、小倉氏の行動力に胸を打たれることでしょう。『【新版】小さな会社★儲けのルール』竹田陽一/栢野克己『【新版】小さな会社★儲けのルール』は、中小企業のためのバイブルとしてロングセラーを続けている1冊です。「ランチェスター法則」と呼ばれる、中小・零細企業が生き残るための戦略を解説しています。栢野克己氏は、経営コンサルタントの視点から、中小企業の経営者が必要なノウハウを紹介しています。中小・零細企業の経営者や個人事業主、これから起業する人などにおすすめです。『「成功の型」を知る 起業の技術』浜口隆則『「成功の型」を知る 起業の技術』は、会計事務所や経営コンサルティング会社を経て、起業家支援事業を行う著者・浜口隆則氏が記した、起業の「成功の型」を学べる1冊です。48枚のワークシートを使いながら、「経営の12分野」が身につくように構成されています。社長として絶対に知っておくべき「経営の12分野」を、この1冊で網羅できるでしょう。『はじめの一歩を踏み出そう』マイケル・E.ガーバー『はじめの一歩を踏み出そう』は、「職人タイプ」の経営者が参考にしたい内容が盛りだくさんの1冊です。経営者が陥りやすいワナを解説し、解決するためのノウハウも紹介しています。専門的な仕事をこなすことと、事業を経営することは全く別の問題として取り上げています。「個人の能力に依存しない組織を作ろう」という著者の主張は、経営者以外の人にとっても活かせる内容です。『経営者の条件』P.F.ドラッカー『経営者の条件』は、経営学の大家・P.F.ドラッカー氏による古典的な名著です。成果をあげるためにいかなる行動をとるべきか、といったセルフマネジメントの方法が記されています。経営者に限らず、アスリートやビジネスパーソン、アーティストなど、さまざまな職業の人が取り入れられる内容です。自己啓発本のバイブルとして持っておきたい1冊です。『ビジョナリーカンパニーZERO』ジム・コリンズ/ビル・ラジアー『ビジョナリーカンパニーZERO』は、世界1,000万部超ベストセラーシリーズ『ビジョナリー・カンパニー』の原点ともいえる1冊です。偉大で永続的な企業になるために必要なことが凝縮されています。NetflixのCEO・リード・ヘイスティングス氏が「起業家なら、86ページ分を暗記せよ」と評するほど絶賛しています。全ての起業家、経営者、組織のリーダーに役立つ内容です。『失敗の科学』マシュー・サイド『失敗の科学』は、医療業界や航空業界、グローバル企業、プロスポーツチームなどのあらゆる業界を横断し、失敗の構造をレポート形式で記した本です。組織の中で人がどのように失敗をするのか、原因やシステムを追求する過程に、組織に成功をもたらす鍵となるヒントが詰まっています。小説のような読みやすさのあるビジネス書で、経営を学ぶのにとっつきやすい1冊です。『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』藤尾秀昭(監修)『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』は、稲盛和夫氏や王貞治氏、井村雅代氏、山中伸弥氏、佐藤可士和氏など、経営者の枠を超えて、一流の人の仕事の仕方や向き合い方を知ることができる1冊です。毎日1ページずつ、3分で読めるほどのコンパクトさで、経営者にとっては毎日の励みになるでしょう。思わず胸が熱くなるようなエピソードが満載なので、仕事へのモチベーションが上がること間違いなしです。『感動経営』唐池恒二『感動経営』は、世界1の列車ななつ星の社長・唐池恒二氏が記した、業種の壁を超えた「経営の原理原則」を学べる実用的な本です。赤字300億円から黒字500億円へと成長させた著者が、経営者が今から実践できることを細かく解説しています。「経営は、ひとに感動を与えるためにある」という著者の言葉通り、読みながら泣いてしまう人もいるような感動の1冊です。『起業の天才!』大西康之『起業の天才!』は、リクルート創業者・江副浩正氏を「起業の天才」として紹介し、「起業家の資質」がなにかを解説しています。ドラマのような壮大な内容で、ビジネス書の中でも読みやすい1冊となっています。今、苦境に立ち、逆風に向かう経営者が読むと、きっと背中を押されるでしょう。『末広がりのいい会社をつくる 人も社会も幸せになる年輪経営』塚越寛『末広がりのいい会社をつくる 人も社会も幸せになる年輪経営』は、トヨタ自動車の代表取締役会長・豊田章男氏も推薦する1冊です。著者の塚越寛氏自身も、「いい会社をつくりましょう」という社是のもと、景気に左右されない食品工業会社の経営を続けています。著者自身の60年以上におよぶ長い経営者人生から得た、会社のあるべき姿や経営者の歩むべき道をまとめた本です。経営本やビジネス本の選び方毎月新刊が出版されるほど、経営本やビジネス本は数多く展開されています。数ある本の中から最適な1冊を選ぶために、本の選び方を知ることも重要です。以下の要点を押さえて、自分に合った経営本やビジネス本を選んでいきましょう。目的を明確にする前提として、本で経営やビジネスを学ぶ際に、本を読むことは「手段」であって、読むこと自体が「目的」ではありません。学びたいことが曖昧で、目的が不明確なままなんとなくで本を選ぶと、だらだらと読み進めるだけになってしまいます。せっかく時間を作って本を読んだにもかかわらず、結果として、「経営の役に立たなかった」「自分のレベルに合わなかった」といった現象が起こりかねません。そのため、まずは「なんのために経営本やビジネス本を読むのか」「本を読むことで何を得たいのか」を考えるようにしましょう。その上で、自分の目的やレベルに合った本を探すことが重要です。目次を確認する本を読み始める前に、まずは目次を確認するのがおすすめです。ざっと目次を確認することで、自分が求めている内容が書かれているかどうかを確認できます。実際に内容を読み進めていくと、タイトルから期待していた内容とは違う本もあります。目次を読んでおくことで、そういったミスマッチを防げるでしょう。レビューを確認するAmazonなどで、実際にその本を読んだ人のレビューを確認するのもおすすめです。マイナスの評価が多い場合は、読みづらかったり、内容が薄かったりと、何かしらの理由があるはずです。レビューでは、読者の正直な意見を知ることができるため、事前に評価の低い本を選択肢から外すことができます。レビューを参考にすることで、効率的な経営本選びにつながります。経営本やビジネス本の読み方経営本やビジネス本を読む際に意識しておくとよいことがいくつかあります。「とりあえず本を読めばいい」というわけではないので、以下のことを取り入れていくとよいでしょう。全ての内容を読み込もうとしない本の内容を一言一句読み込んで、全てを完璧に理解しようとする必要はありません。本を読む意図や目的をもとに、今の自分に必要なエッセンスを取り入れて、必要な部分を集中的に読むのでもOKです。全部の内容を理解しようとして、取りこぼさないように頑張って読んだとしても、実践に移せることがなかったら意味がありません。わかった気になって終わってしまったり、本を読んだこと自体に満足してしまったりしては本末転倒です。同じテーマの本を併読して共通点を見つける同じようなテーマの本を併読し、複数の本の中で共通しているポイントを探すとよいでしょう。何事でも、1つの情報源だけを鵜呑みにすることは危険です。さまざまな情報や考えを見聞きした上で、自分にとって何があっているかを判断することが重要です。本から学ぶ際も、話題や角度は違えど、同じようなことが書かれている箇所は重要な場合が多いです。複数の本を読む中で共通点を見つけて、重要な内容をピックアップしていきましょう。ネクストアクションを決める本から得た知識を、どのように自分の生活や仕事に活かせるかを言語化し、アクションに落とし込むことが重要です。ただ単に、「本を読んでおもしろかった!」「いい話が聞けたな〜」とならないようにしましょう。せっかく本を読む時間をとっているので、読後には必ず自分の今後に活かせるアクションを見つけて持ち帰るようにしましょう。経営・ビジネススキルを身につける方法は他にもある!本以外にも、経営やビジネススキルを学ぶ方法はたくさんあります。例えば、YouTubeを使って動画で学んだり、ビジネススクールやコミュニティに所属したり、勉強会・セミナーに参加したりなどです。また、学んだことは必ず実践に移すようにしましょう。インプットするだけで満足せず、アウトプット(実践)と改善を繰り返すことで、スキルが自分のものになっていくでしょう。まとめ経営やビジネスの知識は誰しもが最初から持っているわけではありません。本を読んだり、実際に経験したりする中で、徐々に身についていくものです。経営本やビジネス本では、さまざまな業界の経営者の人生や経験談を効率的に学べます。本から学んだことを実践していくことで、自分オリジナルの経営手法が身についていくはずです。