フリーランスは会計ソフトを導入することで、確定申告の負担を大幅に軽減できるだけでなく、日々の収支管理が楽になります。また簿記の知識がなくても、会計ソフトを活用すれば正確な経理業務が可能です。しかし、会計ソフトにはさまざまな種類があり、どれがいいのか迷ううえ、導入費用もネックになるでしょう。この記事では、フリーランスにおすすめの会計ソフト8選を紹介します。会計ソフトを選ぶ時の比較ポイントも解説するので、自分に合った会計ソフトを選ぶ参考にしてみてください。▼関連記事:確定申告はフリーランスに必須!やり方や必要書類と経費管理のコツフリーランスが会計ソフトを導入すべき3つの理由フリーランスとして活動していくにあたり、会計ソフトの導入はほぼ必須と言っても過言ではありません。はじめに、フリーランスが会計ソフトを導入すべき3つの理由を解説します。確定申告の負担を軽減できる会計ソフトを導入することで、確定申告の準備と申請が格段にラクになります。多くのフリーランス向け会計ソフトでは、以下の機能が利用可能です。取引データの自動取り込み銀行口座やクレジットカードとの連携機能請求書発行機能収益レポートの発行確定申告の手続き多くの会計ソフトには、銀行口座やクレジットカードとの連携機能があるため、取引データを自動で取り込むことができます。また、仕訳の作成や税務計算も自動化されているので、手作業で入力する必要がありません。さらに、マイナンバーと紐づけて確定申告書の作成・提出機能も備わっているため、会計ソフト1つで確定申告に必要な業務をカバーできます。▼関連記事:フリーランスがクレジットカードを作るならビジネスカードがおすすめ!選び方や審査を通すポイントを紹介収支を把握できるフリーランスは自分自身が事業主として活動するため、収支の把握は必須です。会計ソフトを導入して、売上や経費の入力を習慣化することで、現在の財務状況を常に把握できるようになります。また会計ソフトには、収支のグラフ化機能や予算管理機能なども備わっているため、現在の売上状況などを視覚的に確認したり、事業計画の策定に役立てたりできます。さらに会計ソフトを導入して収支の把握を習慣化することで、プライベートの家計簿も自然とつけられるようになる点も大きなメリットです。▼関連記事:フリーランスの気になる経費事情!経費計上する時の注意点やQ&Aも 簿記の知識がなくても経理業務ができる会計ソフトを導入すれば、簿記の知識がなくても経理業務を正確に行うことが可能です。会計ソフトには、取引の種類に応じて自動で仕分けを行ってくれる機能が搭載されています。また勘定科目の選択も自動で適切な科目を提案してくれるため、簿記の知識がなくても適切な処理ができます。適切に帳簿をつけて、正しく確定申告をするために簿記の知識をつけることも大切です。けれども、会計ソフトを導入すれば簿記の知識を身につけながら、日々の経理業務を行えるでしょう。▼関連記事:フリーランスが帳簿を付けていないとどうなる?帳簿の種類や記帳方法を解説フリーランスの会計ソフトの選び方・比較ポイント数ある会計ソフトの中から、自分に合った会計ソフトを選ぶ時に確認したいポイントを6つ紹介します。クラウド型かインストール型か会計ソフトは、大きく分けてクラウド型とインストール型の2種類があります。それぞれの違いは、以下の通りです。クラウド型会計ソフトインストール型会計ソフト特徴オンライン上で会計ソフトにログインして利用する自身のパソコンに会計ソフトをインストールして利用するメリット・通信環境が整っていればどこからでも利用できる・データの自動バックアップ機能がある・常に最新の機能を利用できる・インターネット接続がなくても利用できる・自分のパソコンにデータを保存できる・費用負担を抑えやすいデメリット・通信環境が悪いと利用しづらい・インストールしたパソコンでしか利用できない・アップデートの手間がかかりやすいクラウド型会計ソフトは、オンライン上で利用するため、通信環境が整っていればどこからでも利用でき、パソコンとスマートフォンどちらからでも利用可能です。データの自動バックアップや最新機能のアップデートを利用できる点もメリットでしょう。ただし通信環境が悪いと、利用しにくい点は注意が必要です。一方インストール型会計ソフトは、自身のパソコンに会計ソフトをダウンロードして利用します。通信環境を気にせずいつでも利用できる点や、自分のパソコンにデータを保存するので情報流失のリスクを軽減しやすいです。ただし、インストールしたパソコンでしか利用できない点と、アップデートする際に追加料金が発生するソフトもある点を考慮する必要があります。会計ソフトの費用会計ソフトの費用は、クラウド型会計ソフトとインストール型会計ソフトで異なります。クラウド型の会計ソフトは、月額制または年額制の料金体系が一般的です。利用人数や機能に応じて料金が設定されており、月額1,000〜3,000円ほどが相場となっています。一方インストール型の会計ソフトは、買い切りタイプが中心で、相場は8,000~40,000円と幅広いです。機能数に応じて金額が異なります。導入時の費用負担は大きいですが、一度購入して追加機能をダウンロードしない限りは費用が発生しないので、長期的に見るとお得な場合があります。長期的な利用コストを考慮して、自分のニーズに合ったプランを選びましょう。銀行口座や各種支払いサービスとの連携の有無会計ソフトには、銀行口座やクレジットカード、キャッシュレス決済サービスとの連携機能を搭載しているものもあります。銀行口座やクレジットカードとの連携機能があると、取引データを自動で取り込めるため、手入力の手間を大幅に削減できます。特にフリーランスの方は、複数の銀行口座を使い分けていることも多いため、連携機能は非常に便利です。ただし、連携できるサービスはソフトによって異なるため、事前に自分が利用しているサービスと連携できるか確認しておく必要があります。レシート撮影の有無会計ソフトを導入する際には、レシート撮影機能の有無も確認しましょう。レシート撮影機能を使うと、レシートを撮影するだけで、自動で仕訳が作成されるため、手入力の手間を大幅に削減できます。また領収書の紛失や手入力による打ち間違いを防げる点もメリットです。サポート体制の充実度会計ソフトを利用する上で、サポート体制の充実度も必ず確認しておきたいポイントです。特に会計ソフトを初めて使う方にとっては、操作方法や仕訳の作成方法がわからないことも多いため、サポート受付時間が長い、またはメールや電話などさまざまなサポート体制を完備している会計ソフトがおすすめです。サポート体制の充実度は、会計ソフトによって異なるため、導入前に確認しておきましょう。無料お試し期間会計ソフトには、無料お試し期間を用意しているものもあります。無料お試し期間を利用すれば、実際にソフトを使ってみて、使いやすさや自分のニーズに合ったサービスが提供されているかを確認してみましょう。特にクラウド型の会計ソフトは、無料お試し期間があるものが多いため、複数のソフトを比較検討することをおすすめします。ただし、無料お試し期間は会計ソフトによって異なるため、不要な支払いが発生しないように気をつけてください。フリーランスにおすすめのクラウド型会計ソフト4選ここからは、フローランスにおすすめのクラウド型会計ソフトを4つ紹介します。同じクラウド型会計ソフトでも費用や機能などの特徴が異なるので、ぜひ参考にしてみてください。freee会計サービス名freee会計月額スターター:1,480円/月払い、11,760円 / 年払いスタンダード:2,680円 / 月払い、23,760円 / 年払いプレミアム:39,800円 / 年払い ※月払いなし主な機能・確定申告書の作成・提出・取引の自動登録レシート機撮影能・請求書作成チャット・メール・電話サポート無料お試し期間30日公式サイトhttps://www.freee.co.jp/accounting/individual/freee会計は、確定申告が初めての方や、簿記に関する知識が少ない方に特におすすめのクラウド型会計ソフトです。freee会計では、銀行やクレジットカードからのデータを自動で取り込み、レシートの撮影による帳簿付けを簡単に行うことができます。さらに、簡易な○×形式の質問に答えるだけで、確定申告書類を手軽に作成可能です。また全プランでチャットやメールによるサポートが利用でき、プレミアムプランでは専任オペレーターへの電話相談も可能です。やよいの青色申告オンラインサービス名やよいの青色申告オンライン月額セルフプラン:8,800円/年払いベーシックプラン:13,800円/年払い主な機能・確定申告書の作成・取引の自動仕訳・スマホアプリでのレシート機撮影能・請求書作成POSレジとの連動・メール・チャット・電話・画面共有サポート無料お試し期間セルフプラン・ベーシックプラン:初年度1年間無料トータルプラン:初年度半額でお試し可能公式サイトhttps://www.yayoi-kk.co.jp/shinkoku/aoiroshinkoku/やよいの青色申告オンラインは、コストパフォーマンスを重視する方におすすめの会計ソフトです。特にセルフプランとベーシックプランにおいては、初年度は無料で利用可能で、じっくりと自分に合う会計ソフトを見極める時間を確保できます。さらにPOSレジシステムとの連携機能を搭載しているため、飲食店や美容院など小売業を営むフリーランスの方々にもぴったりです。加えて、ホテルや飲食店などの優待サービスが利用できる福利厚生サービス「クラブオフ for 弥生オンライン」も利用できます。マネーフォワードクラウド確定申告サービス名マネーフォワードクラウド確定申告月額パーソナルミニ:1,280円/月額、10,800 円/年額パーソナル:1,680円/月額、15,360 円/年額パーソナルプラス:35,760 円/年額 ※月額プランなし主な機能・確定申告書の作成・取引の自動仕訳請求書作成・スマホアプリでのレシート機撮影能・レポート共有機能・メール・チャットでのサポート無料お試し期間1ヶ月間公式サイトhttps://biz.moneyforward.com/tax_return/マネーフォワード クラウド確定申告は、個人の家計簿管理からバックオフィス業務まで、一元的に管理したい方に最適な会計ソフトです。特に家計簿アプリ「マネーフォワード ME」との連携機能は、個人の収支と事業の収支を同時に把握できるため、非常に便利です。また、給与計算や勤怠管理といったマネーフォワードクラウドのバックオフィスサービスとの連携により、従業員を雇用している事業主でも、事業と従業員の管理を効率的に行えます。Taxnapサービス名Taxnap(タックスナップ)月額月額プラン:1,280円年額プラン:11,760円主な機能・取引の自動仕訳・確定申告書の作成・提出無料お試し期間30日間公式サイトhttps://taxnap.com/Taxnapは、移動中やちょっとした空き時間に、スマートフォンで会計業務を効率よく進めたい方に最適なツールです。専用アプリをダウンロード後、クレジットカードや銀行口座を簡単に連携させることで、スワイプ操作のみで直感的に仕訳管理が可能になります。勘定項目は自動で設定され、頻繁に使用する仕訳については、さらに自動化することも可能です。特に、パソコンを開くのが面倒と感じる方や、スマートフォンを使用して効率的に確定申告の準備を進めたい方にTaxnapをおすすめします。フリーランス向けのマッチングサービスSOKUDANに登録すると福利厚生サービス「SOKUDAN PLUS+」が利用でき、Taxnapを特別価格で利用できます。SOKUDANは登録無料で案件探しや「SOKUDAN PLUS+」でさまざまなサービスを特別価格で利用できるため、この機会に登録してみてください。▼フリーランス向け福利厚生サービス「SOKUDAN PLUS+」フリーランスにおすすめのインストール型会計ソフト4選ここからは、フリーランスにおすすめのインストール型会計ソフトを4つ紹介します。やよいの青色申告 24 +クラウド商品名やよいの青色申告 24 +クラウド料金セルフプラン付き:14,000円ベーシックプラン付き:14,000円トータルプラン付き:26,000円主な機能・自動仕訳・残高試算表の作成・確定申告書類の作成・会計事務所とのデータ共有・データバックアップサービス無料お試し期間30日間公式サイトhttps://www.yayoi-kk.co.jp/shinkoku/aoiroshinkoku/yayoiaoiro/やよいの青色申告 24 +クラウドは、クラウド型の便利さとインストール型の安定さを兼ね備えた会計ソフトです。本ソフトでは、やよいの青色申告のクラウド版と連携できるので、重要なデータの安全な保存と共有が可能となります。そのためパソコンのストレージ圧迫やデータ消失のリスクが軽減されます。さらに、「あんしん保守サポート」が付帯しており、操作方法の学習や業務に関する相談が1年間無料、または特別価格で利用できる点も魅力です。ジョブカンDesktop 青色申告 23商品名ジョブカンDesktop 青色申告 23料金パッケージ版:8,140円ダウンロード版:5,500円主な機能・かんたん取引帳・試算表の作成・確定申告書類の作成・データお預かりサービス・電話・Web相談サポート無料お試し期間なし公式サイトhttps://www.jobcan.biz/products/accblue/ジョブカンDesktop 青色申告 23は、確定申告が初めての方や簿記の知識が浅い方に特におすすめのインストール型会計ソフトです。直感的な操作が可能な「かんたん取引帳」機能を搭載しており、「売上」や「経費」などの取引区分を選ぶだけで、自動的に適切な科目や税区分で入力してくれます。仕訳入力が簡単にできるので、会計業務に慣れていない方もスムーズに作業を進めることが可能です。さらに、会計業務中に生じた疑問点や不明点に対して、電話やWebを通じて無料で相談サポートが受けられるため、安心して利用を続けることができます。みんなの青色申告商品名みんなの青色申告料金10,780円主な機能・自動仕分け・仕訳検索機能・貸借対照表や損益計算書の作成・確定申告書類の作成・電子帳簿保存BOX無料お試し期間30日間公式サイトhttps://www.sorimachi.co.jp/products_gyou/min/みんなの青色申告では、「MoneyLink(マネーリンク)」というWeb明細管理アプリとの連携により、仕訳作業を自動化できます。銀行やクレジットカードの情報を登録するだけで、MoneyLinkが定期的に明細を取り込み、効率的に仕訳を行ってくれるので、大幅な時間短縮が可能となります。また、Excelデータの取り込みに対応していることも、このソフトウェアの便利な点です。さらに「電子帳簿保存BOX」を活用することで、請求書や領収書などの電子取引データをクラウドに保存できます。パソコンのストレージを圧迫しない点も大きなメリットといえるでしょう。やるぞ!青色申告商品名やるぞ!青色申告料金ダウンロード版Windows対応:11,880円パッケージ版Windows対応:11,880円ダウンロード版Mac対応:12,980円パッケージ版Mac対応:12,980円主な機能・仕分け機能・月次試算表や消費税等計算書の作成・確定申告書類の作成・メール・電話・画面共有サポート無料お試し期間なし公式サイトhttps://yaruzo.co.jp/やるぞ!青色申告は、フリーランス・不動産所得・農業所得など、幅広い種類の確定申告に対応したインストール型会計ソフトです。複数の収入源を持つ方々にとって便利な機能が搭載されており、1つのソフトで全ての税務処理を簡単に管理できるためおすすめです。またサポート体制も非常に充実しており、24時間365日のメールサポートに加えて、電話や画面共有を通じたサポートが利用可能です。利用者のニーズに合わせて、Windows版とMac版が用意されているほか、ダウンロード版とパッケージ版の選択肢もあります。自分の使い勝手に合わせた最適なバージョンを選びましょう。まとめフリーランスが確定申告の負担を軽減するためには、会計ソフトが必要不可欠です。会計ソフトを導入すれば、日々の収支管理から確定申告書類の作成まで、簿記の知識がなくても正確に行うことができます。会計ソフトを選ぶときは、クラウド型とインストール型のメリット・デメリットを理解し、自分のニーズに合ったタイプを選びましょう。また、費用面や機能面での違いも比較して、銀行口座との連携やレシート撮影など、便利な機能を備えたソフトを選ぶのがおすすめです。自分に合った会計ソフトを導入し、日々の会計業務を効率化して、フリーランスとしての本業に集中できる環境を整えていきましょう。