フリーランスと会社員には、さまざまな違いがあるというけれど、具体的にはどんな違いがあるのだろうか。そんな方に向けて、会社員から独立してフリーランスへの転身を経験した筆者が、フリーランスと会社員の違いを徹底解説します!自由な働き方ができて、上手く行けば稼げる、夢のようなフリーランス!と思いきや。フリーランスになるデメリットも多く存在します。会社員であることのメリットを捨ててまで、独立してフリーランスになる覚悟はありますか?ぜひ、自分の将来と向き合うきっかけにしてみてください!フリーランスになるにあたって、どんな仕事があるのか気になる方は、フリーランスのマッチングサービス「SOKUDAN」で案件を探してみてください!▼関連記事:フリーランス向けマッチングサービスのおすすめ8選〜利用者の声もご紹介〜フリーランスと会社員の違いはこんなに大きい!会社員からフリーランスになる前に知っておくべき違いについて解説します。働き方だけなく、税金や社会保障、マインドなどフリーランスを経験して初めて分かる違いもたくさんあります。働き方・職場環境の違いフリーランスの場合は、自分自身で働き方を決めることができます。自宅やカフェなど、自分が選んだ場所で働くことができます。勤務時間も決められていないので、自分のライフスタイルに合わせて働くことができ、自由度が高いといえるでしょう。一方、会社員の場合は、通常は定められた勤務場所や勤務時間で働きます。オフィスや職場で、上司や組織のルールに従って業務を進めることが求められます。会社員でもリモート勤務やフレックス制度で働くことはありますが、基本的に会社が指定した規則に拘束されるため、働き方や職場環境を選ぶことはできません。契約形態の違いフリーランスは自身で事業を行い、クライアントと業務委託契約を結びます。一方、会社員は企業に所属し、雇用契約を結びます。業務委託契約では、準委任契約、委任契約、請負契約などがあり、仕事の内容や報酬などが明確に定められています。フリーランスは自分のスキルや専門性に応じて、クライアントから業務を請け負います。一方、雇用契約では、会社との間で労働の条件や待遇が定められます。会社員は労働時間や労働力に応じた一定の業務を担当する代わりに、給与や福利厚生などが支給されます。労働場所や労働時間、休暇、給与などは会社の規定に従う必要があります。税金・保険の違いフリーランスは自営業者として個人事業所得となり、自ら収入・所得を計算して確定申告を行います。確定申告の内容に応じて所得税や住民税が決定され、自分で税務署に納税します。一方、会社員は給与所得者として、給与から源泉徴収された税金を支払います。会社員の税金や社会保障費は、毎月の給与から天引きされているため自ら収める必要はありません。過不足があれば、年末に年末調整という形で調整されます。社会保障の違いさらに、フリーランスと会社員には、年金の種類や社会保障制度についても違いがあります。フリーランスも会社員も国民年金に加入していますが、会社員は国民年金に加えて厚生年金にも加入しています。そのため、会社員の方が退職後に受け取る年金額が大きいです。また、会社員は、年金の支払いを会社が半分負担しているため、フリーランスになると年金の支払いの負担が大きくなるでしょう。社会保障制度においても、会社員は雇用保険や労災保険などの保険に加入している一方、フリーランスはこれらの保険に加入することができません。フリーランスになることで自由な働き方ができる一方、税金や保険の手続きが煩雑になることは避けられません。個人事業主としての税金の納め方や年金の加入方法、社会保障の制度についてしっかりと理解し、計画的に対策を立てることが重要です。仕事内容の違いフリーランスは、自身でクライアントを探し、提案を行い、契約をして仕事を獲得します。プロジェクトごとに仕事を行うため、専門性の高いスキルや業務遂行力が求められます。仕事をするにあたって営業や交渉力、プロジェクト管理のスキル、自己マーケティング能力も必要です。一方で、会社員は、所属する会社から能力に応じて業務が与えられます。ノルマやミッションが課せられることはありますが、きちんと労働時間や労働力を業務にあてることが重視されます。仕事内容によっては、専門性の高さが求められることもありますが、成長環境は会社が与えてくれることが多く、仕事内容に能力が追いつかなくてクビになることは少ないでしょう。収入の違いフリーランスは案件ごとに報酬が決まるため、自分で仕事を探し、取引条件を交渉する必要があります。報酬は月額固定で支払われるもの、プロジェクト単位で支払われるもの、稼動した時給に応じて支払われるものなど、さまざまです。単価の高い案件を獲得したり、案件数を増やすことで高収入が得られる一方、仕事を失えば収入もなくなります。会社員の場合、給与は基本的に月給や年収として一定の金額が支給されます。勤務年数や職位、評価によって収入は変動しますが、収入の増減は少ない傾向があります。インセンティブやボーナスが支給されたり、福利厚生で生活の助けになる制度もあります。マインドの違いフリーランスのマインドには、さまざまな特徴があります。仕事の主体が自分となるため、自分の能力やスキルを活かし、自分のスケジュールやプロジェクトを管理しなければなりません。そのため、フリーランスには責任感や成長意欲が強い人が多いでしょう。フリーランスは、自由度が高い働き方を好むように、固定観念に囚われない考え方をする人も多いです。自分の意志や夢を強く持ち、伸び伸びと人生を楽しむマインドがあるでしょう。一方、会社員は上司や組織に従属し、指示やルールに基づいて仕事を行います。自分の選択肢は限られるため、組織の色に染まる傾向にあります。会社から研修や教育制度が与えらる場合、能動的に情報を得たり、成長することが多くなる傾向にあります。仕事や給与にも大きな変動がないため、安定志向は会社員に共通するマインドでしょう。フリーランスと比較した会社員のメリット会社員にはフリーランスと比較して、メリットがあります。フリーランスになることで、会社員のメリットを享受できなくなる可能性があるため、改めて確認しておきましょう。安定した収入・仕事がある会社員のメリットは、安定した収入と仕事の保証があることです。会社が倒産しない、よほどの理由で解雇されない限りは、仕事の割り振りやスケジュール管理が行われ、毎月一定の給与を得ることができます。これにより、生活費や将来の計画を立てる際に安心感を持つことができます。社会的信用度が高い会社員として働くことで、社会的な地位や信頼も得ることができます。大手企業で勤務していることや勤続年数が長いことは、安定した収入が得られる証拠となります。住宅ローンが組みやすい、クレジットカードを契約できる、などのメリットがあるでしょう。また、会社員としての経験は将来のキャリアにもプラスになることがあります。社会保障が充実している会社員は国民年金に加え、厚生年金に加入できることや、健康保険などの社会保障制度への加入が可能となります。これにより、将来の老後に安心して生活することができます。また、病気やケガになった際にも、医療費の一部が補助されるため、負担が軽減されるでしょう。さらに、雇用保険により、失業した場合にも一定の給付を受けることができます。会社の福利厚生が受けられる会社によっては手厚い福利厚生が受けられることもメリットでしょう。住宅補助や通勤手当、食事補助、財形貯蓄制度、確定拠出年金制度などが挙げられます。また、結婚お祝い金や出産祝いなどがある会社もあります。子どもができた際の産休・育休の制度も会社によって異なるでしょう。福利厚生サービスの会社と提携して、さまざまなサービスの優待が受けられることもあります。▼関連記事:フリーランスは育休を利用できない?利用できる支援制度や出産・育児に備えるポイントもプライベートと仕事の区別がつきやすい会社員として働くことで、仕事とプライベートの区別をつけやすいというメリットもあります。会社の業務時間や休暇制度に沿って働くことで、自分の時間を有効に使うことができます。勤務場所も指定されているため、気持ちの切り替えもしやすいでしょう。会社の人とプライベートで関わる機会があったり、残業もありますが、強制ではありません。フリーランスと比較した会社員のデメリット・リスク会社員であれば、安泰という訳ではありません。会社員以外の働き方と比較して、気付かぬうちにデメリットになっている点やリスクも多くあります。働く場所や時間が決められる会社に勤めると、働く場所が決められます。自宅からオフィスが遠ければ時間や交通費、ストレスがかかるでしょう。会社によっては、出張や転勤の可能性もあります。出勤時間や勤務時間が制約されるため、自由な時間の使い方が難しくなってしまう点は、会社員のデメリットです。人間関係のストレスが多い会社員は、上司や同僚との人間関係やコミュニケーションの問題に直面することもあるでしょう。仕事とはいえ人と人なので、性格の不一致や意見の食い違いによってストレスになることも。転職やフリーランスへ転身する人の理由の一つが、人間関係の悩みです。会社員である限り、一緒に働く人は選べないので、人間関係のストレスやそれに伴うパフォーマンスの低下のリスクがあります。仕事内容が選べない会社員は、会社や上司から仕事が割り振られるため、仕事内容を選ぶことができません。自分の苦手な仕事や雑用をしなくてはいけない場合もあります。将来的に身につけたいスキルやキャリアパスがあっても、希望通りにならない可能性が高い点は、会社員のデメリットです。キャリアや給与が限られている会社員として働く場合、給料や昇進のスピードにも制約があります。会社の規定に基づいて昇進や昇給が行われるため、個人の能力や実績に関係なく、待遇が決まってしまうこともあるでしょう。大手の日系企業では、年功序列の体制が根強い会社も少なくありません。キャリアに関しても、面談を通して希望したり、部署移動の機会もありますが、基本的には会社のキャリアパス制度の範囲で限定されるというデメリットがあります。会社員と比較したフリーランスのメリットフリーランスという働き方に注目が集まっているように、フリーランスには多くのメリットがあります。フリーランスになるか悩んでいる人は、改めてフリーランスの魅力を確認しましょう。働く場所や時間が自由に選べるフリーランスのメリットは、働く場所や時間が自由に選べることです。通勤時間やオフィスの環境に縛られず、自宅やカフェなど自分の好きな場所で仕事ができます。田舎でのんびり暮らしながら、また海外からでも働くことができます。朝型の人や夜型の人など、自分の生活リズムに合わせて働くこともできるでしょう。育児や介護などの事情がある人は、仕事との両立がしやすい点もメリットです。人間関係のストレスが少ないフリーランスは基本的に一人で仕事をするため、他の人とのコミュニケーションや人間関係のトラブルが少ないです。自分のペースで仕事が進められるため、ストレスが溜まることも少なくなります。仕事を自分で獲得するということは、一緒に働く人も選べるということです。一緒に働いていて、刺激的な人や成長できる人と働くことができます。自分の好きな仕事が選べるフリーランスは自分で仕事を選ぶことができるため、自分の得意な分野や興味のある分野に特化することができます。自分のやりたいことや好きな仕事を選ぶことで、仕事にやりがいを感じることができるのは、フリーランスの魅力です。キャリアや給与も自分で上げることができるフリーランスは、キャリアや給与を自分で上げることができる点も魅力です。自分のスキルや経験を積み重ねることで、案件の依頼が増え、報酬もアップしていくことがあります。自分の努力次第で収入を増やすことが可能なので、やりがいを感じながら働くことができます。案件も自分で選べるため、経験したい仕事や磨きたいスキルの仕事を選ぶことで、自由なキャリア形成も可能です。人生の自由度が上がる人生の自由度が上がるというメリットもあります。あなたの理想の人生はありますか?時間やお金を自由にコントロールできるフリーランスは、自由な人生を歩むことができます。通勤のストレス、人間関係のストレス、やりたくない仕事、少ない手取りに悩まされることは、減るでしょう。会社員と比較したフリーランスのデメリット・リスクフリーランスになるとデメリットもあります。先に挙げたフリーランスのメリットをリターンとして得るには、リスクも大きくなるでしょう。収入や仕事が不安定になりやすいフリーランスは、仕事がない時期やクライアントからの仕事が途絶える場合があります。クライアントの仕事依頼によって収入を得るため、収入が不安定になりやすく、生活の安定を保ちにくいというリスクがあります。継続して契約できるクライアントを見つけることや複数の案件を獲得することで、収入が途絶えるリスクに備える必要があります。社会的信用度が低いフリーランスは、会社員や公務員のような固定された雇用形態ではないため、一定の社会的信用度を得るのが難しい場合があります。クライアントやビジネスパートナー、金融機関などからの信頼を築くためには、実績やスキルの証明が必要になる点はデメリットでしょう。住宅ローンやクレジットカードの契約がしにくくなるので、会社員のうちに契約を済ませておく人も多いです。社会保障・福利厚生が少ないフリーランスは、雇用保険や労働基準法による保護を受けることができません。また、企業に比べて社会保障や福利厚生が充実していない場合が多く、病気や怪我などによる収入の減少や生活の不安定化のリスクがあります。会社員に比べて将来の年金額も少なくなるので、私的年金や資産運用で対策する必要があります。▼関連記事:フリーランスには労働基準法は適用されるの?自分を守るための契約や取引上の注意点を解説▼関連記事:フリーランスも利用できる福利厚生サービス13選!選ぶポイントや注意点を解説自己責任が大きいフリーランスは、仕事の成果や成果物の品質に対して、全て自己責任を負う必要があります。クライアントからのクレームやトラブルに対して自己責任を負い、解決策を見つける必要があります。また、自分自身のスキルや能力の向上にも積極的に取り組まなくてはならないでしょう。納税の義務や将来の人生設計における責任も重要です。事務作業や手続き対応が多いフリーランスは、クライアントとの契約や取引に関する事務作業や手続き対応が多く発生します。請求書の発行や確定申告、納税などの業務も自身で行う必要があります。これらの作業は時間や労力を要するため、仕事に割ける時間が減少する可能性があるでしょう。申告漏れや納税の遅れはペナルティを受けるリスクもあります。【体験談】会社員からフリーランスになって変わった生活筆者自身は、現在フリーランスとして活動していますが、元は会社員でした。会社員から独立してフリーランスになった理由はさまざまありますが、私はフリーランスの働き方が向いていたので、とても充実した人生になりました。会社員からフリーランスになっての一番の違いは、生活スタイルです。会社員時代は、決められた勤務時間にオフィスに出社するために準備と通勤に2時間かかっていました。また、昼間に集中力が切れてもデスクに向かい、与えられた業務が残っていれば残業をしていました。しかし、フリーランスになって準備時間や通勤時間がなくなり、勤務時間もコントロールできるので、時間を有効に活用できるようになりました。集中できる朝に仕事を固めて、午後は自分の予定に時間を使えます。例えば、病院や役所に行くにしても平日と休日では人の多さが全く違うので、ストレスがありません。雨で何もできない休日は家で仕事をして、晴れている平日にお出かけすることもできます。もちろん、関わる人や仕事の内容、仕事観や人生観の変化もありましたが、理想の生活スタイルを手に入れたことはとても大きな価値です。実際にフリーランスを経験している人の体験談を聞くことで、リアルな実態が分かるので、参考にしてみてください。フリーランスが向いている人の特徴フリーランスが向いている人の特徴としては、主体性がある向上心がある孤独が苦にならない自己管理に長けているという点が挙げられます。フリーランスとして仕事を獲得するためには、自分のスキルや実績をアピールする必要があります。またクライアントから重宝されるフリーランスは、成長意欲や貢献したいという気持ちも強いです。フリーランスは、自身で仕事のスケジュールやタスクを管理しなければなりませんので、自律的に取り組むことができる人はフリーランスに向いているでしょう。会社員が向いている人の特徴会社員が向いている人の特徴としては、協調性がある規則やルールに従順安定志向という点が挙げられます。会社での仕事は多くの場合、チームでのプロジェクトになることが多いため、他のメンバーとのコミュニケーションや協力が重要です。また、会社員は定められた業務範囲内で仕事をこなすことが求められますので、細かいルールやマニュアルに従うことができる能力も必要です。会社員は安定した給与や仕事、充実した福利厚生が得られるので、安定志向の人に向いています。会社員から独立してフリーランスになるには?会社員からフリーランスになるには、事前の準備が重要です。この記事で解説した、フリーランスと会社員の違いを理解した上で、準備を進めましょう。会社員からフリーランスになるために必要な手続きや仕事の準備、マインドセットに関しては、以下の記事で解説しているので、参考にしてみてください!▼関連記事:フリーランスになるには?必要な手続きや仕事獲得の方法まで解説▼関連記事:会社員からフリーランスになる際にやるべきことは?必要な手続きや退職前の準備を解説フリーランスから会社員に戻れるのか?フリーランスになった後に会社員に戻ることは可能です。専門的なスキルや企業の求める経験が豊富な場合は、会社員に戻っても活躍できる可能性が高いです。ただし、年齢が高い場合やフリーランスの期間が長い場合は、社風や組織に馴染めるかという点で採用企業に懸念されることがあります。フリーランスで多くの収入を得ていた人は、会社員に戻って給与が下がることも多いです。一度はフリーランスになると決めて選んだ道。フリーランスと会社員には大きな違いやメリット、デメリットが多くあります。会社員に戻りたいという理由を明確にすることが重要です。▼関連記事:フリーランスから会社員に戻っても大丈夫!年収やキャリアの不安を解消まとめフリーランスと会社員には、多くの違いがあります。改めて会社員とフリーランスのメリットデメリットを理解した上でフリーランスになることを検討してみてください。フリーランスがよい、会社員がよいということは一概には言えず、向き不向きがあります。もちろん、フリーランスになってみて向いてなかったから会社員に戻ることも可能ですが、一度きりの人生なので、大きな一歩は慎重に踏み出しましょう!