2011年3月11日に発生した東日本大震災、そして福島第一原子力発電所の事故を契機に、「自分たちができる最大の復興支援・社会貢献は、再生可能エネルギーを広げていくことだ」と、志を共にした3人で創業したという「自然電力株式会社」。現在、自然電力株式会社は、脱炭素ニーズに向けて電源開発を含めた多角的なサービスとテクノロジーでソリューションを提供しています。環境問題の解決に真っ向から挑んでいる「自然電力株式会社」が、この度SOKUDANを活用しようと思った背景とは?そして、ユニークな企業カルチャーが生み出す、雇用形態にこだわらないフラットな環境だから実現できた複業人材の活用について、採用を担当する須藤 優花様にお話を伺いました。東日本大震災をきっかけに創業── まず、貴社が取り組まれている事業内容について教えてください。(須藤さん)弊社の事業内容は、主に発電事業の開発です。2011年に創業してから、日本国内だけでなく海外を含めて発電事業の開発をしてきました。主に太陽光が多いですが、水力・バイオマスと洋上風力のチームもいます。最近目立ってビジネスを加速させている事業部は、デジタル事業部です。再生可能エネルギーへの転換により発生する課題を、AIやIoT技術といった最先端テクノロジーを活用して、ソリューションを開発し、提供しています。なお、昨年にはカナダの大手年金基金であるCDPQ(ケベック州貯蓄投資公庫)から、700億円の資金調達を行いました。── では、企業のビジョンやパーパスは何でしょうか。(須藤さん)私たちのパーパスは、日本語では「青い地球を未来につなぐ」。英語では、「We take action for the blue planet.」です。私たちは特に、このパーパスを大事にしています。そもそも当社が誕生した背景として、弊社の3人の代表の想いがあります。代表の3人は、3.11の震災をきっかけにして起こった、原発の問題や電力の問題に対し、「ちゃんと自分たちの未来は自分たちで作るんだ」という理念を共にした3人は、震災発生後3ヶ月で創業に至りました。その後、裸一貫でドイツの世界有数の再生可能エネルギー会社であるJUWIに訪問、合弁会社を設立し、初めて熊本県で発電所を作りました。創業間もなく全く実績が無かったところから始まっていますが、その行動力の背景にあるのは、「青い地球を未来につなぐ」んだという強い当事者意識があったからです。ちなみに組織体制は非常に柔軟で、ビジネスのフェーズや市況に合わせて世界中からプロフェッショナルなメンバーが迅速に集まって最適なチームを組成するというスピード感・柔軟性をとても大切にしています。私たちは、社員のことを同じパーパスを持って目的地に向かう一つの船の「乗組員」という意味で、雇用形態に関係なく「クルー」と呼んでいます。「自然エネルギー100%の社会を共に作る」というビジョンに向かって同じ船に乗っている感覚ですね。雇用形態や住む場所がバラバラでも、パーパスで繋がっている── 「クルー」という呼び方は、非常にユニークだと感じました。そんなみなさんの働き方については、何か特徴はありますか。(須藤さん)一言で言うと、私たちの働き方は、非常にフラットで多様性があります。例えば私、現在はHRの仕事をしておりますが、業務委託かつ普段は鹿児島県の屋久島に住んでいます。実際に正社員だけではなく、契約社員もいれば派遣社員もパートも業務委託の方もいらっしゃいますが、業務の遂行においてはみな対等で、あまり雇用形態を意識していないんです。勤務時間や場所に関しては、基本的にフルフレックスかつフルリモートでやっています。コアタイムはありませんが、夜の10時から朝の5時まではなるべく連絡はしないでおこうというノン・コアタイムのようなものはあります。そのため、自律して働けるかどうかということは自然電力では重要なポイントです。それぞれが物理的に離れて仕事をしていても同じ方向を向いて働けているのは、部署内、あるいは部署を横断して価値観のすり合わせをすごく大事にしているからです。たとえば、弊社の創業者3人は、創業当時から毎週日曜日の朝7時から必ず3人で集まって個人的な価値観や問題意識を共有する時間を持ち続けていますし、クルーも「バリューセッション」を必ず行っています。これは、個人としてどういう人生を歩んでいきたいのか、どんな価値観を持っているのかを定期的にシェアする目的で行うもので、会社の体制に組み込まれています。採用チームは現在4名在籍していますが、ロシア出身など多様なバックグラウンドを持っています。様々な雇用形態かつさまざまなバックグラウンドのクルーが世界中で場所で働いていますが、バリューの共有ができているために、同じパーパスに向かっていけるのです。課題が生じた時には、個々人のバリューをお互いに知っているからこそ深みのある本当の解決につながるディスカッションが可能になります。自ら対話をし、お互いを人として信頼できる仲間・同志に成していく、という感じです。さらには、「ギフトセッション」といって、ポジティブフィードバックとコンストラクティブ(建設的な)フィードバックをお互いに与え合うセッションを半年に一度、必ず実施しています。「ギフトセッション」を行う度に、「自分の人生をかけてやりたいことが重なっている人たちと、同じ時間を共にできることがすごく幸せだな」と、喜びを噛み締めています。複業で関わってくれる人を探すのは自然な流れだった── お話しを聞いていて、複業人材など様々な方を受け入れるための素晴らしい企業風土があると感じました。そんな中、今回採用活動にあたってSOKUDANを導入しようと思った背景は何ですか。(須藤さん)ご説明した通り、弊社は正社員でなくてはダメという空気がそもそも無いため、業務委託で参画してくださったり、複業で関わってくれる人を探したりというのは、とても自然な流れでした。実際、転職市場においてなかなか正社員で採用するのが難しくなってきているというマーケットの状況もありますので、まずは副業から関わってもらい、双方マッチすれば、転職に繋がれたら嬉しいという思いで導入を決めました。現在、我々は主にSOKUDANを事業開発人材を探すために使っています。弊社には、商社出身で現在は事業開発としてバリバリと海外で活躍されている方も多く、今後私たちがさらにグローバルに事業を展開して行く上で、海外の経験が豊富な方をより増やしていきたいと考えています。そこで、まずは出会うきっかけを作りたいと思ったのが背景です。プロフェッショナル人材を確度高く採用できるのが魅力── 実際にSOKUDANを使ってみた感想はいかがですか。(須藤さん)申し上げた通り、今回採用したいと思っていた方は、商社での勤務経験やバイリンガルが歓迎要件と、いわゆる高度プロフェッショナル人材で結構採用が難しいところがあったと思うのですが、SOKUDANで無事に見つかったのは嬉しかったですね。こんなに色んな方が登録されているとは思わず、正直想像以上でした。他のプラットフォームに広告を出して、スクリーニングをする時の通過率を考慮したら、SOKUDANはかなり確度が高いと思います。応募の数が多ければ良いというわけではなく、結局スクリーニングに工数がかかってしまうので、どれだけ確度の高い人が来るのかというのが大事なんです。そういった意味でSOKUDANは、負担が少なく済みました。また、最初から正社員採用をしようとすると、エージェントに払う手数料が高くなってしまいます。SOKUDANであれば、まずはお試しで双方マッチングの見極めができるので、まさに今回の事業開発人材の採用にピッタリだと思っています。費用も割安だったので、そこも相性が良かったと感じています。なお、SOKUDANを経由して既に弊社で働いている方は、環境証書の取引仲介事業やESGコンサルティング、PPA=Power Purchase Agreement(電力販売契約)などの企業や自治体の脱炭素戦略に直接関わる事業に従事しています。働いた感想を聞いてみたのですが「自然電力グループは、全員で同じ目的意識を持ちながら、それぞれがアイデアを持っている点が良く、チャレンジングなことでも、どうしたらできるか前向きに考えるカルチャーが楽しいし、刺激を受けている。 良いエネルギーを持っている人たちが多い。」と話してくれました。── SOKUDANを活用することで、採用する側も雇用される側も双方にメリットがあったようで大変嬉しいです。では最後に、「自然エネルギー100%の世界を共につくる」ことを目指している会社として大切にされていることを伺えますか。(須藤さん)私たちが働く時に心がけていることは「プロフェッショナル&リラックス」です。みんながプロフェッショナリズムを持ちつつも、我々のバリューの中にある「地球を楽しもう」という気持ちも常に持っています。実際にクルーのみんなで海や山に出かけて、自然の厳しさや、楽しさも学ぶ機会を会社が提供しているほか、クルーそれぞれが、リラックスしながら自然と親しめるような所で働けるよう、リアルな空間をともにするオフサイトを行ったり、福利厚生を提供したりしています。結果、皆さん生産性高く自律性を持って仕事をしています。我々は、このようなワークスタイルを持ち続けながら、これからもパフォーマンスを最大限発揮していく会社でありたいです。【会社概要】会社名:自然電力株式会社設立 : 2011年6月URL :https://www.shizenenergy.net/事業 :再生可能エネルギー発電所の開発・運営