ハイマネージャー株式会社は、組織のパフォーマンスや従業員のエンゲージメント向上を支援するサービス「HiManager」を提供しています。同社はSOKUDANの活用により、社内で初めてCS(カスタマーサクセス)人材を採用しました。今回は、業務委託のCS人材を募集した経緯や、SOKUDANを利用してみての感想、人材の活躍ぶりについて取締役COOの五十嵐未来さんにお聞きしました。── ハイマネージャー株式会社の事業内容について教えてください。(五十嵐さん)弊社では、組織のパフォーマンスマネジメントを支援するSaaS「HiManager」を提供しています。パフォーマンスマネジメントとは、組織の従業員が適切な目標を掲げて行動し、その結果に対してマネージャーが定期的にフィードバックを行いながら成果向上をはかるマネジメント方法です。HiManagerには、OKR※の進捗管理や、1on1で話した内容の記録管理、従業員同士で称賛やフィードバックを送り合える機能などを搭載しています。あわせて、企業様の人事制度設計や見直しに関するコンサルティングも承っています。いわゆるBPaaS(SaaSを活用しながら業務プロセスそのものを提供するサービス)という形で、企業様のパフォーマンスマネジメントを包括的にご支援しているのが特徴です。 ※OKR:目標と、目標に向かって進むための具体的なステップを設定 する方法。1on1などで定期的に進捗を確認していき、目標達成までのプロセスを可視化しながら管理していくのが主流。── 貴社の組織体制と、働き方について教えてください。(五十嵐さん)フルタイムで稼働しているメンバーは、役員と正社員、業務委託あわせて6名です。そのほかに、週に数日やスポットで弊社にコミットいただいている複業人材が20名ほどいます。在籍しているメンバーの職種は、セールス、人事コンサル、エンジニア、マーケティング、バックオフィスなどです。働き方は基本的にフルリモートで、セールスなど、一部お客様先への訪問が必要な職種のメンバーは、状況に応じて出社しています。人事領域の知見を持つ即戦力のCS人材が欲しい── 貴社が抱えていた人的課題を教えてください。(五十嵐さん)率直に申し上げると、人手が足りず、社内で初めてのCS人材を採用しようと決めたのが背景にあります。これまでは、私が100社以上の導入企業様のCSを担当していましたが、お客様が増えていくにつれ、今後自分だけでは対応できなくなると想定していました。COOの業務に割く時間を確保したかったこともあり、このタイミングでCS人材を新たに募集しようと思ったんです。── 具体的には、どのようなスキルを持ったCS人材を求めていましたか?(五十嵐さん)人事業務の経験、さらにはある程度人事制度設計に関する知見を持っている人を採用したいと考えていました。というのも、HiManagerの導入・定着支援を行う過程で、お客様からプロダクト関連だけでなく「人事制度の設計、改善方法を教えてほしい」など、人事課題についてご相談いただくことも多いんです。このような人事領域の質問に関しても、スムーズにレスポンスできるスキルのある方を求めていました。また、私が属人的にCSを進めてしまっていた部分があるので、現状の業務を体系化し、再現性のあるフローに落とし込みたいと思っていて。そこで、業務プロセスの整理にも協力してくれる人を期待していました。使いやすさと人材の質の高さのおかげで採用活動がスムーズに── 今回貴社では、即戦力になるCS人材を採用するためにSOKUDANを導入いただきました。実際に利用してみていかがでしたか?(五十嵐さん)利用して良かったポイントがたくさんあります。まずSOKUDANのページの表示速度が速いのが良いですね。読み込みに全然時間がかからなくて使いやすかったです。また、人材のプロフィールとあわせて、過去にSOKUDAN経由で契約した企業からの勤務評価が確認できる点も、候補者を選ぶ時に参考になりました。SOKUDANにいる人材の質も全体的に高かった印象です。実際に面談してみて、弊社との考え方や勤務条件がマッチせずに採用を見送ったケースは多かったものの、スキルに不足を感じた人は少なかったです。── ポジティブな感想をいただき、ありがとうございます!(五十嵐さん)おかげさまで、募集からわずか2週間程度で即戦力のCS人材を獲得できました。SOKUDANのCS担当の方が、採用まわりの業務をスムーズに進めていただいたおかげでもあると思っています。スキルと意欲の高さを兼ね備えたプロ人材が活躍── お役に立てて何よりです。今回のCS人材は、どのようなフローで採用したのでしょうか。(五十嵐さん)初回は私がカジュアル面談を行いました。カジュアル面談は自社理解を目的としていて、候補者からの質問にお答えすることを中心に進めていきました。その後は私が面接を行い、最後は代表の森と一緒にカルチャー面や条件などを確認しながら採用を決めました。── カジュアル面談の後に行った面接では、どんなことをヒアリングしましたか?(五十嵐さん)志望動機などの基本的な項目以外を聞くほかに、こちらから簡単な課題を出して、応募者にその場で解いてもらう面接をしました。具体的には、応募者に弊社のCS担当になった場合を仮定してもらい、「このような課題を持った顧客にはどう対処するか」などの問いを投げかけました。応募者の答えから、限られた時間での情報整理力や、問題を適切に解決する処理能力があるかを見るためです。── 本格的な面接ですね。今回の人材を採用した決め手を教えてください。(五十嵐さん)今回採用した方は、スタートアップでの人事採用経験が豊富で、かつ人事制度設計の経験もありました。さらに、弊社が大切にしている「組織、従業員のパフォーマンス向上」の領域に関心が高いことも、面接で感じられたんです。スキルとカルチャー両方がマッチしているように見受けられ、ジョイン後も高いパフォーマンスを発揮してくれそうだと感じたので採用しました。── SOKUDANで採用したCS人材には、どのような仕事を任せていますか?また、プロ人材と働いてみての感想も教えてください。(五十嵐さん)早速、HiManagerの導入・定着支援や活用提案を行ってもらっています。すでに20社以上の取引先を担当いただき、主体的に業務を進めてくれています。相談や質問をいただく時も、まずこちらに仮説を提示してくれるので、コミュニケーションが取りやすいです。また、先ほど話した「CS業務の体系化」にも積極的に取り組んでいただいてます。徐々にご自身のやり方が固まってきているようなので、今後は、それをいかに再現性のあるフローに落とし込むかに注力していただく予定です。── ご活躍されていますね。今後、プロ人材にどんなことを期待しますか?(五十嵐さん)弊社のCSの中核を担っていただきたいと思っています。将来CS人材を増員する際に、体系化したCS業務を新しい担当者に引き継いでもらいつつ、メンバーのマネジメントを行ってもらえたら良いですね。定期的な1on1が複業人材とのコミュニケーションを促進── 複業人材の採用にあたって、貴社が意識していることを教えてください。(五十嵐さん)たとえ業務委託の採用であっても、「自分1人で採用を判断しない」ことを意識しています。代表やほかのメンバーにも選考に加わってもらい、合意が取れた人材を採用するようにしています。採用は、もちろんスキルも大事ですが、候補者が我々の関わる人事領域に関心があるか、そのうえで意欲的にアクションしてくれるかを見極めることも重要です。見極めるためには、私の主観だけではなく、ほかのメンバーの意見を客観的に聞くことも必要だと思っています。少し時間はかかりますが、結果的にミスマッチの起こらない採用ができていると実感しています。── そのような工夫を経て採用した複業人材と、コミュニケーションを取る際に工夫していることを教えてください。(五十嵐さん)所属メンバー全員に1on1の時間を設けて、定期的にコミュニケーションを取るようにしています。頻度は稼働量に応じてですが、少なくとも週1回、フルタイムで稼働しているメンバーとは毎日1on1をしています。── 高い頻度で1on1の場を設けて、コミュニケーションの活性化をはかっているのですね。1on1では、どのような話をしているのでしょうか?(五十嵐さん)業務の悩みや相談が中心です。業務以外の雑談を交えながら話すこともありますね。特に弊社はフルリモート体制を取っているので、お互いに何をやっているかが見えにくい部分もあるかと思います。だからこそ、しっかりとコミュニケーションする時間を作って、全員が同じ目線で業務を進められるよう意識しています。── 今後貴社で採用していきたい人材のビジョンがあれば教えてください。(五十嵐さん)ありがたいことにお客様が増えてきたので、人事コンサルタントの増員を考えています。エンジニアも積極的に採用していきたいですね。新しい機能の開発や、お客様からいただく要望の反映に対応するリソースが足りていないので、フルタイムで稼働してくれる人材を採用できたらと思っています。より多くの企業のパフォーマンス向上を支援したい── 従業員数どれくらいの規模の企業様が、HiManagerを導入していますか?(五十嵐さん)創業当初は、スタートアップ企業様の導入が多かったです。最近は、SMBと呼ばれている従業員数200〜1,000名前後くらいの中堅・中小企業様の導入が増えてきています。── 他社にも目標設定管理ができるツールがありますが、HiManagerならではの特色を教えてください。(五十嵐さん)1つ目は、目標設定管理にとどまらず、パフォーマンスマネジメントが行える機能を包括している点です。HiManagerでは、OKRの進捗管理をはじめ、その進捗を促すための1on1の履歴管理、従業員同士のエンゲージメントを高める称賛機能などをすべて利用できます。組織のマネジメント体制やカルチャーを変革していきたい企業様に適しています。2つ目は、HiManagerの導入・定着支援にとどまらず、現場の皆様のパフォーマンスを上げるための施策提案も積極的に行っていることです。既存の人事制度を改善したい企業様のご相談を承るのはもちろん、そもそも人事制度がはっきりと定まっていない企業様には、制度の設計段階から伴走しています。── 人事業務の上流工程である人事制度設計にも対応しているのですね。(五十嵐さん)弊社では、人事制度設計を3〜4か月で作り、その後は設計した制度に基づいてHiManagerの運用支援をする「ウルトラ人事制度設計プラン」をリリースしています。リリースした背景は、なるべく安価でスピーディーに人事制度設計ができるサービスを作りたかったからです。たとえば、大手コンサル企業に人事制度設計を依頼するとなると、およそ500〜1,000万はかかります。弊社ではそのコストを抑えつつ、企業様の人事制度の運用が軌道に乗るようサポートしています。── 最後に、貴社が今後実現したいことを教えてください。(五十嵐さん)短期的には、HimanegerのUI/UXを改善していくことです。お客様からいただいた要望を反映させつつ、より使いやすい仕様にブラッシュアップしていければと思います。中長期的には、Himanegerに生成AIを取り入れたサービスを展開していきたいですね。今は社内で、企業様から日々寄せられるご相談の一部をAIで置き換えられないか検証しています。実用化できたら、企業様が抱える問題をすぐに解決できますし、我々も人の手を必要とする部分のご支援に力を注げます。社内テストが軌道に乗り次第、サービスとして正式にリリースしていきたいです。お客様も、現状はスタートアップやSMB規模の企業様が多いですが、将来的には大企業様にも導入いただけるよう働きかけて、より多くの組織のパフォーマンスが上がる体制作りをサポートしていきたいです。【会社概要】会社名:ハイマネージャー株式会社設立:2018年7月URL:https://himanager.me/事業:パフォーマンスマネジメントSaaS「HiManager」の開発・提供