障がい福祉サービス従事者や、障がい者を雇用している企業を対象に提供している、eラーニング形式のオンライン研修サービスを提供する株式会社Lean on Me。急成長スタートアップとしてさらなる事業拡大を目指す中、プロダクトを洗練させるためにエンジニアの確保が急務となっていました。そこでSOKUDANから求人募集を行なったところ、当初は業務委託として採用した人材がいまやテックリードとして正社員で活躍するまでに。今回は株式会社Lean on Meの代表取締役を務める志村 駿介さんと採用担当の引間 福子さんに、SOKUDANでエンジニア採用を行った背景や選考における合否の決め手、そして導入後の成果についてお話を伺いました。未成熟な障害福祉業界のeラーニング導入を牽引!── まず、貴社の事業内容を教えてください。(志村さん)当社は障害福祉サービス事業所や、障がい者を雇用している企業向けの『eラーニングサービス』を開発・提供しています。2016年の4月にサービスリリースして以来、改善を続けながら徐々にサービスを拡大していきました。ただ、当初は障害福祉業界のIT化が遅れていることもあり、eラーニングを浸透させるのに大変苦労しました。全国にある障害福祉サービス事業所を実際に訪問し、eラーニングの普及に勤しんだほか現場目線でほしい機能やコンテンツなどをヒアリングし、常にブラッシュアップを繰り返す状況でした。さまざまな苦労を体験しながらも、2019年の5月くらいには年間を通して取り組んでいただけるボリュームの研修コンテンツを用意することができ、そこから一気にユーザーが増えてきました。コロナになる直前には2,000ユーザーまで達しました。また、コロナ禍の中でもオンライン面談を通して積極的に社員を採用し続けた結果、当時は私と営業の2名しか社員が在籍していませんでしたが、今ではカスタマーサクセスや総務なども含め、30名を越える組織規模にまで成長したのです。── まさに、急成長スタートアップを地で行っているような印象を受けました!もともとサービスを立ち上げたきっかけは何だったんですか?(志村さん)起業する前の経験が大きいかもしれません。学生の時分から就職活動では興味があった経営について学べる企業にいこうと思っていました。新卒で入ったのは大手回転寿司チェーンの「はま寿司」で、そこで1年半くらい店舗責任者として店舗の経営に携わらせてもらったんです。その後は起業を視野に入れていたのもあって、はま寿司を退職し、母が働いていた障害者支援の事業所にアルバイトとして勤めていたのですが、現場にいきなり入ることになりまして(笑)。やりながら覚えるというスタイルで、初めの頃は本当に悩みながらやっていました。いつしか「障害者を支援する側が、ネットで簡単に学べる研修教材があればいいのに」と思うようになったのが、Lean on Meを立ち上げる原体験になっています。「運用」と「開発」で役割を分けるエンジニア組織── インクルTech(インクルテック)を掲げ、業界の新たな市場を創るために取り組まれているかと思いますが、現在のエンジニア組織はどのような体制になっていますか?(志村さん)エンジニア組織の役割はシステムの「運用」と「開発」に分かれています。まず、eラーニングの運用面を見るメンバーは、ユーザーのアカウント発行やコンテンツのアップロードを担当してもらっています。もう一方の開発部分は、プログラミング言語を使って実際に画面のフロント部分やサービスのバックエンド部分、インフラ周りなどを見てもらっています。組織づくりで意識しているのは「スキルとカルチャーフィットのバランス」ですね。やっている事業ドメインの特性上、ボランタリー精神を持った方が集まりやすく、それはいいことだと思う反面、やはりビジネスでやっている以上、稼ぎながらサスティナブル(持続的)に運営していかなくてはならない。その反面、事業の理念や想いに共感していても、スキルが伴なっていなければ、応募者本人も辛く感じてしまうので、エンジニア採用においてはスキルチェックを入れています。スキルやカルチャーフィット度合いを見極め、十分だと思えば開発ポジションとして採用しますし、将来性を評価して、まずは「練習生」として運用面から携わってもらう場合もあります。── なるほど。うまくエンジニア組織の中で役割分担しながらサービス開発されているんですね。今後はユーザー数をさらに増やし、ゆくゆくは上場を目指しながら取り組まれていくのですか?(志村さん)そうですね。シンプルにまずはオンライン研修サービスを、さらに拡大していくのを目下の目標としています。全国にある障害福祉サービス事業所の数は約13万事業所と言われていて、市場規模としてはとても大きい。だからこそ業界をリードする企業として成長させていきたいと思います。大阪万博が開かれる時期をひとつの目処として、上場も視野に入れています。業務委託中心だったエンジニア組織に、平日日中に稼働できる人材が急務だった── 引間さんはLean on meの採用担当として携わっているとのことですが、SOKUDANを選んだきっかけは何だったんですか?(引間さん)スタートアップやベンチャー界隈で、SOKUDANを利用してエンジニア採用を成功させている事例をよく耳にしていました。そこで、SOKUDANのサービスを調べてみると、仲介手数料が無料で即戦力の業務委託人材を採用できるというもので、「これは何とか採用媒体として使えないか」と考えるようになったのです。ただ当時は、弊社が思い描く理想としては、正社員のエンジニアを採用することが前提にありました。会社にしっかりとコミットしてもらい、エンジニア組織を一緒に作っていくという人材を求めていたので、実際にメインで使っていたのは正社員中心の採用媒体です。しかし他媒体では応募者のうち8割以上がプログラミング未経験の方だったりと、なかなか求めているスキルや経験を持つエンジニアの応募はありませんでした。こうした悩みもあって、タイミング的にもテコ入れを図り、色々とやろうとしていたのもSOKUDANを導入しようと思った経緯になっています。── 当初は正社員での求人を希望されていましたが、SOKUDANで業務委託人材を探すようになったのはどんな理由からですか?(引間さん)ちょうどサービスのリニューアルが控えていた時期で、エンジニア採用がうまくいかないとサービスのブラッシュアップ、ひいては事業成長にも足かせとなりかねない状況でした。一方で求人を出している既存の採用媒体が成果に結びついておらず、かといって他の求人媒体では掲載するだけで費用がかかることもあって、まずはSOKUDANに登録している業務委託人材の質を見るだけでも見てみようと思ったんです。プロダクト責任者にもまず、「SOKUDANに求人出してみて、どんな応募者が集まるのか試してみたい」と伝え、まずは利用してみることになりました。当時、弊社の開発スタッフの多くは副業やフリーランスで関わってくれているエンジニアだったため、夜間や土日中心にしか開発が進まないことが課題でもあったんです。業務委託の方に来ていただくことには抵抗はなかったのですが、「副業・フリーランス=平日や日中は稼働できない」というイメージがどうしてもあって。そもそもサービスのリニューアル時には週5日平日の昼間にフルで稼働できる正社員に入ってもらわないと、安定したサービス提供はできないという思いもありました。そこで、採用がうまくいかない状況を打破するために、一旦正社員にこだわるのでなく、平日の昼間に業務委託として関わってくれるエンジニアも視野に入れることにしたんです。「マネジメント思考」を持った人材だったゆえ、入社2週間で正社員オファーへ── 結果として応募者が25名ほど集まり、SOKUDAN経由でエンジニアを採用されたと伺いました。どの辺りを重視して選ばれたんですか?(引間さん)書類選考の段階では、スキルマッチするかを軸に応募者を選定していきました。GitHubとスキルシートは提出を必須にしていて、弊社のエンジニアが丁寧にに判断する流れにしています。実際にお会いして話したいと思った応募者の方については、オンライン面接をセッティングし、応募したきっかけのほか、人となりやコミュニケーション力なども確かめるようにしました。もちろん、弊社の掲げるビジョンに共感いただいているかどうかも見るべきポイントですが、やはり「組織として働けるか」、「バリューを発揮できるか」という観点からもコミュニケーション力を重要視していますね。ただ、SOKUDANの応募者の方は、メールでやりとりしていても、最低限のビジネスマナーを持っている方も多く、質がとてもよかったです。── はじめは業務委託として採用したエンジニアの方が、なんと2週間で正社員になられたことには驚きました。そこにはどんなストーリーがあったんですか?(引間さん)今回フロント、バック、インフラと全部で3職種の求人を出していましたが、結果としてたまたま全部できるフルスタックのエンジニアを採用できました。本当に偶然で、まさに棚ぼたと言えるほどでしたが(笑)、正社員としてオファーを出した決め手は、タスクだけこなすのではなく組織づくりやエンジニアの育成など「マネジメント思考」を持っていたからでした。普段はテキストによるコミュニケーションは短文中心で、割と物静かに粛々と仕事をするタイプに見えるんですが、うちに秘めたるものを持っていらっしゃる方でした。弊社では定期的に1on1を設けていて、入社して2週間後にプロダクト責任者とエンジニアのKさんとの面談を行ったところ、Kさんが将来の夢やビジョンを熱く語ってくださり、開発チームをリードしていけるポテンシャルを感じました。その後、プロダクト責任者から正社員の打診をしたところ、快諾してくれたんです。事業フェーズにマッチした「ピンポイント人材」を採用できるのが利点── 複業人材をより上手く活用する際に心がけていることや、普段のコミュニケーションで注意していることなどはありますか。(引間さん)特にこれといったことはありませんが(笑)、弊社は基本フルリモートでの業務ですので、正社員や業務委託といった雇用形態はあまり気にせずにメンバー同士コミュニケーションをとっています。ひとつ意識しているのは、リモート環境だからこそテキストでのコミュニケーションを大切にしています。出勤時の挨拶は必須にし、またチャットツールのリアクションもできるだけ行うように心がけることで、一緒に働いているという意識を芽生えさせるように工夫しています。── SOKUDANをご利用いただく中で、特によかった点はありましたか?(引間さん)一番は他の採用媒体では会えないハイスキルな人材が登録していることです。導入直後から、登録者の質の高さを感じていました。また、応募者の方の熱量が高いのも好感触でした。今回の求人に関しても、「インクルテックは興味ある分野だったので、お話できるのが楽しみです」という言葉を面接時に伺うことが多く、技術だけでなく、事業の面白さや可能性にも興味を持ってもらえている方が登録しているんだなと感じました。雇用形態や勤務形態の縛りさえなければ、事業フェーズごとに求める人材をピンポイントに採用できるのがSOKUDANの最大の利点だと思っています。さらに良かったのは、SOKUDANのCSスタッフの方が弊社の要望をしっかりと汲み取って、求人の原稿のサポートをいただいたことです。業務委託人材のことを理解し、どんなワードを散りばめれば応募してもらえるかを把握しているプロが原稿のサポートをしてくれるのは心強かったですね。また人材とのマッチングまでの運営サポートの細やかさにもかなり助けられました。── ありがとうございます!最後に、今後SOKUDANに期待することがあれば教えてください。(引間さん)これからもSOKUDANを上手に使いつつ、エンジニア組織をさらに強化できるように採用活動を続けていく予定です。特に、応募がくる方以外に、得意なプログラミング言語や技術で絞ることができる「スカウト機能」も新たに有効活用して、採用活動を強化していきたいですね。開発スピードを上げて事業成長へ繋げるためにも、今後もKさんのようなエンジニアと出会えるよう、採用活動に取り組んでいきたいと思います。【会社概要】会社名:株式会社Lean on Me創業 :2014年URL :https://leanonme.co.jp/事業 :障がい福祉専用 eラーニング研修「Special Learning」事業の開発・運用