BtoB向けのコンテンツマーケティングを支援する「テクロ株式会社」。クライアントが持つオウンドメディアのコンテンツ制作に複業人材を活用しています。今回は、テクロ株式会社の代表取締役 天野 央登さんに、SOKUDANを導入した背景や、複業人材の活用方法について話を伺いました。自社のノウハウををベースに結果を意識したマーケティング施策を展開── まずは貴社の事業内容について教えてください。 (天野さん)弊社はBtoB領域でコンテンツマーケティングを行っており、今年で設立7期目になります。現在は主に「BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業」と「リスキリング事業」の2種類を展開しています。1つ目の「BPO事業」は、企業様のオウンドメディアなど各種コンテンツの戦略立てから記事制作まで一気通貫して担う事業です。具体的には、戦略設計の段階から、キーワード設定、SEOを意識した記事コンテンツやホワイトペーパーの制作、毎月のアクセス数推移などをまとめた成果報告まで一貫して対応しています。昨今は、オウンドメディアを持つ企業様が大変増えています。とはいえ、自社で記事制作や運用までなかなか手が回らない場合や、運用していてもアクセス数やリード(見込み顧客)に繋がらないといった課題を抱える方は少なくありません。そこで、私たちのようなBtoBマーケティング専門会社に外注することで、社内のリソースを別の部分に割けるだけではなく、リードの確かな増加など、一定の効果を見込みながらのメディア運用が可能になります。2つ目の「リスキリング事業」は、弊社で培ってきたBtoBマーケティングにまつわるノウハウをカリキュラム化し、e-ラーニングとして提供する事業です。弊社のノウハウをもとに作られたカリキュラムによって、企業様はBtoBマーケティングの基礎知識から、より専門的な知識までレベルに合わせて習得できます。また、ただカリキュラムを提供するだけでなく、チェックテストを行い、テストの回答を弊社でフィードバックさせていただくような機会も設けています。こちらのサービスは、BtoBマーケティングにおいての知識を一から学びたい場合や、学んだ知識を活かし、自社でマーケティングを内製化していきたい企業様に向いています。── 貴社の事業における強みを教えてください。(天野さん)社内に蓄積されたBtoBマーケティングのノウハウをもとに、アクセス数だけではなく、リード数を担保できる施策に注力していることです。お客様と設定した目標値に対して、明確な成果がでるまで伴走して支援しますし、上がった数字に対する費用対効果に関しても、毎月の定例ミーティングで丁寧にお伝えしています。このように、施策により得られた効果を定量的な根拠でお示ししているため、導入企業様には納得いただきながらサービスを継続いただいていると考えています。── 業務委託として関わっているメンバーが多い組織だと伺っていますが、どのような体制で仕事を進めていますか。(天野さん)おっしゃる通り、組織全体に正社員が10名、業務委託が100名ほど在籍しています。正社員には管理部門やセールス、エンジニアを配置しています。一方業務委託は、企業様のコンテンツ制作支援を担うPM(プロジェクトマネージャー)、エディター、ライターが大半を占めている状況です。SOKUDANを使って、これら3つの職種の業務委託人材を採用させていただいてます。ちなみに、正社員含めたメンバーは皆フルリモートで稼働しています。普段の連絡はSlackで行い、お客様との定例ミーティングもオンラインで実施しているため、メンバーには場所の制約なく柔軟に働いてもらっています。複業人材をコンスタントに採用するためSOKUDANを導入── SOKUDANの導入検討時にどのような人的課題を抱えていましたか。(天野さん)弊社のビジネスモデルとして、お客様との案件が発生するごとにPM、エディター、ライターが必要になってきます。もちろん、複数のプロジェクトを兼務している業務委託のメンバーもおりますが、案件が増えれば増えるほど、人が足りなくなるビジネスモデルになっているんですね。そのため、何かしらのプラットフォームやサービスで、常に人材を採用しなければならない状況が背景にあります。最初は、会員登録者数の多い大手クラウドソーシングサービスを複数使って採用をかけていました。しかし、弊社が欲しいと思う人材をどんどん採用していくと、そのうちにマッチしたスキルを持つ人材に巡りあえなくなってしまって。他にコンスタントに複業人材を採用できるプラットフォームはないかと探しているところSOKUDANを知り導入させていただきました。── 他社のサービスと比べて、SOKUDANにはどのような複業人材が多く登録している印象を受けましたか。(天野さん)個人的な印象ですが、レスポンスがはやく、積極的に動いてくれる人材が多いように感じます。大手クラウドソーシングサイトに登録する人材には、まだ複業を始めたばかりの人が非常に多いように思います。過去にそういった人材を採用したこともありますが、仕事の進め方や本業との時間のマネジメントに慣れていないのか、私たちとスムーズに仕事を進めるのが難しくなってしまったケースがありました。対して、SOKUDANに登録している人材は、ある程度複業やフリーランスでの仕事の進め方に慣れている人が多い印象です。私たちも円滑に業務を進めやすく、助かっています。ケーススタディ面談や作業内容のすり合わせを通して候補者を選定(天野さん)いくつかのプロジェクトにマッチした人材を、SOKUDAN経由で複数名採用させていただきましたが、中でもとあるPMの方の働きぶりには助けられました。以前、若干スケジュールが後ろ倒しになっていたプロジェクトがあったのですが、そのPMの方が参画してスケジュールを引き直し、遅れをとり戻してくれたことがあり、ディレクション能力の高さを感じましたね。また、弊社は4ヶ月に1度お客様にアンケートを実施しているのですが、顧客満足度は相対的に上がっています。このポジティブな結果も、SOKUDANで人材採用した効果が出ているものだと考えます。── 候補者から人材を選ぶ際に重視した点はありますか。(天野さん)特に、PMに関しては社内とお客様の間に立ってプロジェクトを回していく役割になるので、お客様と問題のない受け答えができるか。トラブルがあったと仮定した場合にどう対処するか。など複数のケーススタディを提示して、臨機応変さやある程度のストレス耐性があるかをチェックしていきました。その他、面談では具体的な作業内容だけではなく、作業量や工数、想定される稼動時間なども説明を惜しまないようにしています。プロジェクトが始まってから、採用した人材との認識のずれが起こるリスクを極力防ぐためです。候補者とはそういったすり合わせを重ねていき、双方納得できたうえで契約する姿勢を大切にしています。── 採用した複業人材と仕事をする上での工夫について教えてください。(天野さん)採用した複業人材が、タスクをスケジュール通り進められているかは細かく確認しています。弊社の場合、プロジェクトごとに膨大なタスクが発生するので、一つひとつのタスクに滞りがないかは常に気を配らなければなりません。毎週社内で実施する定例会議の際、クライアントのKPIをチェックすると同時に、タスクの進捗状況も確認するようにしています。そこで、遅れぎみのタスクに関しては複業人材にSlack通知するなどして、抜け漏れがないようにしています。市場に少ないハイスキルな人材と継続的にマッチングできるのが魅力── SOKUDANを活用して、価値を感じている点や導入して良かった点について教えてください。(天野さん)一番大きいのは、SOKUDANで弊社の求める条件とマッチした人材をコンスタントに採用できることです。特に、PMとのマッチング機会が創れるのはありがたいですね。プロジェクトのスケジュール管理能力、エディターやライターへの的確な指示、SEOに関する知見、設定したKPIに対する改善提案など、全てをハンドリングできる人材は市場に少ないからです。なかなか採用に苦戦していたのですが、SOKUDANの導入により、即戦力になるPMと継続的にマッチングできることに、確かな価値を感じています。過去採用した人材の中には、本業でWeb制作会社のディレクターを経験しているハイスキルな方もいました。SOKUDANにはそういった貴重な人材が集まっていると思います。また、SOKUDANのプラットフォームの話をすると、UI/UXはシンプルで使いやすく、Slack連携できるのがありがたいですね。候補者からレスポンスや応募が来たらSlack上に通知が届き、私たちもすぐに反応できるためスピーディな選考・採用フローを確立できています。── これまでのお話を聞いて、貴社は複業人材を上手に活用している印象を受けました。最近は複業人材の採用・活用を検討している会社が増えていますが、貴社の視点でアドバイスがあれば伺えますか。(天野さん)正社員を雇用するメリットと複業人材を活用するメリットは、それぞれ明確に異なります。また、何がメリットになるのかは、事業体系によっても変わる部分です。したがって、まずは各々の組織にとって、正社員、あるいは複業人材を活用していくメリットが何かを整理していくのが望ましいと考えます。そのうえで、どの部署で正社員を採用するか、あるいは複業人材がベストかを検討するのが良いのではないでしょうか。また、複業人材の採用に向けて、どのサービスを使うかを事前に定義するのも大事なポイントだと思います。── ありがとうございます。それでは最後に貴社の今後の展望についてお聞かせください。(天野さん)引き続き、BtoBマーケティングに注力しつつ、リスキリング事業をさらに伸ばしていきたいと考えています。具体的には、リスキリング事業によりマーケティングに精通した人材を増やし、より多くのお客様が自社でマーケティングを内製化して自走できるような体制を整えていきたいです。弊社は「テクノロジーを使って企業間がスムーズにつながる共創社会を作る」というミッションを掲げています。今は、オウンドメディアのコンサルや記事制作など人的リソースメインでお客様を支援していますが、リスキリング事業のテクノロジーの力を推進して、ミッションに沿った社会を実現していきたいですね。さらに、ゆくゆくは海外事業の展開も視野に入れています。具体的な方向性はまだ検討中ですが、海外進出を希望されるお客様を、BtoBマーケティングの観点でご支援できるよう邁進していきたいです。【会社概要】会社名:テクロ株式会社設立 :2016年10月URL :https://techro.co.jp/事業 :BtoB向けコンテンツマーケティング、e-ラーニングを活用した人材育成など