株式会社Linc’wellは、「テクノロジーを通じて、医療を一歩前へ」をミッションに掲げ、医療分野のDXを推進しています。同社では今回、SOKUDANを通じてWeb広告運用担当やSEO担当など、計7名の人材を採用。抱えていた課題にフィットしたスキルを持つ人材とのマッチングに成功しました。今回は執行役員であり、ヘルスケアオンラインプラットフォーム事業グループを統括する大舘秀規さんと、人事戦略室HRBPの田中理沙さんにインタビューを実施。"現場主導"で進める採用活動のリアルについてお聞きしました。── 株式会社Linc’wellの事業内容を教えてください。(大舘さん)弊社は「テクノロジーを通じて、医療を一歩前へ」をミッションに掲げ、主にオンライン診療システムの提供や、クリニックのDX支援を行う会社です。都内を中心に10院以上(2025年10月現在)を運営する医療機関「クリニックフォア」グループを支援しており、患者さんにシームレスな医療体験を提供しています。弊社が提供するオンライン診療システムを通じて、患者さんは予約・受診・決済をスマホやPCで完結でき、処方薬も配送での受け取りが可能となります。内科・皮膚科などの保険診療からAGAなどの自費診療まで20を超える診療科に対応し、忙しい方でも自宅で手軽に受診可能です。また、オンラインでの診療が難しい疾患には、予約・決済はオンラインのまま診療を対面で行える体制を整備。受付やカルテ作成のDX化等を通じて、対面診療の効率化も進めています。── 大舘さんと、田中さんの役回りを教えてください。(大舘さん)グループ長として、メンバー40名以上を統括しています。新たに人材を採用する場合は、候補者との面談にも臨むようにしています。(田中さん)私はHRBPとして、大舘が統括しているグループの採用や人事施策の立案などに関わっています。各診療科のニーズを捉えた広告・マーケティング人材が欲しい── 貴社の採用課題について教えてください。(大舘さん)各診療科の利用者となり得る患者さんのニーズを理解したうえで、広告運用やSEOなどを含むマーケティングを強化してくれる方を採用したいと考えていました。私が所属する事業部は、より多くの方にクリニックフォアを知って利用いただけるよう、Web広告やSEOといったデジタルマーケティングの支援にも力を入れています。各診療科でリーチしたい層や訴求内容が異なるため、それぞれに最適化したマーケティング支援ができるよう、人員を診療科単位で配置しています。より深い患者さんへの理解が求められる分、相応のリソースがかかるため、最近は既存メンバーだけでカバーするのが難しくなってきました。そこで今回、業務委託として即戦力になってくれる方に来ていただこうと思ったのです。ハイスキル人材と高精度のマッチングを実現── 今回、SOKUDANを導入いただいた経緯を教えてください。(田中さん)4年ほど前、前職で担当していた顧客がSOKUDANを使っていたので、サービス自体は認識していました。その当時から業務委託の採用に強い印象があったので、まずは問い合わせてみようと思いました。CS(カスタマーサクセス)担当の方にお話を聞いてみたら、採用まわりのサポートが以前より充実している印象を受けました。── SOKUDANを活用してみて、いかがでしたか?(大舘さん)私たちが求める要件と、候補者の方々がお持ちのスキルが高い水準で一致していたことに驚きました。複数名と面談させていただきましたが、「明らかにスキル不足だ」と感じた方は一人もいなかったです。(田中さん)私が候補者の書類を拝見して、ぜひ面談をという方には大舘をつないだのですが、書類と面談での評価にギャップがなかったことにもマッチング精度の高さを実感しました。採用して終わりではなく、引き続き支援いただけたのもありがたかったです。採用後の契約まわりのサポートや、その後のフローも丁寧にご説明いただいたので、採用した方をスムーズに受け入れることができました。業務課題を共有したからこそ、理想の人材と出会えた── 今回はSOKUDAN経由でデジタルマーケティング人材(Web広告運用・SEO担当など)7名を採用いただきました。候補者と面談するうえで重視していたことを教えてください。(大舘さん)即戦力での活躍を期待していたので、基本的には過去のご経験を深掘りしながら、スキルがマッチしているかを確認していきました。加えて、我々が今抱えている課題をはっきりと示すことも意識しました。── どんな課題をお話したのでしょうか。(大舘さん)広告運用の領域では、各診療科に最適なWeb・SNS広告を複数の媒体に出稿する支援をしています。今まではそれらの測定結果を確認するために、各媒体の管理画面を一つずつ開く必要があり、手間がかかっていました。そこで、各診療科の広告測定結果を一つのデータ基盤に集約するスキルをお持ちの方とマッチできたらと。面談ではそういった事情も話していました。── 具体的な課題を共有されたのですね。要件に合う方は見つかりましたか?(大舘さん)おかげさまで、まさに私たちの課題を解決してくれるスキルを持つ方の参画が実現し、約1ヶ月で主要データをBigQueryに集約いただきました。社内にはこうしたピンポイントのスキルを持ったメンバーがいなかったので、助かりましたね── 貴社の求める人材のマッチングをお手伝いできて何よりです。他に採用したプロ人材の活躍ぶりはいかがですか?(大舘さん)SEO担当の方々には、「男性AGA」と「肥満症治療」の診療科のマーケティング支援を担当いただいています。キーワード選定からコンテンツの企画、新規記事の制作、既存記事のリライトまで一気通貫でお任せできていて心強いです。オウンドメディアやSNSでの発信活動により、入社メンバーが急増── 人材採用にあたって、貴社で工夫していることはありますか?(田中さん)今回大舘が面談に入ったように、基本は現場主導で採用活動を進めています。現場のメンバーと対話することで、事業や仕事への解像度をより高くもっていただき、医療や当社のサービスを身近に感じて欲しいと思っています。、その取り組みの一環として、情報発信も積極的に行っています。例えばオウンドメディアでは、社員インタビューやカジュアル面談でよく聞かれる質問など、さまざまなコンテンツを定期的に発信しています。選考中に応募者からよくいただく「医療業界未経験者でも活躍できるか」や、「オフィスの雰囲気を知りたい」といった声にお応えして、どちらもすぐに紹介記事を作成し、非常に好評を頂いています。── 積極的に情報発信していらっしゃるのですね。採用における効果は感じられていますか?(田中さん)発信を続けてきたからか、ここ1、2年でジョインしてくれたメンバーがそれ以前の倍以上に増えました。オウンドメディアに限らず、社員が運用するSNSを見て応募してくれた方もいます。そういった情報を見ていただいた上でご入社いただいているため、入社後のギャップやミスマッチも少ないといった声も、実際に社員からもらっているので、引き続き候補者にとって有用な情報発信を続けていきたいと思います。患者視点に立った医療DXサービスで人々の健康に貢献したい── オンライン診療に関連するサービスや、医療DXをビジネスにしている企業は他にもありますが、貴社ならではの特色について教えていただけますか。(大舘さん)常に"患者視点"に立ちながらサービスの開発、改善を続けることを大切にしています。弊社は“患者視点”を重視し、幅広い診療ニーズに応えられる体制づくりを支援しています。その結果、支援先のクリニックフォアでは、20を超える診療科がオンライン診療に対応しており、特定の診療科のみオンライン対応をしているサービスもある中で、より幅広い疾患に対応できる点が強みです。また、オンライン診療だけに偏るのではなく、対面診療のDX化にも積極的に取り組んでいます。例えば、病院やクリニックを受診する時に発生する「待ち時間」は、誰もが煩わしさを感じるものです。そこで私たちは、診療時間や待合室の人数をシステムでコントロールできる仕組み体制を整え、患者さんの待ち時間を最小限に抑えられるよう努めています。こうした取り組みができているのは、クリニックフォアとの現場連携があってこそです。現場の医療従事者からの意見はもちろん、その先にいる患者さんの反応も、システム上のデータをもとに丁寧に拾うようにしています。その姿勢が、患者さんにより良い医療体験をもたらすことにつながっていると思っています。── 診療を受けた患者さんからは、どんな声を頂くことが多いですか?(大舘さん)よく頂くのは、オンライン診療の利便性に関してです。アプリで日時予約ができますし、空きがあれば当日の診療も受け付けています。平均診療時間は約10分。仕事や家事の合間に受診できる手軽さが好評です。個別の例にはなりますが、花粉症を治療している患者さんに喜んでいただけている声も聞きます。外出すると花粉を浴びてしまうので、できれば外に出ないで診察からお薬の受け取りまで完結させたいというニーズにマッチしているようです。── 最後に、今後の貴社の展望をお願いします。(大舘さん)より多くの方々に「何かあったら一度クリニックフォアに相談してみよう」と思ってもらえる世界観を支援先のクリニックフォアとともに実現できたらと考えています。今顕在している病気だけでなく、未病や予防医療もカバーできる「かかりつけ医」のような存在に、クリニックフォアがなれたら理想ですね。そのために、今後はオンラインでカバーできる診療分野をさらに増やすことも検討しています。患者さんからのニーズはあるものの、まだオンライン化できていない診療科もあるとクリニックフォアから聞いています。弊社としては、それらの立ち上げ支援を迅速に進めていき、より幅広い心身の悩みや不調に応えられる体制をつくりたいです。また、クリニックフォアは都内を中心に10院以上(2025年10月現在)展開していますが、先方からは「さらに拠点を増やしていきたい」とも伺っており、弊社としても拠点拡大に伴走していければと思っています。あらゆる人々の健康に貢献できるよう、これからも力を注いでいきます。【会社概要】会社名:株式会社Linc’well設立 :2018年1月URL :https://linc-well.com/事業 :オンライン診療システム提供、クリニックDX支援など