「家族」を対象にITサービスを提供し、スマートファミリーライフを実現すべく事業を展開する「ファミリーテック株式会社」。2022年には、夫婦・カップルで使える家族口座サービス「ファミリーバンク」をリリース。ファミリーバンクの機能拡充に伴い、即戦力となるPdM(プロダクトマネージャー)人材を確保するために役立ったのが、SOKUDANでした。今回は、同社の人事業務を担当する西川 莉紗子さんに、SOKUDANを導入した背景や人材を採用する際に重視したポイント、複業人材を活用するメリットについて伺いました。── まずは、ファミリーテック株式会社の事業内容について教えてください。 (西川さん)弊社は2021年に創業したスタートアップ企業で、現在は主に家族口座サービス「ファミリーバンク」のアプリの開発・運営と、アプリに紐付けて利用できるクレジットカード「ファミリーカード」の発行事業を行っています。ファミリーバンクとは、夫婦やカップルが持っている銀行口座をそれぞれ登録してもらうと、アプリ上に共同の口座が作れるサービスです。登録した口座から決まった金額を共同口座に入れられる仕組みになっていて、そこから公共料金や生活費の引き落としができ、お金の流れもアプリでわかります。2022年にリリースし、20代前半の夫婦・カップルを中心に、既に数万人の方々にご利用いただいています。── 貴社の組織体制についても伺えますか?(西川さん)社内には、プロダクト開発部門・法務部門・事務部門・広報部門を置いていて、正社員と業務委託のメンバーで構成しております。事業の拡大に伴い、即戦力となるPdMの採用を検討── ファミリーバンクの機能の拡充を進めていく中で、貴社にはどのような人的課題があったのでしょうか。(西川さん)ファミリーバンクのグロースに伴い、人員拡大のためPdM(プロダクトマネージャー)を募集しようとしたのが背景にあります。これまでは、弊社の代表・中村 貴一がPdMを兼ねていたのですが、事業が成長するにつれてPdM業務の割合がどんどん増えていきました。このまま兼務を続けていたら、本来専念すべき代表業務にリソースを割けないと判断し、権限委譲できる即戦力のPdMを採用することになりました。プロ人材のマッチングサービス「SOKUDAN」を利用したきっかけ── SOKUDANを導入したきっかけを教えてください。(西川さん)以前に、私自身がユーザーとしてSOKUDANを利用していたのがきっかけです。その時から、SOKUDANには案件数が多く、内容も頻繁に更新されていて使いやすい印象を持っていました。改めて、求人を掲載する立場でSOKUDANの導入を検討する際に、「求人の更新頻度が高い=ユーザーも案件を探すためにアクティブに動いている」と推測しました。アクティブユーザーが多ければ、その分自社の求人に応募してくれる可能性が高くなると判断し、導入を決めました。SOKUDANは応募者のレベルが高く、正社員で複業希望の人材も多い── 実際に、SOKUDANを利用いただいていかがでしたか?(西川さん)率直に、SOKUDAN経由で応募いただく方のレベルが高いと感じます。先日も、別の職種でぜひ一緒に働きたいと思うスキルを持つ方と面談する機会を得られました。また、フリーランスではなく、正社員で複業を探しているユーザーが他のプラットフォームより多い印象です。特に私たちの場合、正社員になる見込みのある方を探したく、フリーランスの方とはマッチしづらい傾向にありました。そういった点でも、弊社とSOKUDANの相性の良さを感じています。あとは、SOKUDANのCSチーム側で、応募者に正社員への転換意向を確認いただくなど、ちょっとしたやり取りを代行いただけるのもありがたいです。── SOKUDANで採用したプロ人材の業務内容や、採用したことで得られた成果を教えてください。(西川さん)採用した方には、ファミリーバンクのアプリの改善点のリストアップや、改善箇所を実装に落とし込むための指示などをお任せしています。特にコミットしてくれている業務は、アプリのUI/UXの改善です。ここ最近はアプリの機能拡充に力を入れて運営していたため、UI/UXの配慮まで手を回せていませんでした。今回採用した方は、アプリのデザインを手がけていた経験があり、改善のアイデアを豊富に持っています。ファミリーバンクをユーザーフレンドリーなデザインに改良すべく自発的に動いてくれて、大変助かっています。採用で重視するポイントは「職歴」。正社員になってくれるかも確認──ご満足いただけて嬉しい限りです。西川様が採用の際に重視されたポイントはありますか?(西川さん)重視したポイントの1つ目は、応募者の職歴です。過去の在籍企業から、その会社が手がけているプロダクトがわかりますし、どんなカルチャーで、何を大切に事業を進めているのかイメージしやすいからです。指示がなくても能動的に動けるか、自ら学ぶ意欲があるか、といった観点も所属企業から想像しやすいと思っています。2つ目は、応募者が今までに関わったプロダクトのターゲット層が、ファミリーバンクのユーザー層と近いかです。今回採用した方は、以前に家族をターゲットとしたプロダクトに携わっていました。同じようなターゲットが抱える「負」を解決するプロダクトに関わった経験は、弊社でも活きてくると判断しています。3つ目は、ゆくゆくは正社員になっていただけるかです。弊社は今事業拡大のフェーズにあり、会社の成長スピードを上げるには、フルコミットで動けるメンバーの割合が重要だと考えているからです。── 採用の段階で、正社員になるかの意向も重要視しているのですね。(西川さん)そうですね。まずは業務委託で入っていただいてカルチャーマッチするか判断いただき、その上で正社員も前向きに検討してくださいと、採用の場で話しています。複業人材を活用するメリットは「多様な意見を取り入れられること」── 複業人材が働きやすいコミュニケーションや環境作りについてはどのような工夫をしていますか?(西川さん)リモートで働いているメンバーもいるので、普段はSlackでコミュニケーションを取っています。Zoomを使うまでもなく少し会話をしたい時は、Slackのハドルミーティングを有効活用していますね。プロダクトサイドのメンバーに関しては、朝会を開いて都度開発の進捗状況を共有していると聞いています。環境作りで最近特に工夫したのは、オフィス選びです。オフィスは人事側や経営層だけでなく、従業員全員で意見を出し合って決めました。移転後のオフィスはアクセスが便利で、コーヒーやお茶が自由に飲めるサーバーもあることから好評ですね。── 西川さん自身も、複業人材として働いたことがあると伺っています。ご自身の経験を踏まえて、企業が即戦力となる複業人材を活用するメリットを教えてください。(西川さん)企業が複業人材を活用するメリットは、多様な視点や意見を取り入れながら事業を進められることにあると考えます。実際に、私も複数の会社で得たインプットを活かして、ひとつの物事を様々な角度から見れるようになりました。一社にとどまっているだけでは見えなかった課題の提示や、新たなアイデアの提案がスムーズにできるようになったと感じています。── 今後はどんな人を採用していきたいですか?(西川さん)プロダクトや事業の構想に共感してくれる人、プロダクトをブラッシュアップすべく積極的にアイデアを出し、形にしていく意欲の高い人を採用していきたいです。引き続き、SOKUDANを活用して弊社にコミットしてくれるメンバーを増やしていき、事業の成長につなげていきたいです。家族口座サービス「ファミリーバンク」ができるまでと、今後の構想── ファミリーテック株式会社の創業から、現在に至るまでの経緯をもう少し詳しく伺えますか?(西川さん)昨今、個人を取り巻くWebサービスは増えていますが、家族にとって使いやすくデザインされたサービスはそう多くありません。例えば、家族で使うものをECサイトで購入する場合は、夫婦どちらかのアカウントを使用しますよね。ですが、注文内容や配送状況は購入側しかわからず、夫婦間での情報共有がしにくいです。お金の管理も同じです。従来は夫婦の共通口座として新しく口座を作っても、お金の流れは口座の名義人どちらかでしか見れない設計になっていて、家計管理が不便と感じる人は少なくないと思います。中村が、このような負を解決して「家族の生活をより豊かにできるサービスを作ろう」と創業したのがファミリーテックです。まず最初はフィンテック領域に進出し、ファミリーバンクをリリースしました。現在は、フィンテックから少しずつ軸足を広げていき、より幅広い世帯に利用してもらえるよう冒頭で話した機能の拡充に力を入れています。── 今後の事業の方針について教えてください。(西川さん)今後は、ファミリーバンク内にECモールの機能も付けていければと考えています。具体的には、「Amazon」や「楽天市場」などのECサイトのID・パスワードを家族間で共有できる機能です。我々は、これまで様々なユーザー様の決済データを蓄積してきました。このデータを活用し、家族構成を踏まえながら世帯に合った商品やサービスをレコメンドできるような仕様を検討しています。家族で使えるメールアドレスを発行できる機能、家族の居場所がわかるGPS機能を実装し、都度改善しながら運用しているところです。そしてゆくゆくは、企業様との連携も行っていきたいです。具体的には、従業員の満足度が上がる企業向けの福利厚生サービスを提供したいと考えています。家族が働く場所である企業にも、確かな価値を届けられるよう取り組んでまいります。【会社概要】会社名:ファミリーテック株式会社設立 :2021年5月URL :https://familytech.co.jp/事業 :家族口座サービス「ファミリーバンク」の運営