“教えたい”と“学びたい”をつなぐ、まなびのマーケット『ストアカ』。その運営を手掛けているストリートアカデミー株式会社は、「まなびの選択肢を増やし、自由に生きる人を増やす」とのミッションを掲げ、今日まで事業を拡大し続けてきました。コロナが流行る前からオンライン学習プラットフォームの導入を始め、今では日本国内だけではなく世界各国との交流も実現しています。今回は、今後も新しいカタチの学びの場として大きく期待されているストリートアカデミー株式会社の執行役員CTO 森田 秀幸(もりた ひでゆき)さんに、SOKUDANを取り入れた背景や課題、そして実際に利用してみた感じた他社とSOKUDANの違いについてお話を伺いました。大人の学習欲を満たす学びのマーケット。きっかけはあの伝説のスピーチ── まず、貴社の事業内容を教えてください。大きく2つの事業があります。ひとつは、“教えたい”と“学びたい”をつなぐ、学びのマーケット『ストアカ』です。ストアカでは、380カテゴリーの中から自分の興味があることを“1回1,000円〜”で気軽に学ぶことができます。対面・オンラインレッスン両方の形式に対応しているので、時間や場所の制約にとらわれることなく学びの機会を得られることが特徴ですね。もうひとつは、企業・法人向けに行っているLIVEセミナー型オンライン研修「オフィスク」です。講師がライブ登壇をする研修をオンラインで提供しており、500名まで同時に参加が可能となっております。著書の出版やメディア出演歴がある人気講師が多数在籍おり、ビジネスに活かせる豊富な研修コンテンツを用意しています。ストアカとオフィスクの2つの事業は、ターゲットが異なるものの、ストアカの講師の方が企業・法人向けの研修を行うこともあるので連携性は高いです。私がメインで従事しているのは、ストアカの事業ですね。── ストアカは私も利用したことがあります!手軽に学べるというところがとても魅力的だと思うのですが、どういうきっかけで事業を始められたんでしょうか?代表の藤本が、学びに対する課題を感じていたことから始まります。大人になってから何かを勉強しようとすると、独学か、学校やスクールに通うくらいしか手段って思いつかないと思うんです。でも入会金・授業料は数十万から、多いと数百万かかることも珍しくありません。それだけの大金を払うとなると、大きなコミットをしないといけないと学ぶ前からプレッシャーを感じて気軽に勉強する気にならないんですよね。そういった背景から、もっと大人が気軽に学び直せる環境があったらと考えていました。藤本自身、仕事をバリバリしている中でも自身のキャリアアップのためにスタンフォード大学でMBAを取得しました。スタンフォード大学在学中に、たまたまスティーブ・ジョブズのあの有名な卒業スピーチを直接聞く機会があったそうで。その時は、まさか自分が起業するなんて思っていなかったそうですが、とてもインパクトの強いものを生で見た感覚はあったそうなんですね。卒業後に帰国し、2011年にスティーブ・ジョブズが亡くなった時に当時のスピーチを思い出して。「明日何をするか、明日死んでも後悔しないことをやっているか」ということを問われていた内容の中で、「今、自分がやっていることは正しいのか、自分の人生を後悔しないのか」と自問自答した時に、今まで自分が感じていた学びに対する課題を解消できるよう事業を起こそうと思いったったという経緯です。── あの伝説のスピーチからインスパイアを受けてらっしゃったんですね。2つの事業を展開されているとのことですが、貴社の組織体制はどのような形をとっていますか?ストアカ部門では、プロダクト開発の社員7名、業務委託6人、計13名ほどで業務を進めています。基本的にはフルリモートですが、その時の業務内容はもちろん、自宅で業務をするよりも会社で仕事をしたいなど希望者は出社して業務を進めることも可能です。 プロエンジニアの”即採用”という課題解決の糸口がSOKUDANにはあった── 今回SOKUDANサービスの導入を検討されたのは、プロダクト開発におけるエンジニア募集で利用されたとのことですが、具体的に背景や課題を教えてください。Web系の企業ならどの会社も抱えている課題だと思うのですが、正社員でのエンジニア採用はやはりそもそもの母数も少なく難しいところがあります。スクールを卒業したばかり方は多くいる印象ですが、プロフェッショナルとなると少ない。弊社も業務内容的に実務経験を持つエンジニアを求めていたのですが、転職市場における絶対数がそもそも少ない印象です。今回は、今提供しているサービスをより安全に使ってもらえるよう、本人確認の機能を開発していきたいと考えていました。ですが、社内のリソースは他の開発でいっぱいなので、スポット的に半年間ほどだけ新たに動いてもらえる人をと思いSOKUDANを活用させてもらいました。── 副業人材の活用になれてらっしゃる印象がありますが、今までも副業採用は行っていたんですか?副業採用は以前から行っていました。今回はこの業界で有名な会社を3社ほどピックアップし、それぞれに話を聞いた結果、SOKUDANに決めました。他2社は、採用の有無に関わらず月額で費用がかかってしまうのですが、SOKUDANは成功報酬のみとのことで、それが決め手です。実際に利用してみないと、導入効果があるかどうか分かりませんからね。その他にエージェントも利用していたので、同時進行で進めてみてどうかというのも見ていました。実際利用した印象としては、募集内容を見てちゃんと興味を持ってくれて、こちらからの希望をパスしている人からの応募が多いと感じました。過去に利用していたエージェント経由だと、エージェント担当者のマッチングさせたいという熱意のほうが強くて(笑)。候補者自身はそこまで興味はないという人が多く、面談が始まるとまず業務内容から説明し興味を持ってもらうところからスタートしなきゃならないんですよ。SOKUDANからの候補者の方は、すでに興味を持って応募されている方だったので最初の話がスムーズだったのが本当に良かったですね。サービス開発で経験積んだ人材からの応募── 他にも、他社とSOKUDANの違いがあればお聞かせください。実際に今回はSOKUDANを通して複数名応募をいただいたあと、面談に至ったのが3名、その中の1名とマッチングしました。他社と違ったなと感じたところは、書類選考の際にSOKUDAN側でしっかりスクリーニングをしてもらえたことです。この方はあまりマッチしないかもしれないなど事前にコメントを頂いていたので、書類選考にかかる時間も短縮することができました。またベテラン格の方の応募が多かったのも印象強いです。先ほどお伝えしたように、スクールを卒業したての方からの応募は多いのですが、こちらが求める経験を持ったベテラン格のエンジニアとなると数がとても少なくなるんです。今回マッチングした人は、自身で会社を経営されており、自社サービスを作った経験がある方でした。業界の経験のレベルも高く、モチベーションも高い方だったので、他の応募者と圧倒的な違いを感じました。出会えて、とてもよかったと感じています。メンバーの大切さは雇用形態やポジションによって変わるものではない── 貴社は元々副業人材を活用されているので、メンバー同士のコミュニケーションでも工夫されていることがあると思うのですが、いかがでしょうか。弊社はフルリモートなので、スタッフ同士のコミュニケーションに機会が少なくなる難しさはあると感じています。皆オフィスで働いている環境なら、何気ない会話からコミュニケーションが生まれ「それはこうした方が良いんじゃないか?」などの話ができていましたが、リモートだと個に閉じてしまう傾向にあるように感じています。Slackを導入していますが、やはりオフィスでいたときよりもコミュニケーションを取る機会は減ったように感じます。そのためコミュニケーションの機会を増やすべく、月1でオンライン合宿をしています。オンライン合宿では、部署・役職関係なく全てのメンバーが時間を合わせ、月に1度、3〜4時間ほど毎度テーマを変えてセミナーを受講するなどの学びを進めています。その他では、私が所属している部署では、2週間に一度、1on1の機会を設け、メンバーが悩んでいることや課題に感じていることなどを話しています。── 部署・役職が違うとなかなか顔を合わせる機会がないので、月に1回顔を合わせてコミュニケーションを取れるのはとても良いですね!他にも何か工夫されていることはあるのですか?毎週木曜日のお昼に社内ラジオを企画しており、メンバーの1人がラジオパーソナリティになって、他のメンバーをゲストとして呼んで行っています。内容は様々なのですが、事前にゲストにはプロフィールを入力してもらうので、その内容について話をしたり、定番企画でその週に社内で良かったことを発表し、それに関わった人を褒める機会を設けたりしています。合宿だと、全員参加である程度の負担があるように感じますが、ラジオはパーソナリティとゲスト以外は聞くだけなので、良い距離感で社内とのコミュニケーションが取れていると感じています。── フルリモートでもコミュニケーションが円滑に取れるように色々な工夫をされているんですね。昨年からのコロナの影響で、事業に影響が出ている会社もあると聞いているのですが、貴社はどうでしょうか?実はコロナ後の方が、ストアカを利用している人は増えているんです。コロナが流行る前は、基本対面でリアルタイムでの学びを提供することが大きなコンセプトでした。しかし近年、Zoomなどのオンラインミーティングも発達している中で、オンラインでも学べる形式を作っていこうと、ちょうどコロナが日本で流行る2020年の1月頃からオンライン学習プラットフォームの導入を始めていました。やり始めた最中でコロナが流行ったので、そのタイミングでなければ対応が遅れていた可能性もあったなと感じています。今までは対面がメインだったために、東京で気になる講座があっても、地方の人が参加できないというデメリットがありました。ですが、オンラインで学ぶという形を展開できたことで、地方の人も場所にとらわれることなく学びに参加できるようになりました。また海外に住んでいる先生が登録されることが増えたこともあり、海外在住の先生による講座も受けられるようになりました。オンラインでも学べるようになったことで、これまでにない可能性が広がったと感じています。複業人材の活用のコツは、正社員と業務委託を区別しないということ── コロナ後の方が、利用者が増えているとはすごいですね!では最後に、複業人材の活用を考えている企業へ向けて、アドバイスがあったらお願いします!そうですね。他の企業で参考になるかはわかりませんが、弊社では業務開始初日には1〜2時間ほど、会社概要、開発体制、仕組みなどをまとめたドキュメントを用意し、オンボーディングの時間を設けています。一度に全てを理解するのも難しいと思うので、業務を進めながら、必要であればそのドキュメントを読み返してもらえるようにしています。また、最終的に大きなプロジェクトに携わって欲しいと思っていても、初めは小さな案件から任せるようにしています。その業務を通して、弊社がどのようなサービスを提供しているのか、ユーザーからどのようなサービスを期待されているのか理解を深めてもらえますし、小さな案件をこなしていくことで成功体験も積んでいってもらうことができますからね。業務を教える側としても、新しく入った方の行動ペースの把握もできますし、いきなり大きな案件に携わってもらうとなると、事細かな詳細を伝える必要があり、こちら側の負担も大きくなります。お互いに働きやすい環境を整えるために、弊社ではこのような形で進めることになりました。── 社員が入社するときの研修みたいですね!そうですね。弊社は基本的に、新しく入った方への業務案内は正社員も業務委託の方も同じです。正社員と変わらないパフォーマンスを発揮して欲しいと思っているので、区別せず、体制も同じ形をとっているんですよ。弊社ではこの形が普通だと思っているので、副業の方も一度働いてもらうと、会社を気に入って長く続けてくださる方が多いですね。一番長い方だと、もう2年ほどジョインしてくれているかなぁ。2021年中に計画していた大型の開発はやり切ったので、比較的スリムにしていく流れにはなりますが、これからも、開発を厚めにするタイミングでSOKUDANを活用していければと思っています!【会社概要】会社名: ストリートアカデミー株式会社創業 : 2012年URL :https://corp.street-academy.com事業 :〈コンシューマ向け事業〉 Webサービス「ストアカ」の開発・運営 〈法人向け事業〉企業研修・講師派遣・社員教育サービスの提供