株式会社キカガクは、「あるべき教育で人の力を解放する」をミッションに掲げ、DX人材の育成を目的とした教育研修事業を展開しています。今回は、DX人材育成を支援する研修講師の採用を実現した同社に、SOKUDANを導入した経緯や、研修講師を採用するポイント、複業人材を採用・活用するにあたっての工夫をお聞きしました。インタビューに応じてくださったのは、研修事業部マネージャー・堀川佑太さん、講師の木下勇太さん、人事担当者の橋本廉さんです。── 株式会社キカガクの事業内容について教えてください。(堀川さん)弊社は「あるべき教育で人の力を解放する」をミッションに、先端技術系領域を筆頭に、教育事業を展開しています。中でもメイン事業となる研修事業で強く意識しているゴールは、研修を通して現場で活躍できる人材を育成し、学習成果を実務の成果につなげていただくことです。現在は、多くの企業が重要視されている DX 領域の人材育成のご相談が多く、AI・データサイエンス領域に強い人材や、デジタル技術を活用した新規事業の立案、既存事業の効率化を進められる人材の育成をご支援して降ります。また、近年は研修事業に派生したビジネスも行っています。例えば、企業様の現場で抱える課題を AI・DX で解決するためのコンサルティング、受託開発事業、DX 人材とその人材を求める企業のマッチングを行うキャリア事業等です。── 貴社の組織体制について教えてください。(堀川さん)現在は正社員が107名(2024年5月現在)で、研修講師のほかに、エンジニア、デザイナー、マーケター、セールスなどの職種のメンバーが在籍しています。研修事業をはじめ、アセスメント、受託開発などの各事業ごとに人員が配置されており、いくつかの事業を兼務しているメンバーもいます。SOKUDANならPDCAをより速く回せそうだった── 貴社が抱えていた人的課題を教えてください。(木下さん)研修事業の拡大によって、昨年の1月に「業務委託での講師の採用」を検討したのが背景にあります。これまでは、正社員の講師だけで各企業様に研修を行ってきましたが、特に最近はさまざまな企業様からご依頼をいただき、研修を実施する機会が増えました。社内のリソースの質と量を担保しつつ、安定的に研修を提供するための基盤を整えられるよう、講師として活躍してもらえる業務委託人材を採用する方針を決めたんです。── どういった内容をレクチャーする講師を採用したいと考えていましたか?(木下さん)特に、AIやDXを取り入れながらビジネスを推進した経験のある人材を採用したいと考えていました。たとえば、これまでに事業会社でDXを活用しながら新規事業を立ち上げた経験がある方なら、そのようなスキルを身につけたい受講者に、適切なレクチャーができるはずです。そういった方々とマッチングできそうな媒体を探していました。── 業務委託の採用強化をはかるプラットフォームとして、SOKUDANを導入いただいた理由をお聞かせください。(堀川さん)結論から申し上げると、業務委託の採用において「PDCAを速く回せそう」と感じたのがSOKUDANだったからです。今回、業務委託で講師を採用するのが初めてだったこともあり、採用媒体の選定から手探りで進めていく状態でした。導入した媒体が弊社に合っているか否かも含めて、PDCAをスピーディーに回しながら判断したいと考えていたのです。加えて、弊社も採用にかけられるリソースが潤沢なわけではありません。たとえば、人材に一通一通スカウトを送る手間をかけなければ成果が上がらないようなプラットフォームの利用は、避けたいと思っていました。SOKUDANでは、弊社でで求人原稿を用意しておけば、CS担当の方がプラットフォーム内の人材に働きかけて、応募を促進してくださるとのこと。そのようなサポートがあることも踏まえ、PDCAを円滑に回せそうと考え、導入を決めました。2日間で10名以上の応募が集まるスピード感が魅力── 実際にSOKUDANを活用してみて、いかがでしたか?(橋本さん)SOKUDANで掲載した求人の反応が、予想以上に良かったことに驚きました。ほかの採用媒体の場合、求人掲載から初めての応募が来るまでタイムラグがある場合が多いのですが、スピード感が違いますね。ちょうど先日、以前出していた求人の応募が落ち着いてきたので、CS担当の方に「求人を新しく掲載し直してほしい」と依頼したら、また2日間で10名以上の方にご応募いただいて。改めてSOKUDANは、業務委託で人材を採用したい企業に有効な手段だと思いました。── ポジティブなフィードバックをくださり、ありがとうございます!(橋本さん)あとは、応募者のプロフィールや提出書類だけでは知り得ない情報を、メモで細かく共有いただけたのも助かりました。たとえば、応募者の過去のSOKUDANの利用状況などをお伝えいただけたので、採用の際に参考にできました。おかげさまで業務委託の講師を7名採用につなげられ、現在も活躍いただいています。採用で重視したのは「教育熱」と「講師としての振る舞い」── SOKUDANで講師を7名採用できたとのこと、お役に立てて良かったです。どのような採用フローを取りましたか?(橋本さん)まずは私が、応募者の書類を拝見します。書類から講師としてご活躍いただけそうな方をピックアップして、面談担当の木下と堀川につなぎ、採用となれば契約を結ぶ流れを取っています。── 採用の際に、重視されていた点を教えてください。(木下さん)まず大事なのは、「教育熱」があるかどうかです。応募者は非常に優秀で、研修の内容に沿ったスキルがある方がほとんどです。一方、我々が求めているのは「講師」なので、教育を通して受講者、ひいては社会をどう変えていきたいかといったビジョンをはっきりと持っている方を採用することを重視しています。(堀川さん)スキル、教育熱のほかに、その方の振る舞いも見ています。講師として登壇することになるので、受講生からは常に振る舞いを見られるんですよね。なので、PCカメラの写り方に気を配れているか、はきはきとコミュニケーションできているか、などのポイントは必ずチェックしています。── 確かに講師として仕事をするとなると、教育に対する想いと外からの見られ方は大事ですね。(木下さん)弊社の場合、採用後もすぐに講師として登壇できるわけではありません。まずはメインで登壇する講師を裏でサポートしたり、受講者の質問に答えたりする「サポーター」になってもらいます。サポーターからメインの講師になるには、弊社独自のテストに合格する必要があります。そのテストをクリアするためにも重要なのが、先ほどの「教育熱」と「講師としての振る舞い」です。ただ資料を読むだけの講師にはなってほしくないので、採用前からこのポイントを重視しています。自発的にカリキュラムの改善ポイントを提案する人材も── 今回SOKUDANで採用した方は、現在どういった内容の研修や業務を行っていますか?また、毎月の稼働日数も教えてください。(木下さん)担当いただいている研修の種類は本当に幅広く、その方の得意な領域で、講師またはサポーターに入ってもらっています。複数の領域にまたがる研修をお願いしている方もいます。稼働日数は人それぞれですが、平均すると1人あたり月4〜5回ほどです。── 採用した人材の中で、印象に残っている働きぶりの方を教えてください。(木下さん)昨年に契約をして、現在講師として活躍いただいている方の話をします。まさに弊社が求めている教育熱を持っているうえ、受講者とのコミュニケーションも丁寧で、社内での評判が非常に高いです。また、過去にコンサルタントとして働かれていたご経験から、専門的な知見も持っており、講師以外の仕事でも尽力いただいています。以前その方には、マーケティングをテーマにした新たな研修資料の作成を依頼しました。(堀川さん)講義に登壇いただくと、その日の終わりにカリキュラムの改善アイデアを出してくださることもあります。我々が気づかない目線からのアドバイスをいただけて、大変助かっています。複業人材との意見交換の場として歓迎会を開催── 複業人材の採用活動を行ううえで、工夫していることはありますか?(橋本さん)まず、応募者と最初のコンタクトがあった時点で、社内情報を集約した「Notion」をお渡ししています。Notionには具体的な事業内容、仕事内容をまとめたうえで、報酬面も記載しています。弊社は、公式HP以外でもブログや採用媒体を使って発信をしています。さまざまな媒体で発信しているがゆえに、どうしても情報が各所に散らばりがちです。情報をきちんと集約して応募者にお渡しすることで、弊社の伝えたいメッセージが伝わるように、採用時になるべくミスマッチが起こらないようにしています。── そのような工夫を経て、採用した複業人材が働きやすい環境を作るにあたって、心がけていることがあれば教えてください。(木下さん)基本的にはSlackを使っていますが、どうしてもやり取りにタイムラグが発生してしまうので、月1〜2回はビデオ通話などで、同じ時間を共有できるコミュニケーションが取れるよう意識しています。また、昨年は業務委託の方に向けて、弊社のオフィスで懇親会を開きました。改めて弊社が実現したいビジョンを伝えるとともに、複業でご活躍されている方々と意見交換ができて、大変有意義な時間になりました。今後はオンラインでの懇親会を設けて、地方在住の方ともより密なコミュニケーションができればと思っています。── 今後貴社で採用したい複業人材のビジョンを教えてください。(橋本さん)講師職に関しては、教育の重要性を実感している方や、自らが培ってきたスキル・ノウハウを他者に伝えていきたい想いが強い方とマッチできたら良いですね。(堀川さん)我々のミッションにも「教育」というワードを入れている通り、まさに橋本が言ったような志向性を持った方々と、ミッションを追いかけていきたいです。こちらも求人の書き方、伝え方を含めてブラッシュアップしながら、私たちのミッションに共感してくださる方を採用できればと思っています。研修事業を軸にしつつ、他事業とのシナジーも大切にしたい── 貴社の事業について、もう少し詳しくお聞かせください。どういった方々が研修を受講されていますか?(堀川さん)現在は、大手企業様がお取引の中心になっています。その中で最も多い業種は、製造業です。たとえば、工場の現場でAIを活用したいニーズを持った企業様が受講してくださいます。どの企業様も、最初は一部の部署を対象に単発の研修を受講いただくのですが、その内容を評価いただき、最近は「全社員向けの研修をお願いしたい」とのお声をいただくケースが増えました。── ほかにも研修事業を展開している会社がある中で、貴社ならではの強みはどこにあるとお考えですか?(堀川さん)1つ目の強みは、企業様の要望を丁寧にヒアリングしながら、個社最適の研修カリキュラムを組んでいることです。各企業によって、「DXによってどの事業の何を解決したいか」「どんなDX人材を育てたいか」は異なります。企業様のビジネスの課題や、人材の育成計画から逆算して設計したオリジナルのカリキュラムは、特に好評です。2つ目の強みは、企業様の人材育成と、DX推進の両方をサービスとして提供していることです。たとえば、弊社で研修を受講された方が、所属会社で新たにDXを推進するとなった場合、ご要望があればその取り組みが軌道に乗るように弊社のコンサルタントが伴走します。こういった支援ができるのは、冒頭に話した通り、研修に派生した他事業を展開しているからこそです。── 最後に、貴社の今後の展望を教えてください。(堀川さん)引き続き、研修事業を軸にしながら、他事業とのシナジーも大切にしていきたいです。例えば、人材策定~育成~DX 推進までの一連を伴走支援することや、育成した人材とニーズのある企業様とのマッチングが具体的な事業間シナジーによる機会創出に当たります。今後も教育という軸を持って、企業様の人材・組織の課題にコミットし続ける企業を目指したいと考えています。【会社概要】会社名:株式会社キカガク設立:2017年1月URL:https://www.kikagaku.co.jp/事業:DX人材育成のための研修事業など