1947年の創業以来、独自のセンシング技術・コントロール技術で開発を続ける旭光電機株式会社。生活にも身近な自動ドアをはじめ、鉄道や船舶、食品サービス、福祉など活躍の分野を拡大し続けています。今回は新規事業の拡充に伴い、高度な専門知識を必要とするエンジニア職の採用のためSOKUDANを利用いただきました。導入当時の背景や課題、そして効果について旭光電機株式会社 事業担当者の阿部 豊(あべ ゆたか)さんと永井 克典さん(ながい かつのり)さんにお話をお伺いしました。人々の暮らしを支える旭光電機。選んだ新規事業はニーズが高まっているIoT領域── まず、貴社の事業内容について教えてください。(阿部さん)弊社は、住環境、鉄道、船舶といった産業分野向けに、センサーや電装品の開発設計や製造を行っている企業です。私たちが開発設計、製造した製品は、皆様が日頃利用する建物のビルフロント自動ドアコントローラー、新幹線をはじめとする車両連絡通路の自動ドア用コントローラ・センサなどに多く使われております。更に、船舶用リモコン装置分野で多くの国内シェアを獲得し、業界内や全世界でも高い評価を頂いております。創業から培ってきたセンシング技術とコントロール技術で、安全と快適な社会の実現に貢献し続けてきた弊社ですが、新事業として近年ニーズも増加しているIoT分野に参入しました。可視化サービスの検証・システム設計をお任せできるIoTエンジニアの方を探していたところ、出会ったのがSOKUDANでした。── お二人ともIoT領域でご活躍とのことですが、所属部署の具体的な業務内容を教えていただけますか?(阿部さん)新規事業なので、詳しくはお話できないんですが(笑)仕事の仕方でいうと、私たちは同じIoT領域でも全く違う部分を担当してまして。私が担当している領域はタスクを小分けにしたり、機密情報を一般化したタスクとして複数人に割り振ることができます。一方で、永井が担当する領域はフロントエンドなので、お客さま固有にカスタマイズするといった感じです。機密情報に触れる部分なので複数人で対応するのはマッチしづらい。全く仕事の進め方が違うため、それぞれ合うやり方を採用しています。(永井さん)そうですね。私の担当領域の案件は、お客様に依存する部分ではありますが、その前段階で「弊社としてはこういう製品、センサーがあるが、やってみてはどうですか?」といったような提案型です。提案のフェーズを可視化し、「こういう風に見えますよ」というところを提案させていただく流れですね。お客様からの「こういうのが欲しい」というゴールを明確化して、日程を組む。そしてその日程に沿って開発を進めていきます。(阿部さん)私の領域では、一般化された小さな課題がたくさんあるという環境です。ですので、課題ごとに掲示板のようなものがあって、過去の動作や履歴を遡りながらエラーを探して解決していくといったイメージです。既存社員の兼務では学習コストが高くかかる。プロ人材の採用を試みるも、要件にマッチするエンジニアの少なさに愕然永井さん「1万人の登録がある他サービスで、要件を満たすエンジニアはわずか1%未満。採用はとにかく難航しました」── SOKUDANをご利用された背景、導入を検討した頃のご状況をお聞かせください。(永井さん)新規事業ということもあり、私たちも勉強をしながらプロジェクトを推進していました。しかし高い専門性を有する知識を身につけるためには、時間もコストも莫大にかかります。そこでプロ人材としてフリーランスで活躍されている方に入っていただくことを考えました。当初はエンジニアが1万人程度在籍している人材派遣サービスを利用したんですが、弊社が求める人材の要件を提示したところ、条件に当てはまる人材はわずか1%未満とのこと。頭を悩ませましたね。そんな時、代表の和田からSOKUDANというものがあると聞き、試しに利用してみることにしました。── エンジニアの採用に苦労される企業は多いですよね。SOKUDANを導入されて、単刀直入にいかがでしたでしょうか?(永井さん)案件提示から1週間程で4〜5名の方からエントリーをいただき、利用開始わずか1ヶ月程度で1名を決定することができました。現在は利用開始から3ヶ月経っていますが、高度な専門知識や技術を要する職種にも関わらず、おかげさまで3名のプロ人材の方に働いていただいていますよ。(阿部さん)採用できたことはもちろんですが、SOKUDANの担当者の方の存在が非常に大きいと思っています。前のめりで積極的にサポートしてくださり、とても心強かったですね。こういう人材サービスを使うときって、私たちが一番心配なのはサービス内容よりも実はそれ以外にあることが多いんです。非常に機密な情報や技術を扱ってもらう訳ですから、やはり信頼できるかどうかがとても重要になってくる。例えば、採用するにあたりこちらが不利になりそうなことを包み隠さずに教えてくれるか、それに対してアドバイスしてくれるかどうか、とか。そういうハード面とは別な部分でも不安がありますが、SOKUDANでは手厚いサポートがあったので、安心して利用することができました。── 特によかったと感じたサポートについて、具体的なエピソードがあれば教えてください。(阿部さん)募集について不明なこと、どんな風に出したら求職者に響くのかなど、そういった採用に関する知識は私たちは素人なのでわかりません。他サービスだと、こちらがわからないでいると、基本放置されるか、サポートしてもらえるにしても別料金がかかることが多いですよね。結局、具体的な解決策は自分たちで考えるしかない状況になってしまいます。ですが、SOKUDANではちょっとした情報をお伝えすると積極的に求人のサポートをしてくれます。SOKUDAN側のプロの目線で求職者のスキルを見て、要件に合う人材には積極的に応募を促してくれますし、そういうシステム以外のサポートの手厚さは素晴らしいですよ。これまでの待つだけの採用では絶対に出会えなかった優秀な人材と出会うことができましたし、ここまでサポートしてくれるのは本当に助かりますね。(永井さん)SOKUDANさんのアドバイスで、採用の条件を細かく記載しました。AWSの経験、センサーへの理解などこまごました条件を募集要項に提示したおかげで、ピンポイントで求めている方から応募いただくことができました。また、書類選考の段階である程度ふるいにかけた状態で面談に進ませられたので、結果的に時間短縮にもつながりましたね。プロ人材活用の効果は“ブースター”。業務効率化だけでなく、大幅なコストカットにも成功!阿部さん「スペシャリストに入っていただいたことで事業スピードが加速。費用面でも大幅なコストカットに成功し、費用対効果はバッチリでした。」── SOKUDAN経由で、3名のエンジニアを採用されたと伺いました。3名の方はどのような業務をされているのでしょうか?(永井さん)1名は、弊社の得意分野であるセンサーを使った製品をお客様に見せるためのフロントエンド開発をお願いしています。ざっくりとしたイメージをお伝えして、それに対する提案、実装をこの1ヶ月で担当してもらっています。(阿部さん)他の2名はほぼ同じ仕事で、ゲートウェイ周りをご担当いただいています。ゲートウェイの課題、LinuxというOSは実際にシステムに組み込んでいくと問題点が出てくるんですよ。そういった問題点を調査したり、解決策を見出す作業が多いですね。過去の経緯を遡ったりするためとても時間がかかる作業で、それぞれの方の得意分野に割り振りをして解決していただく作業をお願いしています。フリーランスの方の空き時間をうまく活用できる仕組みにして運用していますよ。── 今回、フリーランス人材を採用されたことによって解決した課題があればお聞かせください。(永井さん)新規分野だったので、どう作り込んでいくかが課題でした。これまでは自分たちで勉強して数字を作っていく作業がありましたが、時間のかかる学習部分をすっ飛ばしてプロ人材に全て作っていただけるというスキームが一つできたのではないかなと考えています。また人材派遣などで条件に合う方をイチから探してお願いするというステップを踏まなくても、今後も何かあれば気軽にお願いできる関係性が、今回で築けたかなとも思っています。(阿部さん)プロ人材の活用スタートが永井の部署よりも1ヶ月ぐらい遅く、効果を集計したばかりですが、課題となっていたピンポイントの領域に限った範囲では、費用面で約15分の1程度に抑えることができました。元々の体制だと15倍程度の費用がかかると見込んでいましたが、これだけ少ない費用で課題解決できたという実績は非常に大きいです。これまでは課題に対して有効な手立てがなかったのですが、今回劇的に良くなったのはひとつ大きな効果だったと思います。既存メンバーは次元の高い目的のために必ずしも得意ではないフィールドで戦ってくれているわけで単純に比較できるものではありませんが、今回スペシャリストに入っていただいてそれぞれの役割を明確に分けることによって、まだ一部分ではありますが成果が数字に表れたと感じています。プロ人材の活用は業務の一部を加速するブースターのようなもので、新しい能力が一つ加わったという風に考えています。これまでは高い学習コストをかけて専門外の分野を既存メンバーにやってもらっていましたが、プロ人材に入ってもらうことで既存メンバーも自分の専門分野に集中して能力を発揮できるようになったことは大きなメリットでしたね。── プロ人材をうまく活用されて課題を解決されただけでなく、既存メンバーの負担も軽くなったということですね!SOKUDANをご利用いただく中で、特によかった点や、想定していた以上の成果があれば教えてください。(永井さん)プロ人材には実装等、ものづくりの部分をメインでお願いすることになるかなぁと当初は想定していました。ですが、デザイン部分など「もっとこうした方がユーザビリティが上がるのではないか」といった提案までしていただけたり、弊社にはなかった観点でアドバイスをいただけたり、想定していた以上にお任せできる部分がありましたね。(阿部さん)私の方は繰り返しになってしまいますが、既存メンバーの負担を減らすことができればいいかぐらいの気持ちでいたのですが、あっという間にどんどん問題が解決していくなど、費用面も含め想定をはるかに超える効果を得ることができました。また既存メンバーの勉強という意味でも、得たものは大きかったですね。── とても嬉しいお言葉ありがとうございます!今後もプロ人材を活用されるということですが、プロ人材の活用のために御社で工夫していることがあれば、教えてください。(永井さん)リモートで働くことが多いので、連絡が必要最低限になって孤独になりがちです。ですので、週に1回は定例会を、日常的にはSlackなどのチャットツールを活用してコミュニケーションを図るようにしています。実際には見えないけれど、人となりが見えるようにすることを心がけていますね。(阿部さん)永井がお話ししたコミュニケーションについてもそうですが、もう一つ重要なこととして、仕事が属人的にならないようにすることです。プロ人材の方と仕事をする時は、普段の仕事以上に気を遣っています。特に副業人材が諸事情で突然仕事を継続出来なくなるようなリスクは十分にあり得ることとして、いつでも引き継げる体制を作るように心がけていますね。例えば、作業が全部終わってからドキュメントをまとめるのではなく、タスクを小分けにしてこまめに文章に残してもらうなど、いつでも他のメンバーが再現可能な状態にしていただくように気をつけています。── なるほど。とても参考になります!最後に、SOKUDANに今後期待していることがあれば教えてください。(永井さん)要望というよりは、SOKUDANの方には弊社の業務内容をとてもよく理解してくださっていますので、今後も副業人材を採用していくにあたり、アドバイスいただけたらと思います。【会社概要】会社名:旭光電機株式会社創業 :1947年URL :https://www.kyokko.co.jp/事業 :住環境、鉄道、船舶といった産業分野向けにセンサーや電装品の開発設計や製造、その他IoT分野にも参入しているメーカー