機動的な研究開発を可能にする「研究リソースシェアリングプラットフォーム」を提供している「株式会社Co-LABO MAKER(コラボメーカー)」。自社に研究設備や技術が無くても、外部のリソースを活用して研究開発を進めることができるようになるためのサポートを行っています。世の中の研究開発のハードルを下げるべく日々邁進している株式会社Co-LABO MAKERが、今回SOKUDANを活用し、これまで社内に存在しなかった営業人材や、新規事業開発人材を採用することができました。採用工数や採用コストを減らしながら、優秀な人材を確保できたことで、会社としても新しい挑戦を前に進めています。株式会社Co-LABO MAKER代表の古谷 優貴さんに、詳しいお話を伺ってきました。「まるでスカウトしたかのような最適な人材が応募してくれた」── 今回SOKUDANの活用を決めた理由は何だったのでしょうか。(古谷さん)実は当初、様々な人材サービスを使ってみて、どこに欲しい人材が来るのだろうとテストをしていました。そこで結果的にヒットする人材が来てくれたのがSOKUDANだったのです。SOKUDAN経由で応募がきた方の例としては、過去に会議室の貸し出しを行っている会社で勤務しており、現在はディープテックのロボットベンチャーで働いているという方です。「まさに研究施設のシェアリングプラットフォームを手掛けている我々の事業にジャストミートじゃないか!」と思いましたね。事業内容に大変フィットするような経歴を持った方で、おそらく狙ってスカウトしないと来てくれないような人材が応募してくれたので、非常に嬉しかったです。── 実際にSOKUDANを利用する中で良かった点はありましたか?(古谷さん)募集要項作成や、資料制作をSOKUDANのカスタマーサクセスの方にサポートいただいき、その点がすごく助かりました。自分たちで何度も書き直すのではなく、SOKUDANの方が過去の事例なども参考にしながら修正してくださり、ご提案いただいたので助かりました。また、SOKUDANの方からマッチングしそうな方にダイレクトメールを送ってくださっていたようで、だからこそフィットする人材が応募してくれたのだと思っています。あとは費用の安さがSOKUDANの魅力です。他のエージェントと比較すると圧倒的に費用がかからないので、採用にかけられる予算が少ないスタートアップにとっては大変ありがたいと思いました。欲しい人材が来てくれるなら、絶対に採用にかける費用はお得な方が嬉しいですし、実際にSOKUDANで最適な方が応募してくださったので大満足です。── お役に立てて何よりです。ところで今回SOKUDANを利用して人材を獲得した背景にはどんな人的課題があったのでしょうか。(古谷さん)これまでは人材の数も最低限で事業を回しており、人手が足りないなりになんとかやるという方法でした。しかし、それによって足りない機能や、手が回っていない部分もあったんです。例えば、営業を担当するメンバーは正式には一人もいませんでした。営業でプッシュして案件を取りにいったり、インサイドセールスで見込み顧客に電話をかけたりすることも特にやっていなかったんです。人手が足りないことを理由に見込み顧客を逃している点は、かなり勿体無いなと思っていました。そこで、今回SOKUDANで新しく一人目となる営業の方を採用させていただきました。「今まで手が回らなかった営業部分から幅広い業務をサポートしてくれる人材」── そのSOKUDANで採用された方ですが、具体的にはどのような仕事をされているのでしょうか。(古谷さん)SOKUDANで採用した方は、新規開拓・インサイドセールスなど、本当に幅広くやってくれています。資料請求や会員登録をしてくださった方に対して、こちらから何かしらのアクションをすれば成約につながる可能性があることは分かってはいたのですが、今まで人手が足りず実行できていないのが現状でした。そういった誰も手を動かせていなかった部分を、どんどんやってもらっています。まだジョインして一ヶ月くらいですが、ほかにも、大規模な企業展示会の準備などもしてくれています。もう一つ活躍いただいている業務が、クライアントとのマッチングの部分です。案件獲得の過程では、技術的なことが分かっていないとクライアントとマッチングしない難しい面があります。基本的には、技術的なことに詳しいメンバーが中心で動いていますが、技術だけが強いメンバーだとマッチング力が弱くなってしまうことがあります。マッチングにおいては、しっかりクライアントの要望や技術メンバーの動きをサポートして、クロージングまで持っていく営業的な力が必要です。そのサポートにも入ってくれていいて、おかげさまで獲得数も増えているんですよ。── ちなみに営業の方以外もSOKUDAN経由で採用されたと聞きましたが、どういった方なのでしょうか。(古谷さん)はい。先ほど紹介した、会議室の貸し出しを行っている会社で勤務していた経験があり、現在はディープテックのロボットベンチャーで働いているという方です。まだ入社したばかりなので、まずは状況を掴んでもらっている段階ですが、今まで内部で誰もいない状態だった、不動産関係の知識を生かした新規の事業開発を行ってくれています。研究というのは数日で終わるものはほとんど無く、数ヶ月や1年、研究によっては延長することも多々あります。不動産関係の事業においても同じで、不動産の賃貸、サブリースのような事業で3年間くらい使うことは決まっているというケースもあります。ひとまず1年間しか契約しないこともあるので、長期契約してもらるえようなビジネスモデルで利益を伸ばして行きたいと思っています。SOKUDAN経由でジョインしてもらった方と今ディスカッションを重ねていて、不動産関連の事業をより良く改善するための壁打ち相手になってもらっています。── SOKUDANで採用されたお二人ですが、すでに大活躍のようですね。人材の採用にあたっては何か重視されている点はありますか(古谷さん)まず採用において重視しているのは、過去の経験が募集要項の条件を充分満たしそうかどうかという点。もう一つは、マインドの部分です。なぜならCo-LABO MAKERの事業は、様々なバックグラウンドの人が連携しながらやらないと成り立たない事業だからです。一般的な企業は、割とビジネス系の人材が中心で構成されていると思いますが、Co-LABO MAKERの場合は技術に強い人や、法律に強い人など多種多様です。多様性を受け入れられる素養がないと、会社に適応できない部分があるので、マインドは大切な部分だと思い重視しているポイントです。── 複業(副業)人材の活用に関して気をつけているポイントはありますか。(古谷さん)弊社は、社員に登用することも見据えて互いの相性を見ていくのが良いと考えているため、業務委託から契約するケースが多いです。一方で、スピーディーに必要な知見を得られることも重要ですので、即戦力のプロ人材として複業の方を採用するケースもあります。現在、社内メンバーは30名程度となり、その中で複業人材の割合が多くなっています。そのため、複業の方が必要な情報を手に入れられるように、オンラインにほぼ全ての議事録を残したり、最近はAIが議事録作成をサポートしてくれるアプリなどを駆使したりしています。自分から積極的に情報を取りにいこうとすれば、大体のことは把握できる仕組みにしています。あとは、複業の方は社員と比較して稼働時間が少ないため、社内の動きについていけないケースもあるかと思います。弊社では、例えば定例ミーティングを同じサイクルで回すなど、なるべく「型を作る」ことで解消しています。株式会社Co-LABO MAKERの想い「研究における課題や格差を解消したい」── 株式会社Co-LABO MAKERの事業内容について改めてお伺いできますか。(古谷さん)弊社で行っているのは、研究開発のシェアリングサービスです。大学にあるラボや、その中の研究設備などをシェアしています。研究施設を自社で持つのではなく、今あるものを使える形にして、シェアするというものです。研究施設は大学や企業の研究室など両方でして、現在は大学の方がやや多くなっています。民間の場合、例えばバイオベンチャー企業の事業フェーズが変わって、施設が空いてしまったところをシェアしていただくなど、比較的サイズが小さめの場所を中心にシェアいただいています。私自身がもともと総合化学メーカーでパワー半導体関連の研究開発をしていたほか、大学時代にも2つの研究室で研究を行っていたのですが、実は大学や研究室によって研究予算に非常に差があることが分かったのです。そのため、環境によって研究内容と成果に大きな差が出てしまう現状を実体験として感じていました。一方、潤沢に予算のある企業でプロジェクトを担当していても、そもそも研究自体のアジリティがとても低かったり、お金があっても研究できないケースがあったりと、フレキシブルに動けないという課題があることも分かっていたのです。さらに、予算や設備が少ない場合、研究の選択肢が極端に狭くなってしまう。そんな資金があってもなくてもスピーディな研究ができないギャップを埋めようというのが事業の根幹としてあります。── 研究者だった古谷さんの気付きが事業の原点なのですね。誰でも気軽に研究設備を利用できるのでしょうか。(古谷さん)将来的には、もっと気軽にラボを予約できる状態が理想ですが、現状はお問い合わせいただくところからがスタートとなっています。なぜかというと、研究の場合は安全面が非常に大切ですよね。どういうものを使って、何のために、どういう研究をするのか。だから何が必要で、何が危険なのか。そのほかにも秘密保持など、色々と複雑な面があります。自分自身が研究者でもあったからこそできる事業だと思っています。── では最後に今後の展望をお聞かせいただけますか(古谷さん) 必要な人材も足りた状態となってきて、いよいよ「事業の本番だ」という気がしています。今までは「ラボのシェアリングサービスが伸びそうだ」と思っていたら新型コロナウイルスの感染が拡大し、出社を控えて全面的に研究がストップしてしまうなど不運もありました。ようやく調達した資金を元に人材の確保もできてきて、やるべきことをやるべき体制で動けるようになってきたと感じます。研究施設の確保や、必要な人にサービスを届けていくことを、これからもっと加速させていきたいと思います。【会社概要】会社名:株式会社Co-LABO MAKER設立:2017年4月URL:https://co-labo-maker.com/事業:実験機器・設備および技術のシェアリングプラットフォーム