平成元年に創業、企業のマーケティング活動のサポートを行う株式会社マインドシェア。創業時より培ってきた民間企業へのマーケティングノウハウを地方再生、ブランド化に応用し、地域活性にも力を入れて事業展開しています。プロジェクトの繁忙に伴い、SOKUDANを利用してプロジェクト推進者、業務アシスタントなどを採用。SOKUDANを取り入れた当時の課題をはじめ、その後の効果について地域マーケティング部 ゼネラルマネージャーの須田 泰彰(すだ やすあき)さんにお話を伺いました。地域活性化領域で第一線「株式会社マインドシェア」── まず、貴社の事業内容を教えてください。(須田さん)私たちマインドシェアは平成元年に設立した会社で、当初は民間企業のマーケティングを支援する事業を行っていました。マーケティングと一口にいっても、調査やプロモーション、商品や店舗・商業施設の開発までクライアントのニーズに合わせて幅広く対応しています。社名になっている「マインドシェア」は、元々はマーケティング用語で“消費者の心の占有率”という意味です。私たちのお客様であるクライアントが何か困った時、「あぁ、そういえばマインドシェアがいたね!」と思い出してもらえるような存在でありたいという意味が込められています。創業から4年後の平成4年、これまでのマーケティングノウハウを地域活性に転用してはどうだろうか、というところで始まったのが、現在、私たちマインドシェアの主力事業のひとつとなった地域マーケティング事業です。一見大幅な路線変更にも見えるかもしれませんが、企業でいうところの商品や店舗、商業施設開発が、特産品や道の駅、観光地の開発に変容したというだけで、マーケティングの根本は変わりません。地域再生を目的とした取り組みをはじめ、他県や海外からの観光客を取り込み、リピーターを増やすコンテンツ作りをメインに、自治体の方々と手を組んで地域の魅力を引き出すブランド化プロジェクトを推進しています。地域マーケティング事業は、日本中に数多くある地方自治体がターゲットとなります。自治体の方々も、人口減少や地域の魅力発掘に対する課題意識が高く、新規介入しやすいため、有名大企業からスタートアップ企業まで会社規模を問わず、競合他社がどんどん増えてきています。サービス内容としては他社と大きく異なるものはないかもしれませんが、私たちには長年やってきた実績とネットワーク、情報量という唯一無二の武器があり、その点は他社にはないマインドシェアならではの強みといえるポイントではないかなと感じています。── 長年にわたるお客様とのつながりを大切にしている御社だからこそ、一緒に仕事をしたいと思う自治体も多いのではないでしょうか。(須田さん)ありがとうございます。まさに今、コロナの流行により打撃を受け、苦しい経営が続いている地方や観光地が増えていることは、日本のみならず世界中で社会問題となっています。その辺も包括して何かできないか、と新たなプロジェクトを考えている最中です。たとえば地方のいわゆるシャッター通りと呼ばれる場所の1角をリノベーションし、インターネット環境などのインフラを整備したサテライトオフィスのようなものを作ってワーキングスペースを用意する。そして昨年から引き続き、集客が見込めず困っている小さな旅館を利用して、そこで寝食しながら、ワーケーションしたい人を募集するといった構想もあります。── 地域側にも参加者側にも、メリットのある企画ですね!時代に即したプロジェクトを展開している地域マーケティング部ですが、現在どのような組織体制をとっていらっしゃるのですか?(須田さん)他部署も含めると全社社員数は60名ほどいます。地域マーケティング部の社員は東京に10名、九州に3名、その他に常駐のフリーランス4名の17名で構成されています。このメンバーで、毎年約1000件の案件をこなしているんですよ。少人数で日本全国にある地方自治体を相手に業務にあたっているので、既存のメンバーだけではどうしても手が回らなくなってしまうこともあります。そのためスポット的に人手が足りなくなった時は、フリーランス人材の方を募集して一定期間プロジェクトに入っていただくという手法をとったんです。条件面で難航。悩んでいた中で出会ったSOKUDAN須田さん「けして大手企業というわけではないので、正社員の増員は急速に増やしていくことは経営的に厳しい。一時的にジョインしてくれるフリーランス人材を探していたが、他の求人サービスの登録者とは業務内容や仕事の進め方の点でマッチしづらかった。」── SOKUDANを導入しようと思ったきっかけ、導入を検討していた時の課題など、当時の状況をお聞かせください。(須田さん)SOKUDAN導入前は、別の仕事マッチングサービスを利用していました。そこでは求人情報をアップすると、情報を見た求職者の方から「その仕事なら1万円で受けます!」、「私はこの金額でやります!」というようなメッセージがいきなりくるんです。そういう値段勝負で仕事を取っていくスタイルを否定するわけではありませんが、うちには合わないなと。一定期間一緒にプロジェクトを作り上げていく人を決める採用なので、能力だけではなく、どんな経歴かなど、きちんと情報開示してある人がいいなと思っていました。また業務の特性上、定期的に決まった仕事を必ず頼めるわけではないので、期間限定、すなわちスポットで働きたいと思っている人に手伝っていただこうと。そこで行きついたのが、しっかり自分の仕事をしつつ複業を探している人を採用する、ということでした。既存のサービスでは業務内容と仕事の進め方がマッチする人を見つけることがなかなか出来ず、目新しいサービスはないのか、とインターネット検索をしていた時に偶然見つけたのがSOKUDANでした。── 偶然見つけていただいたのですね!SOKUDANを実際に利用してみていかがでしたか?まずサイトがシンプルで使いやすく、見やすいなというのが率直な感想です。それまで他のサービスを使っていたこともあり、抵抗なくすんなり利用を開始することができたのが良かったですね。そしてなにより求職者からのエントリー数も思っていた以上に多く集まったので、継続してSOKUDANを使った採用活動をしようと決めました。期待以上の人材と出会い、プロジェクトも成功へ須田さん「いろんなことをテンポよくやってくれるので、安心して任せることができる方と出会えた。その方のおかげで、他のスタッフは別の業務に注力できました。」── 実際に、SOKUDAN経由で何名か採用されたと伺いました。どのような職種で募集されたのか教えてください。(須田さん)弊社では、単に観光で地方を盛り上げるだけではなく、本当の意味で町を活気付けるためにも、働く世代の若者の流入を促す取り組みの一貫として『農業研修』を行っています。農業や田舎暮らしを体験してみたい、自然の中で過ごせる移住先を探しているなどといったような働き盛りの若者と、働き手が不足している農村漁村を引き合わせマッチングさせるプロジェクトを各地で開催しています。まずはそのプロジェクトの推進者をSOKUDANで募集しました。その募集が思いのほかうまくいったので、次に業務アシスタントと農業研修参加者も募集することにしたんです。特に今はワーケーションが流行っていますし、農業研修参加者の応募者の中には、「コロナで仕事がテレワークに切り替わったけど、家にずっといるのは飽きたから有給を使って参加したい」という人もいれば、「働いている飲食店が休業しているのでこの機会に」という人もいました。こうした昨今の状況も手伝って、予想を上回るたくさんの応募をいただきましたね。あとは別部署ではありますが、ライターの採用も成功しています。プロジェクト推進者に関しては、40名もの方からエントリーがありましたし、農業研修はSOKUDANを通じて最終的には8名もの参加者の方を採用することができました。── 採用された方の中で、印象に残っている方はいらっしゃいますか?その方を採用されたことで得られた効果があれば、教えてください。(須田さん)プロジェクト推進者のAさんは大手企業にお勤めだった経験があり、基礎がしっかりされている方でした。現在はフリーランスとして特定の組織には属さず、さまざまなところで活躍されているようです。Aさんは処理能力が非常に高く、1週間はかかるだろうと思っていたものを2~3日で完成させてくれていい意味で期待を裏切られました。本当に色んなことをテンポよくやってくれる女性で、「こんなWEBページがあったらな~」という話を少しすれば、「ちょっと私が作ってみましょうか」とご自身でサクッと作ってくれるなど、とても頼りになり心強かったですね。人柄という面においては、Aさんとはフィーリングがあったというか、大きな懐でやってくれる方だったのでいろんなタスクをまとめてお願いできる安心感がありました。Aさんの守備範囲が広く様々なことをやってくれるおかげで、社員たちは他の業務に注力できスピード感をもってプロジェクトを円滑に進めることができました。Aさんは2月で契約満了となりましたが、また機会があったらお願いしたいですね。過去の経験はそこまで重視せず、プロジェクト成功まで一緒に走り切れる人を求めて採用活動を行ってきましたが、Aさんは業務能力はもちろん人柄も申し分なく想定以上の人材でした。社員にも、非常にいい影響を与えてくれたと感じていますよ。── チームで動く仕事において、フィーリングも大切な要素ですよね。想定以上とは、素晴らしいご縁だったということですね!経歴がオープンなので効率のよい採用活動実現へ須田さん「経歴やポートフォリオを確認してから次のステップに進める点が、他のサービスとは違って使い勝手がよかったです。」── SOKUDANの利用を検討されている他企業の参考に、選考の際の工夫についてお聞かせくださいますか?(須田さん)なるべくたくさんの人にお会いしたいと思ったので、最初の段階でのハードルは低めに設定しました。SOKUDAN上でのやりとり、文章、返信の速さといった基本的な部分と、それらに加えて添付されている経歴やポートフォリオを拝見して、面接する方を選定しました。時間に余裕があれば、できるだけ多くの応募者の方と会話して、コミュニケーションをとるように心がけています。また選考で重視したのは、納期や決められていることに対して意識を向けられる、ゴールに向かってタスクを管理し、ロードマップを作ることができる方か、という部分です。こちらも忙しいからこそ業務委託をお願いするので、指示や工程に抜けが出ることもあります。ご自身で情報整理ができて、コミュニケーションをしっかりとってくださるかという点も選考のポイントかなと思いますね。── SOKUDANをご活用いただく中で、特によかった点はありましたか?(須田さん)まだそこまで長期的に利用した訳ではありませんが、エントリーしてくださる方の質の高さは感じますね。他のマッチングサービスではいきなり値段勝負でエントリーされる求職者が多いのですが、その点SOKUDANは登録者の経歴が事前に開示されており、業務委託ではありますが中途採用のような目線で見れるのがよかったです。── 最後に、今後SOKUDANに期待していることがあれば教えてください。(須田さん)引き続き、クオリティの高い人材がたくさん登録しているマッチングサービスであってほしいなと思っています。また私たちの事業は、複数の自治体から依頼を受けてはじめて予算を組みます。プロジェクトが同時期に並行して始まり、予想外に人手が足りず回らなくなってしまうことも多々あります。SOKUDANはフリーランスや副業(複業)人材と直接契約ができるのがポイントだと思いますので、フリーランスの方に常時お願いしたい案件はないかもしれないけれど、繁忙期にスポットで利用したいという私たちのような企業は意外と多いんじゃないかなと思います。【会社概要】会社名:株式会社マインドシェア設立 :1989年URL :https://www.mindshare.co.jp/事業 :企業のコミュニケーションマーケティング事業を中心にサポート事業を展開。民間企業へのマーケティングノウハウを地方再生、ブランド化に応用し地域活性化など強化中