スタートアップの経営を前進させる世界初のプラットフォーム「経営加速クラウド」。SOKUDANを利用し、即戦力人材を獲得したことで、支援先スタートアップの採用も加速させることができました。株式会社StartPass 事業開発本部 バリューアップ部 マネージャーの岩﨑庄太朗さんに、複業人材の活用に至った経緯を伺いました。変数の多いシードスタートアップの課題を把握し、経営を加速させる「情報」こそが強みに── まずは貴社の事業内容や強みについて教えてください。(岩﨑さん)「日本をスタートアップしやすい国へ」をビジョンに掲げ、スタートアップに特化した経営アクションや経営目標を一元管理できるSaaSプロダクト「経営加速クラウド」を提供しています。ビジネスをする上ではヒト、モノ、カネといった経営資源が肝になってくるわけですが、特にスタートアップが非連続な成長をしていくためには、これらの経営資源はどれも欠かすことのできない必要不可欠なものです。 事業の基盤を支える人材の採用はもちろん、士業などのプロフェッショナル職、VCや投資家などのコネクションの紹介やデットファイナンス、エクイティファイナンス、補助金など具体的なファイナンスプランの提示なども行っています。 ただ、我々は単にお繋ぎしたりご紹介したりするのではなく、スタートアップごとに異なる状況やフェーズにおいて、最適なアセットや情報を提供できるように心がけています。資金調達でいえば、VCによって得意とする領域や投資するフェーズがそれぞれ異なっているため、起業家からすると「どこのVCに当たればいいかわからない」というような状況が顕在化していました。いわば、具体的な解決策や事例が見える化されていないわけなんですね。 他方で我々は、これまでシード・アーリー期のスタートアップを中心に累計450社と契約した実績を持っており、創業間もないスタートアップが直面する課題の解像度は、かなり高く捉えることができています。そのため、さまざまな成功事例やうまくいかなかった失敗事例を、いわば一次情報として支援先のスタートアップごとにアレンジした形で提供することが可能なんです。スタートアップ経営を効率化させ、ビジネスを前に進めるプラットフォームの提供や、創業期のスタートアップが抱える課題に対しての解像度の高い情報を有していること。これらが当社ならではの強みだと考えています。── どのスタートアップも避けては通れない、「シード・アーリー期の苦労」に対する理解や打開策につながる情報を持っているのは優位性につながっていますね。(岩﨑さん)特にシード期のスタートアップは「変数が多いアートのような難しい世界」だと言われるように、何が正解かもわからないなか、事業を創らなければならないフェーズです。プロダクトを生み出し、事業を成長させていくプロセスに関してもブラックボックス化しており、PDCAサイクルを高速に回しつつ、ユーザーさんの反応を見ながら、地道にブラッシュアップしていかなければなりません。こうしたなか、当社では多種多様なスタートアップの支援をしてきた事例を持っているので、さまざまなユースケースをもとに体系化した解決策の提案が可能です。スタートアップのビジネスを、いかに再現性を持たせて成長させていくかにコミットし、日々事業に取り組んでいます。 私の業務としては、ユーザーの起業家と向き合うコンシェルジュとして、コミュニケーションを通して課題感を把握したり、最適なソリューションを提案したりしています。また、資金調達時に必要な投資家向けの資料作りのアドバイスや、ウェビナーの主催、投資家と起業家を繋ぐ招待制のリアルイベントの開催など、多岐にわたって起業家の支援に携わっています。業界の専門知識を持った即戦力人材を活用すれば、最短距離で事業を軌道に乗せられる── SOKUDANのサービスを導入しようと考えた時期では、どのような人的課題を感じていたんでしょうか。(岩﨑さん) 我々の組織体制としては現在、CEOの小原とCOOの若林を筆頭に、フルコミットメンバーは全部で5名います。部署や組織は明確に決めていないものの、各ロールごとにミッションを決めていて、少数精鋭で事業を回しているような状況です。その一方、やはりアーリー期のスタートアップはフルコミットメンバーを採用する難易度が高く、裁量持って自走しながら、事業を推進できるプロ人材にご協力いただくのが、大きな選択肢のひとつとしてありました。私は2022年2月からStartPassへジョインしていますが、SOKUDANについては、法人化する以前から使っていて、何か新しい事業にトライする際には、スポットで利用していました。何回か使っていくうちに、即戦力人材のポテンシャルやパフォーマンスが非常に高いと思うようになり、信頼できるサービスとして社内でも認知されていったんです。事業を立ち上げていく上では、ローコスト・ハイリターンを求め、いかに再現性を持たせて軌道に乗せていくかが大事になります。事業のPDCAを回す際に業界の知見を持った人材が、事業を推進していくことが必要不可欠であり、事業立ち上げ段階においては正社員で採用するよりもプロフェッショナルと一緒にお仕事をさせていただく方が良い。こうした経緯から、SOKUDANを活用して即戦力となる人材を採用するようになりました。── 実際にSOKUDANで採用した人材の業務内容や役割について教えてください。(岩﨑さん)RPO(採用代行)のサポーターをSOKUDAN経由で採用しました。スタートアップのシード期において、人材の採用は非常に重要ですが、正社員の採用はかなり重荷になっています。当社が支援するスタートアップは、StartPass経由で通常価格よりも安く採用媒体を使える利点がある一方、自社で採用媒体を回して人材を採っていくための人的リソースがどうしても不足してしまう課題がありました。そこで、当社がスタートアップの代わりに採用支援を行うRPO事業を立ち上げることで、このような課題を解決できると考えました。採用代行を行う際に、実際に求職者との面談やスカウトの送信、JD(ジョブディスクリプション)の作成など、採用媒体の運用ができ、かつスタートアップごとに優秀な人材を獲得していくためには、採用の知見に長けたプロ人材が必要でした。当初、SOKUDANのCS(カスタマーサクセス)へ相談したところ、10名の候補者をセレクションいただいたんですが、我々が求めているニーズを的確に汲み取って言語化していただいたことは非常に助かりましたね。スキルや実績以外に具体的な課題解決につながるアプローチを提案してくれるプロ人材を採用── SOKUDANから提案させていただいた候補者から人材を選ぶ際に重視した点や、採用後の成果について教えてください。(岩﨑さん)SOKUDANから提案いただいた10名から、最終的には4名と面談を組ませていただきました。幸いにも、我々が欲しい人材像を把握していただいていたこともあり、カルチャーフィットの面では全く悩みませんでした。 実際に採用の基準になったのは「〇〇のスキルを持っていて、〇〇の業務はできます」というよりも、我々の課題感をしっかり言語化しつつ、ご参画後は一緒にどうユーザーさんのお役に立てるかをイメージできるかでした。現在、採用サポーターとしてRPO事業で一緒にお仕事させていただいている方は、実績はさることながらどうアプローチしていけば事業が立ち上がるかが明確でしたので、新たなRPO事業を一緒にやらせていただきたいと思ったんです。エンジニアとビジネスサイドの採用について、両方の知見を持っているプロフェッショナルを採用できたことで、ご支援先のスタートアップの採用につながりました。さらに採用支援事業を立ち上げたことで、スタートアップ採用のペインがつかめるようになり、課題解決のためにどのような打ち手を実施すればいいかを検討できるようになったのが大きな収穫でした。複業人材のパフォーマンスを最大化させる上で大切なエントリーの期待値調整── スタートアップが事業成長へとつなげていくためには複業人材をうまく活用できるかが鍵になります。複業人材と仕事をする上で、普段から心がけていることや工夫されていることはありますか?(岩﨑さん)採用時のエントリーの期待値を揃えることが、複業人材のパフォーマンスを最大化させる上で大切になると考えています。業務委託だからと、単に仕事を振るだけになってしまうと、入社前と後の期待値が次第にずれていってしまう。そうならないために、あらかじめ我々が目指すゴールに対して、どのように事業を伸ばしていくべきかというのを具体化し、解像度を高く持っていただけるようなご説明を心がけています。お互いが信頼し合い、何か確認したいことがあれば、常にテキストコミュニケーションやオンラインでヒアリングするようにしています。── SOKUDANを活用していくなかで、価値を感じているポイントや導入してよかった点は何でしょうか。プロ人材採用におけるコストパフォーマンスの高さはもちろんのこと、「こんな場面で、こんな人がほしい」というリクエストに対し、SOKUDANのCSが適切かつ迅速な対応をいただけたのが、SOKUDANを使って良かったなと感じているポイントです。CSの方とはメッセンジャーを使ってやりとりしていますが、とにかくレスが早く、物事がサクサク進むのが、とても助かっています。社内でも「こういう人材がほしいから、まずはSOKUDANのCSへお願いしてみよう」という評判が立つくらい、CSには絶大な信頼を置いています。── CSの対応についてうれしいお言葉をいただき、本当にありがとうございます。それでは最後に貴社の今後の展望についてお聞かせください。冒頭でもお話した「日本をスタートアップしやすい国へ」というビジョンをもとに、これからも日本におけるスタートアップエコシステムの発展に貢献していきたいと考えています。「スタートアップを起業したら、必ずStartPassを使う」と言われるような、スタートアップ経営には欠かせないサービスとして認知されるよう、さらなるブラッシュアップが必要だと思っているので、今後も尽力していければと思っています。目下、まずは支援先スタートアップのグロースにコミットし、一緒に汗をかきながら、伴走していくことを念頭に事業を拡大していく予定です。そして将来的には、世界にもサービスを広げていきたいと考えています。【会社概要】会社名:株式会社StartPass 設立 : 2021年11月URL :https://startpass.jp/事業 :スタートアップ特化の経営加速クラウド『StartPass』の企画開発および提供